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沖縄のヘヴィな戦後を描いた映画『宝島』は全てが超弩級?

沖縄のヘヴィな戦後を描いた映画『宝島』は全てが超弩級?

10月7日放送のCBCラジオ『ドラ魂キング』は、三浦優奈が現在公開中の映画『宝島』(監督:大友啓史)について語りました。「見終わったら沖縄へもう一度行きたくなった」と語る三浦。いったいどんな映画でしょうか?(画像はイメージ。写真ACより)

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こんなストーリー

原作は真藤順丈さんの小説『宝島』。第160回直木三十五賞、第9回山田風太郎賞、第5回沖縄書店大賞などを受賞しています。

舞台は1952年のアメリカ統治下だった沖縄。米軍基地から物資を奪って、住民たちに分け与える戦果アギヤーと呼ばれる若者たちがいました。

大きな成果をあげることを夢見るグスク、ヤマコ、レイの3人が主人公。そして3人のリーダーで一番年上のオン。

ある夜、オンは予想外の戦果を手に入れ、突然消息を絶ちます。残された3人はオンの影を追いながらそれぞれの道を歩み始めます。

やがてオンが基地から持ち出した何かを追い、米軍までもが動き出して…。オンはなぜ消えたのか?幼馴染3人が20年後にたどり着いた真実とは?

三浦「歴史の面もそうですけど、ミステリーの要素もあって楽しめました」

上映時間が超弩級

本作を「超弩級」というフレーズで例える三浦。
まずは上映時間が超弩級。上映時間191分=3時間11分。ひと足先に話題になった『国宝』(監督:李相日)は2時間55分でした。

ちなみに長い映画の定番『アラビアのロレンス』(1962年/監督:デヴィッド・リーン)は3時間36分。『七人の侍』(1954年/監督:黒澤明)は3時間27分。
しかしこれらは上映中に休憩がありました。休憩なしの3時間超えは超弩級です。

三浦「私も長いと思ってたんですが、行ってみたらあっという間でした。ただポップコーンはMサイズだとすぐなくなります。Lサイズにしておけばよかったと後悔しました(笑)」

本作では、その舞台ゆえ沖縄の方言が多用されています。

三浦「最初の15分ぐらいは、これ大丈夫かな?わからないかな?と思ってたんですが、作品にのめり込んでいって、いつの間にか覚えていくので安心してください」

そして「もう一度観に行く時は、沖縄の言葉を勉強してから行こうと思ってる」と続けます。

制作費が超弩級

そして制作費も超弩級。邦画の製作費は平均数千万円から3億円前後と言われていますが、本作の製作費は25億円と規格外の予算。

なんと沖縄の街をセットで完全再現しています。
その時代の沖縄を生きていた人がこのセットを見て泣いたというエピソードがあるぐらいの再現度だそうです。さらに…

三浦「ロケ地が全国43カ所。エキストラを300~500人動員した大規模なロケが行なわれたり、迫力のあるシーンが満載でした」

俳優が超弩級

幼馴染の3人はを演じるのは、グスク役に妻夫木聡さん、ヤマコ役に広瀬すずさん、レイ役に窪田正孝さん。そしてリーダーのオンを演じるのは永山瑛太さん。

三浦「幼馴染3人にそれぞれのストーリーがあるので、場面展開が多いです。点と点がバーッてあるんだけど、最後に真実に辿り着くときに、ガーッと線で繋がって見ごたえ満載だと思います」

この豪華な役者陣を束ねる監督が大友啓史監督。
NHK大河ドラマ『龍馬伝』の演出、『るろうに剣心』シリーズ、『プラチナデータ』、『レジェンド&バタフライ』などの話題作、ヒット作を次々と生み出している監督です。

時代背景を理解して沖縄へ行きたい

これまで沖縄と言えば、リゾート地、あるいはプロ野球のキャンプ地というイメージを持っていた三浦。さらに沖縄を描いた映画といえば第二次大戦が舞台だったとか。

戦後を描いた本作を観て考えさせられることがあったようです。

三浦「去年沖縄に行った時、嘉手納基地のフェンスがずらっと建てられているところを見たんですが、映画を観て行ってみたら、感じ方がずいぶん違うんじゃないかと思いました。

改めて1972年の沖縄返還に至るまでの時代背景を理解して、もう一度沖縄に行ってみたい」

最後にこれから観る方にアドバイス。

三浦「暴力的なシーンがあったり、内容もヘヴィーなので、心に余裕のある時に観に行ってもらえればと思います」
(尾関)
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