引退表明した中日・中田翔選手の印象を対戦投手が語る

月曜日の『CBCラジオ #プラス!』では、野球実況を務める光山雄一朗アナウンサーが独自の取材をもとに中日ドラゴンズの情報を紹介しています。8月18日の放送では、現役引退を表明した中田翔選手についての話題が取り上げられました。対戦投手が語る中田選手とは?
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この記事をradiko(ラジコ)で聴く取材のはじめにぽつりと呟いたひと言
中田選手の引退会見は「チームがAクラスを目指して戦っている中で、邪魔はしたくない。でも、ファンの皆さんにはいち早く自分の口から報告したかった」という思いで開かれたものでした。
会見にはテレビカメラが多数入り、選手仲間も10人ほどが同席。
大野雄大投手とブライト健太選手が花束を手渡す場面もありました。
約20分間にわたる会見のあとには、囲み取材も15分ほど行なわれました。
光山はその中で中田選手がふと漏らした言葉が印象的だったそうです。
「これで考え込まなくて済むのかな」
このひと言には、ここ2~3年の苦悩がにじみ出ていました。
打撃成績が思うようにいかず、腰の状態も万全ではない。思うようにチームに貢献できず、自分の存在意義に悩んでいたといいます。
ファンや球団への申し訳なさを語る中で、この発言をした中田選手の姿に光山は「その瞬間、ふっと表情が緩んだのが印象的だった」と振り返っています。
中田選手のキーワード「勝負強さ」
プロ18年、3球団を渡り歩いた中田選手は、通算309本塁打、1087打点を記録し、打点王を3度獲得。
さらに2013年、2017年のWBCでは日本代表の4番を任されるなど、長年にわたり日本野球界を牽引してきた存在です。
そんな中田選手を語る上で外せないのが「勝負強さ」。
大野雄大投手は「対戦してきた中で、勝負どころでランナーを返す力がすごかった。とにかく嫌なバッターだった」と語っています。
2人の通算対戦成績は29打数7安打、本塁打1本、打点5。
特にその本塁打は、試合の流れを変える一発であり、打点も重要な場面でのタイムリーが多かったといいます。
岩瀬さんも感じる中田選手の勝負強さ
岩瀬仁紀さんも、中田選手について印象深いエピソードを明かしています。
現役時代、対戦は5打席で4打数1安打1打点。
その中で特に印象に残っているのが、2013年の交流戦での「敬遠」でした。
9回、ドラゴンズが1点リード。ツーアウト2塁の場面で迎えた北海道日本ハムファイターズの4番・中田選手に対し、岩瀬投手は勝負を避ける形で敬遠を選択。
その瞬間について岩瀬さんは「中田選手が、敬遠しなければならないバッターになったと認めた時だった」と振り返ったそうです。
そんな中田選手は会見で「これからはチームメイトとできることをやって、もう一度野球を大好きになってユニホームを脱ぎたい」と語っていました。
光山「野球界を引っ張ってきた選手のラストスパートを、ここからもしっかりと見届けていきたいなというふうに思います」
(ランチョンマット先輩)
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