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7割以上が「旧姓を通称使用」。選択的夫婦別姓制度の是非を問う

7割以上が「旧姓を通称使用」。選択的夫婦別姓制度の是非を問う

男女共同参画学協会連絡会が「選択的夫婦別姓制度」のアンケート結果を報告しました。調査結果によると改姓した人のうち、男女とも7割以上が通称として旧姓を使っているとのことでした。10月15日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、つボイと小高直子がこのニュースについて紹介します。

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研究者の「7割以上」は旧姓を使用

一般社団法人男女共同参画学協会連絡会が今年行われた「選択的夫婦別姓制度」のアンケート結果を報告しました。
この団体は理工系の学会などで構成され、加盟する学会の研究者や技術者が回答しています。

調査結果によると、法律婚をした際に苗字を変更したのは女性が9割ほどでした。
さらに改姓した人のうち、男女とも7割以上が旧姓を通称として使っているとのこと。

小高「でしょうねって感じの。想像がつく感じではあります」

つボイ「紐づけが面倒ですからね。何年もかけて継続して発表しているのに、途中でふっと姓が変わってしまうと。『同じ人の研究』ということを証明せねばならん」

旧姓を使う人が一般よりも多く感じられるのは、どうやら職業上の不便さにあるようです。

日本と海外で大きく異なる常識

海外の学会に参加する際の不便も。
というのも、セキュリティ強化の影響で、ビザの登録名と学会の参加者名が一致しないと入国を拒否されるからです。
パスポートへの「旧姓の併記」は認められているものの、旧姓のデータがICチップに入らないため、機械による読み取りができないようです。

小高「海外に行くと…名前を変えたのに『昔の名前で仕事をしている』のが考えられないので。『え、なんで?』となってしまう」

いちいち説明が大変なのだそう。

つボイ「海外出張の多い人はそういう局面に出合うわけですよね」

そのほか、姓の使い分けに迷うのが負担だったり、「担当者に申し訳ない」という気持ちから事務手続き上の面倒を嫌うという声もありました。

小高「会社によっても(違う)。だから、ごちゃごちゃしていて面倒だと」

つボイ「いろいろ面倒なこと、あるわなぁ」

姓における「保守的な考え」とは

この調査では、「選択的夫婦別姓制度」を67.2%が支持しており、そのうち女性の賛成率は82.7%。
特に、25-34歳の女性は9割近くが別姓制度を望んでいるそうです。

つボイ「本当に切実な話で。『今まで通りでいいんじゃないか』という声もありますが。私は保守的な人間ですけども、今の社会がちゃんとうまく継続していけばいいな、と」

保守的でありながら、変化を望んでいる様子のつボイ。
どういうことでしょうか?

ひとりっ子が増えている少子化日本。
このまま「ひとつの姓」しか名乗れないとなると、つボイの懸念は「ひとりっ子同士の結婚が行われるほど、かつて日本にあった由緒ある苗字がどんどん消えていく」こと。
本当に保守的な人間なら、そうした世の中の変化も受け入れ難いはずだといいます。

1970年代から議論が始まった「選択的夫婦別姓制度」の法制化。
1996年に初めて導入が提言されて以来、まもなく30年が経ちますが、ずっと後回しにされてきた感があると小高。

ちなみに、自民党の高市早苗新総裁は「旧姓の通称使用」を支持。
「総理大臣になったらこの議論は止まるのかな」と予想する小高でした。
(nachtm)
 

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