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日本初、化粧を学問研究!佐賀大学コスメティックサイエンス学環

日本初、化粧を学問研究!佐賀大学コスメティックサイエンス学環

多様な消費者ニーズにこたえるため進化する美容業界。そんな中、来年4月に佐賀大学では国公立大学では初となる新しい学部を開設します。それが「コスメティックサイエンス学環」。どんなことが学べるのでしょうか?10月14日放送の『CBCラジオ #プラス!』では、国立大学法人 佐賀大学の徳留嘉寛教授に、光山雄一朗アナウンサーが「コスメティックサイエンス学環」について尋ねます。

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コスメティックサイエンス

まず気になるのは、新設される「学環」という名称。

徳留教授「『学部』とほぼ同じです。学部となると人も新しく呼んでくる、建物も建てることになりますが、学環とは今ある人的、建物的リソースを使ってやるものです」

コスメティックサイエンス学環はどんなことが学ぶのでしょうか?

徳留教授「『コスメティックサイエンス』と言っていますが、化粧品が人に対してどんな影響を与えているかをしっかりと考えながら進めるものです。

専門学校のように化粧そのものをやるというよりは、その成分が皮膚とか身体に対してどう影響するかしっかり考えて、消費者の安心と安全を守れるような研究者、技術者を作りたいということを目指しています」

佐賀県のコスメチック構想

設立には、どのような経緯や背景があったのでしょうか?

徳留教授「そもそも佐賀県自体が『コスメティック構想』というのをやっています。県が化粧品にお金、人をかけることはなかなかないです。
佐賀県は農作物、海産物がいろいろ獲れます。それを化粧品の素材として応用できないか。それをやって地方に企業等を誘致できないか、という話を佐賀県ではかなりさかんにやっています。
その地方の問題を国立大学が一緒になって改善していこうという形です」

薬学部とはどう違うのでしょうか。

徳留教授「化粧品は化学の基礎的なところはもちろんのこと、最近健康被害が多いので、身体の仕組みも学ばないといけない。あと、マーケティングも考えた方がいい。デザイン、法律も考えた方がいいとか、かなり多彩なことを学ばないといけません。

今まではそんなに広くやられているところはないので、たまたま佐賀大学はほぼ全部学べるところが揃っている。その先生方に教えてもらってやろうという形になっています」

多彩な研究

徳留教授「化粧品のデザインが重要とみなさんわかっていると思いますが、そういうところも含めて面白いと思う人がいれば、そっちの方に進んでいけばいいし、研究をやりたい人はそれをやればいいし、マーケティングをやりたい人はそれをやればいい。なんでもできます」

化粧品業界以外にも、幅広い就職先になりそうですね。

徳留教授「身体の仕組みを学んでいるという関係からいくと、食品会社は最近特定保健用食品(トクホ)も身体の仕組みに訴えますし、マンションでシックハウス症候群とかありますが、あれも身体に影響しているから体調が悪くなります。
そういう風に身体の仕組み、さらに化学を学んでいるのでなんでもわかるようになるので、面白いと思います」

女性も男性も

佐賀大学ではこれから入学試験の準備となります。倍率はどんなイメージでしょうか?

徳留教授「夏に行ったオープンキャンパスでは560人が来ました。実は募集人員は30人で、注目度は高いですが、実際どこまで受けていただけるかはわからないです」

オープンキャンパスでの男女比は、「90~95%が女性」と徳留教授。
しかし、福岡の高校でおこなわれた模擬授業では、30人中25人が男子生徒だったとか。

徳留教授「化粧品というより、化学として学科を考えている高校生が多かったです」

人と化粧を中心にその周りをすべて学んでいこうという意欲的な試み。今後注目を集めそうです。
(みず)
 

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