気が重いバリウム検査。実はわざと不味い味になっていた?

7月9日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』に、リスナーから一通の投稿が寄せられました。内容は健康診断を受けてきたというもの。健康診断といえば気が重たいのはバリウム検査ですが、どうやら最近はバリウムもどんどん美味しく進化しているようです。つボイノリオと小高直子アナウンサーがリスナーからの投稿を紹介します。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴く健康診断の待合室
きっかけはこんな投稿でした。
「今日は年に一度の健康診断です。9時ごろから開始で、家族の朝食、猫たちのお世話、掃除などを済ませており汗だくです。お腹空いた!もうバリウムでいいから早く口に入れたいです」(Aさん)
健康診断でバリウム検査を行なう場合は、前日の夕食を早めに済ませた上で21時以降は水分以外を取ってはいけないこととなっています。朝食も食べず朝からたくさん動いて、Aさんはとにかく腹ペコの様子。
つボイ「健康診断は私も毎年やってますが、9時くらいから受付して待合室で待ちますよね。みんな平然と待ってますけど、心の中ではこの人みたいに『腹減った』って思ってるはずですよ」
さらにつボイの場合はそれだけではないとか。理由は採尿検査があるから。
つボイ「朝トイレへ行ってしまうと、検査の時に出ないかもしれないので、朝から我慢しているんです」
待合室で椅子に座りながら、襲い来る空腹感と排尿感に必死で耐えているというつボイ。
意外と豊富なフレーバー
小高「バリウム飲むと結構お腹が膨れちゃいますよね。あれ悔しくないですか?」
苦しい空腹を耐え抜いて健康診断が終わった後には、美味しいご飯が食べたいものです。しかしそうもいかないのがまたつらいところ。不味いバリウムのせいでお腹が満たされてしまうのです。
しかし最近はちょっと変わってきているようです。
つボイ「バリウムもこの頃はちょっと美味しくなってきてますよ」
小高「イチゴ味とか、バニラ味とかついてますよね」
病院で一般的によく使用されているのはイチゴのフレーバーです。その他にもバナナやヨーグルト、ミックスジュースやコーヒーなどなんと20種類程あるのだとか。
つボイ「でもそれならいっそ、中華飯味とかサーロイン味とか、いろんな味にしてくれればいいのに」
小高「ごちそう味で(笑)」
バリウムそのものがご飯系の味だったら、健康診断後にご飯があまり食べられなくても損した気持ちにならないかもしれません。
定食屋さながら
この話題を受けて、リスナーからもさまざまな味の提案が届きました。
「カレー味なんかどうでしょうか。ご飯味と半分ずつで」(Bさん)
「僕のは豚骨醤油背油マシマシ味でお願いします」(Cさん)
「私は餃子が好きなので餃子味がいいです」(Dさん)
自分の好きな味ならばバリウム検査も苦ではない。「こんな味があったらいいな」と夢の広がる投稿が続く中で、こんな意見も。
「150㏄くらいの全量がつらいんです。バニラと苺を半量ずつにして途中で味変することができれば、『どっちから飲もうかな』という楽しみもできて不快感を軽減できるような気がします」(Eさん)
病院によっては患者の負担を軽減するため、バリウムの濃度を高くして飲む量を減らす試みも行なわれているようです。しかし量は少なくとも濃度は高いので、より喉を通りにくくなってしまうかもしれません。
あえて飲みにくく
これだけ多くの投稿が寄せられるということは、やはりバリウム検査は多くの人にとって憂鬱なものであるということなのでしょう。
しかしさまざまなフレーバーが出ているにもかかわらず、なぜバリウムはもっと美味しくならないのでしょうか。フレーバーでもごまかしきれない特有の味やのど越しが苦手で、どうしても飲むのに時間がかかってしまう人も少なくはないです。
実はバリウムはあえてまずく作られているのです。美味しくしてしまうと、胃液の分泌が活発になって検査に支障が出てしまう恐れがあるため、わざと「美味しくない」と感じる味に仕上げ、胃の動きや胃酸分泌の活性化を防いでいるのだとか。
さらに美味しいと一気に飲んでしまい、気泡が入りやすくなってしまいます。なるべくゆっくり、「まずい」と感じながら飲む方が、バリウム検査は成功しやすいようです。
ということは残念ながら、「ごちそう味」のバリウムは開発されない可能性が高いでしょう。我々は今後も嫌な思いをしながらバリウム検査に臨むしかないというわけです。
(吉村)
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