虫歯じゃないのに激痛!抜歯か温存か、歯医者の診断がまっぷたつに

10月8日放送のCBCラジオ『北野誠のズバリ』では、北野誠が月曜日の昼食中に左上の奥歯に突然激痛が走り、噛むたびに痛みが襲う状態になったことを報告しました。緊急で訪れた歯科医院では「抜歯」を勧められましたが、かかりつけ医は「温存」を主張。真逆の治療方針を示された北野の選択は?
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北野は1週間前に歯科医院でメンテナンスを受けたばかり。月1回のクリーニングも欠かさず通っていたため虫歯ではないはずでした。
かかりつけの歯科医院の予約が取れなかったため、初めての歯科医院でレントゲンを撮ったところ、歯茎のへたりで奥歯がぐらついており、噛んだ衝撃で歯茎に激痛が走っている状態だと診断されました。医師からは「普通なら歯を抜く」という見解を示されたそうです。
「8020運動(80歳になっても20本以上自分の歯を保とうという運動)」のことはもちろん知っていましたが、「こういうことで歯はなくなっていくんだ。虫歯だけじゃないのか」と、北野はこのとき実感しました。
抜かないタイプの医者
しかし、その後ようやく予約が取れたかかりつけの歯科医院では、全く正反対の診断が下されました。
医師は、「わしは抜かんタイプの医者」と明言。歯のかぶせを削って噛み合わせを調整し、歯茎への負担を軽減しながら様子を見る方針を提示しました。
北野がインプラントについて尋ねると、医師は「20年後にどうなるかは誰にも分からない」と慎重な姿勢。抜歯についても、たかが1本と思うかもしれないけれど、隣の健康な歯にまで影響が及ぶ可能性があると警告しました。
抜歯を勧める医師と、できる限り自分の歯を残すべきだと主張する主治医。真逆の治療方針に直面した北野は、歯科医師によってここまで見解が異なることに驚きを隠せませんでした。
同じ悩みを抱えるリスナーたち
北野の切実な悩みに対し、番組には多くの反響が寄せられました。
同じ65歳のリスナーAさんは、歯の痛みで受診したところ、その歯はすでに神経がなく、歯茎に膿が溜まっていました。原因は歯の食いしばりだったそうです。
「歯医者で作ったマウスピースをつけてます」(Aさん)
北野も食いしばりがあり、マウスピースを付けているそうですが、朝になったらどこかに行ってしまっているといいます。どうやら無意識に外してしまうようです。
リスナーBさんからも、歯を食いしばる癖が原因で、加齢とともに歯茎が弱り、食べるたびに激痛に悩まされた経験が寄せられました。
「1年ぐらいは歯を削って負担がかからないようにしましたが、結局限界が来て、右の奥歯、次は左の奥歯を抜きました。左はもう1本抜いて、そこは1年前にインプラントにしました」(Bさん)
インプラント5本の猛者
Cさんは小さい頃、歯磨きをきちんと教えてもらえず、歯医者は高いという理由で連れて行ってもらえなかったそうです。喘息の影響で歯に色がつき、コンプレックスを抱えていました。
「お金を稼ぎだしてからいろんな歯医者に通い始め、色のついた前歯を白い歯に変えながら奥の虫歯も治療しましたが、悪化を続け、現在インプラント5本目です」(Cさん)
親知らずが奥歯の代わりになっているというCさん。歯は残した方が良いと言われる一方で、歯自体が寿命の場合は抜いた方が良いとも言われたそうです。ちなみに、インプラント1本40万円で、すでに5本。
「この前、院長のベンツのタイヤ1個ぐらいは私が払ってるだろうと言いました」(Cさん)」
延長ブリッジという選択肢
「歯がグラグラしている状態は、いわゆる歯槽膿漏です」(Dさん)
Dさんによると、1本だけ抜いてインプラントにすることもできるものの、自分の歯より汚れがつきやすいという問題があるそうです。数年でまた歯槽膿漏になる可能性があるため、毎日の歯ブラシやフロス、歯間ブラシは必須だといいます。
「一番奥なら抜歯して手前の歯と繋げて延長ブリッジという方法もあります」(Dさん)
北野も「僕もそれ歯医者さんに今日言われました」と、同じ提案を受けていたことを明かしました。
さらにDさんは、北野の痛みの原因について詳しく説明しています。
本来なら顎の骨に埋まっている部分が、プラーク(歯垢)から逃げるために顎の骨が減ってしまい、歯の根がむき出しになっている状態だというのです。これが進むとさらにグラグラして、最終的に歯が抜けてしまうそうです。
「口の中を完全に綺麗に保つことはとても難しいです。海外の人に比べて、特に日本人は歯ブラシはしてもフロスや歯間ブラシを使わない人が多いので、口臭がきついらしいです。頑張って自分の歯を残してください」(Dさん)
抜歯は最終手段
現役歯科医師のEさんからは、専門的な見解が寄せられました。
「いろんなDJがいるのと同じように、いろんな歯科医がいます。抜くことでその歯の原因がなくなりますが、抜いた後の処置まで納得して進めてください」(Eさん)
さらにEさんは、歯の痛みは人間の身体の中で脊髄の次に痛いと言われていることや、外国人の患者は治療費のこともあり抜歯希望が多いという現場の実情も教えてくれました。
「今は歯を抜くべきではないと思いますね。天然の歯がなくなったらサメのように新しくならないので、残せる可能性がある限りは残してほしい。抜歯というのは最終手段です。まだそこに至ってないのではないかと思います」(Fさん)
北野は「サメになったらええんや!」と冗談を飛ばしつつも、「しばらく温存する方法で頑張ってみたいと思います」と、歯を残す方向で治療を進める決意を示しました。
(minto)
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