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昔は人気がなかった?日間賀島でフグが名物になったきっかけ

昔は人気がなかった?日間賀島でフグが名物になったきっかけ

10月1日、今年もフグのシーズンが始まりました。フグ料理を目玉にした愛知県・日間賀島への旅行商品が今年も好評です。10月15日の『CBCラジオ #プラス!』では、永岡歩アナウンサーと三浦優奈が、この話題を取り上げました。

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今年もすでに人気の日間賀島フグ

名鉄が展開する旅行商品「レール観光」は、名鉄電車と高速船、そしてフグ料理がセットになった人気のパッケージツアー。
1996年に発売され、来年で30周年を迎えます。

初年度の利用者はおよそ2,500人ほどでしたが、昨年度は1万5,366人と、約6倍にまで増加しました。

今年も9月5日から販売が始まり、10月初旬の時点ですでに約1,300件の予約が入っているとのことです。

料金は、日帰りで1万1,100円から、宿泊プランは1万8,600円からとなっています。 

昔は人気がなかった?

日間賀島が「フグの島」として知られるようになったのは、実は名鉄のキャンペーンがきっかけです。

それ以前、観光客の多くは篠島を目的地としており、日間賀島はその陰に隠れていた存在でした。
1978年のデータでは、篠島の観光客数が75万4,000人に対し、日間賀島は43万5,000人にとどまっていました。

旅館経営者によると、当時は仕事があっても週に2日ほどで「2勤5休」状態だったとのことです。

永岡「当時は篠島だけ行って帰ろうっていう人が多かったっていうことなんですね」

ターニングポイントは

フグが注目されるようになったのは1990年前後。
下関でフグが不漁だったことをきっかけに、愛知県内でもフグ需要が高まりました。

これに合わせて、日間賀島の住民たちは島をあげてフグ処理師の資格を取得し、フグの提供体制を整えていきました。

永岡は「大体民宿の方が料理屋さんやられてますね。『島をあげてフグがどこの宿でも出せますようにしようぜ』って、民宿みんなで一枚岩になりました」

その結果、日間賀島は夏はタコ、冬はフグという強力な観光ブランドを確立することができたのです。

次の課題はインバウンド

観光地としての知名度が高まる中、永岡は今後の課題として「インバウンド(訪日外国人観光客)」の取り込みを挙げました。

先日、永岡が日間賀島でフグに関する取材を行った際、西日本の観光客は来ているものの、東日本からの訪問はまだ少ないといった声が。
今後は行政との連携も重要になってくると現地の方が語ったそうです。

しかし三浦と永岡は、インバウンドの増加による価格高騰への懸念もある様子。

永岡「インバウンドの人にバレたらもっとフグ高くなるからな(笑)」

三浦「築地、豊洲の“インバウン丼“の値段すごいですもんね」

永岡「何年かに1回手の届く価格のフグっていうとこにしたいけど、インバウンドの価格になったらもう無理」

三浦「『しばらくもう食べられないな』ってなっちゃいますね」

観光地として発展することは歓迎すべきことですが、地元の人々が地元の味を気軽に楽しめる環境を守ることもまた大切です。
日間賀島の魅力が世界に広がっていく中で、観光客との距離感や地域の暮らしとのバランスが大事になるかもしれません。
(ランチョンマット先輩)
 

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