CBC web | 中部日本放送株式会社 / CBCテレビ / CBCラジオ

MENU

猛暑の今!ココが変わった野球界

猛暑の今!ココが変わった野球界

7月に入りセミの鳴き声もちらほらと聞こえ始め、本格的な夏の訪れを感じます。そんな今年の夏も、例年通り猛暑となる見込みです。夏の暑さは年々厳しく、そして長くなってきており、熱中症を予防するためにあらゆる工夫がなされています。それは屋外で行なわれるスポーツにおいては特に。7月8日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、暑さのために野球界で起こった変化について、塩見啓一アナウンサーと小高直子アナウンサー、水分貴雅アナウンサーが語ります。

関連リンク

この記事をradiko(ラジコ)で聴く

試合はコンパクトに

夏と言えば甲子園。その代表校を決める予選が各地方で始まっていますが、ここにも暑さの影響が。

塩見「高校野球って、いま2時間半もかからず終わりますよね」

水分「タイブレークもありますしね」

「タイブレーク」とは、延長戦において試合を早期決着させるための特別ルールで、ノーアウト1塁、2塁の状態で攻撃を開始すること。炎天下で試合が長引いて選手の健康に影響が出ないよう、短く試合が済む工夫がされているようです。

塩見「早く終わらせることができるように、ルールも改正されましたね」

高校野球では2018年からタイブレーク制度を導入していますが、2023年度からルールが改訂され、9回が終了して10回になった時点からタイブレークが適用されるようになりました。

塩見「点が入りやすいからって喜んでいたら、敵も同じだから逆転されたりもしてね」

試合を長引かせないための背景としては熱中症対策や選手の負担軽減の他にも、大会全体のスケジュールが押さないようにといった理由もあるのだとか。

期間は長く

一方で予選の期間は長くなっているという高校野球。

水分「いま頃からもう1、2回戦を始めて、暑さが厳しくなってくる終盤が過密スケジュールにならないようにしているんですよね」

塩見「昔は夏休みに入ったくらいの時期から、10日間程で全部の試合を終わらせていましたけどね」

また全体の日程だけでなく試合を行なう時間帯も、昔と比べて変わってきました。

塩見「1日の試合数も減らして、午前の部と夕方の部に分けたりしていますし」

小高「昼間の試合をやらない。暑いからね」

午前の部は8時からと10時30分から。夕方の部は16時15分からと18時45分から。最も気温の高くなる午後の時間を避けたスケジュールとなっています。
最近の暑さは本当に危険なので、主催者や当事者たちも細心の注意を払ってあらゆる工夫をしているようです。

一方プロの世界では

塩見「10年?20年くらい前のニュース番組見てると、『今日は33度もあってもう暑くて何も出来ません』とか言ってるんですよ」

小高「今だったら33度なら涼しいなって思っちゃいそう(笑)」

当時と現在の感覚がいかに違うかを思い知らされます。そんな全く別物になってしまった暑さの影響はプロ野球の世界にも。

塩見「野球選手でもナイターなのに足つりました、とかね」

各球団でナイター中に体調を崩す人や足をつる人が続出しているのだとか。今の時期のナイターとはいえ、25度は下回りません。

小高「内野で走ってる人たちはもちろんそうだし、外野の人達も炎天下で立ってるっていうのも相当大変ですよね」

球場によってはグラウンドが熱のこもりやすい形状になっていたり、風が抜けにくい造りになっていたりもするようで、今後はそういった部分にもテコ入れが必要になってくるのかもしれません。

選手以外にも

このように気温によってさまざまな変化のあった野球界。「今年の高校野球も暑さには十分気を付けてもらいたいですね」と語る塩見ですが、気を付けなくてはならないのは選手ばかりではなかったようです。

水分「応援の方も大変ですからね」

小高「金管楽器、熱いよ。特にチューバなんて抱きかかえてる形ですからね」

塩見「確かに選手はベンチの中に入れますけど、応援の人はスタンドだから逃れようがないですもんね」

運営側も対策は講じますが、それでも昨年は30人以上の選手と240人以上の観客らが熱中症の疑いで手当てを受ける事態となりました。

小高「なんかもう、冬にやったらどうですか?」

塩見「冬は冬で寒い(笑)」

甲子園の開催時期については物議をかもしている部分もあります。今後さらに暑さが厳しくなっていくことが予想されると、いずれ時期をずらさざるを得ない日が来るかもしれません。
(吉村)
 

この記事の画像を見る

オススメ関連コンテンツ

PAGE TOP