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11月に日本初開催!耳が聞こえないアスリートの世界大会「デフリンピック」

11月に日本初開催!耳が聞こえないアスリートの世界大会「デフリンピック」

秋といえば何をするにも気候が良い季節です。食欲の秋、芸術の秋、読書の秋、そしてスポーツの秋。秋空の下、全国各地でさまざまなスポーツイベントが開催されています。10月18日放送のCBCラジオ『石塚元章 ニュースマン!!』では、そんなスポーツイベントの中でもCBC論説室の石塚元章特別解説委員が特に注目しているイベントについてピックアップ。それぞれの目的や意図に合わせて凝らされた工夫についても解説しています。

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シニアの祭典

まずは10月18日から21日にかけて岐阜県で開催されている「全国健康福祉祭ぎふ大会」、通称「ねんりんピック」について。
60歳以上の方を中心として、あらゆる世代の人達が楽しみながら交流を深めることを目的としたスポーツ・文化・福祉の総合的な祭典です。

石塚「こちらはスポーツだけじゃなく文化活動も種目になっています」

卓球、テニス、弓道、ゲートボールなどの他に囲碁や将棋、俳句やマージャンなど多様な種目が採用されています。
「ねんりんピック」は驚異的なスピードで少子高齢化が進む日本において、高齢者を始めとしたすべての人が生涯健康的に活躍できる社会、そして老いも若きも仲良く助け合いながら共に生きていく未来の実現を願って開催されているようです。

最高齢は

石塚「参加予定選手で最高齢の方は、なんとグランドゴルフに出場される97歳の男性です」

自分と比較して、「30年後か…」と感慨深くつぶやく現在67歳の石塚。

加藤「私の祖母はもう90近いですけど、近所のおじいちゃん、おばあちゃんと一緒に今も元気にグランドゴルフをやっていますよ」

石塚「やっぱりちょっと運動するといいんだろうね。激しい運動じゃなくても、運動が苦手な人はお散歩とかでもいいし」

社会とのつながりが希薄になりがちな高齢者にとって、軽い運動は重要で非常に有意義な場となっています。

ろう者のスポーツ大会

そしてもうひとつ、石塚が注目しているスポーツイベントがあります。
それが「デフリンピック」。国際的な「きこえない・きこえにくい人のためのオリンピック」です。

この「デフリンピック」が、11月15日から26日にかけて12日間、日本で初めて開催されます。
全国70~80の国と地域から選手が参加する予定です。デフスポーツの価値や魅力を伝えるとともに、誰もが個性を生かしながら力を発揮できる社会の実現を目指しています。

石塚「『デフ』とは耳が聞こえないという意味で、それとオリンピックを掛け合わせて『デフリンピック』と言っているようです」

デフリンピックの歴史は古く、最初は1924年にパリで開催されました。障害を持つ人たちの国際スポーツ大会といえばパラリンピックが有名ですが、実はそれよりも先に始まっていたのだとか。

石塚「日本での開催は初めてなので、ぜひ関心を持ってもらいたいですね」

応援は手話で

聴覚に障害がある方の大会のため、運営にはさまざまな工夫が凝らされているようです。

石塚「『よーいドン』の時はピストルで号砲を鳴らすのではなく、光の点滅でスタートを合図したり、応援も手話でやるみたいですよ」

手話をベースにした応援「サインエール」で、「いけいけ」や「がんばれ」などの思いを伝え、選手を応援したり大会を盛り上げようとする動きがあるのだとか。

石塚「もうひとつなるほどなと思ったのは、ボランティアの方が着るウェアです。派手な色じゃなくて暗めのシンプルなデザインなんですけど、何でだろうと思ったら手話をやるからで」

身体の前で手話をする時に、洋服に柄が入っていたり色合いが派手だと手話が見にくくなってしまうため、ボランティアのウェアはあえて地味なデザインになっているようです。

石塚「こういうことがあると、普段あまり意識していなかったことに気付けますよね」

これまでの開催国では、大会を通して聴覚障害に対する理解度が高まる好影響もあったそう。「日本もそうなるといいね」と日本での初開催に対する期待を語った石塚でした。
(吉村)
 

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