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デビュー60年の18歳?加藤登紀子が元気な理由

デビュー60年の18歳?加藤登紀子が元気な理由

日本を代表する女性シンガーソングライター加藤登紀子さんが、6月22日放送のCBCラジオ『小堀勝啓の新栄トークジャンボリー』に出演しました。デビュー60周年となるこの一年、2冊の著作にコンサート、さらに5月21日にはデビュー60周年記念企画アルバム『for Peace』をリリースと、精力的に活動を続ける加藤さん。小堀勝啓がそのパワーの源について尋ねます。

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孫と同じ年齢

加藤「私は今年はアクセルかけてるんですよ。5年ぐらい前から"華麗なる加齢"との戦いをいろいろやってましたから(笑)」

声のトレーニングで加齢を制し、自分を操れるようになったそうです。

加藤「とてもやりがいのある年になりましたね」

小堀「アクセルを踏んでいるとおっしゃってたけど、ターボがかかってきてるみたいですごい」

始まりから81歳の加藤さんの勢いに押され気味の小堀、74歳です。

「昭和100年のうち81年を生きている」という加藤さん。
昨年11月に発表した著書『「さ・か・さ」の学校』(時事通信出版局刊)の帯のために編集者が考えた「81歳は逆さにすると18歳」というフレーズがお気に入りなんだとか。

加藤「それを口にするのがなかなか良くて(笑)。孫がちょうど18歳で、なんとなく同じ空気を吸ってる感じってのはいいなと思ってます」

歌は碑

『「さ・か・さ」の学校』の中で小堀が感銘を受けたのが、「人生を砂時計に例えて、残りこれだけで終わると嘆くより、ひょいと反対にすると始まる」というエピソード。

加藤「逆さにしただけでまた始まるんですよね」

さらにこの4月には、加藤さんが生まれてからのことを書いた『トコちゃん物語 いつも空があった』という本を出版。

加藤「今年60周年を歌うために、踏んできたステップが全部すごく大きな意味を持ってきてる気がしています」

「百万本のバラ」、「知床旅情」などの加藤さんが歌ってきた歌が、歴史の碑になっているとも感じているそうです。

加藤「いまそれを次の世代にも聴いてほしいなと思ってるの」

お値打ち2枚組

話題は5月リリースのデビュー60周年記念企画アルバム『for Peace』に。2枚組で35曲入りというボリュームで販売価格は税込みで4000円です。

加藤「2枚のCDに入れられる目一杯を選択して、一番安い値段にしてもらいました(笑)。しかも15曲が新録なの。すごいのよ」

小堀「お馴染みのヒット曲も生まれ変わってる部分もありますね」

例えば1984年発表の「難破船」は、TikTokで注目を浴びたピアニストの五条院凌さんと、1987年発表の「時には昔の話を」は江﨑文武さんのトリオとのレコーディングと、若手との共演で生まれ変わっています。

また新曲も10曲ほど書き下ろしをレコーディングしたそうです。
さらに加藤さんの次女でシンガーソングライターYaeさんの「80億の祈り」を収録。

加藤「『80億の祈り』はドキドキするような新鮮な感じで衝撃を受けたんですよね。思い切ってYaeのディレクションでカバーしたんです」

3月からスタートしている全国ツアー「加藤登紀子 60th Anniversary concert 2025 for  peace 80億の祈り』 では全曲歌われ、公演は2時間半近くなるとのこと。

センチの思い出

アルバム『for Peace』を聴いて「名古屋の深夜番組を思い出した」という小堀。
当時小堀が担当していた深夜番組のジングルやテーマを担当したのは、名古屋出身のウェストコーストスタイルのバンド、センチメンタル・シティ・ロマンス(以下センチ)。

そのセンチは、加藤さんのライブでバックバンドを担当していました。
本作にも収録された「俺たちは海を渡る」は、もともと1978年に日本漁業組合連合会のために書かれた曲。センチのメンバーがセッションに参加しています。

小堀「この時もセンチのメンバー告井(延隆)さん、細井(豊)さん、中野督夫さん」

加藤「督夫君のギンギンのギターが入っていてね」

録音した当時、バンドのメンバーが「大海原に出て行く漁師さんたちの歌なんだよね。俺たちに似合わんでしょう。でもいい曲なんですよ」と言っていたと懐かしそうに話す小堀。

加藤「嬉しいな。この35曲は1曲ずつ小堀さんと語り合ったらきりがない曲ばっかりなんです(笑)」

小堀「三日三晩語れるぐらいの量です(笑)」

アンコールで歌おう

最後にコンサートのアンコールでいつも歌うという楽曲「サルダーナ」について。
この曲は2020年に大井競馬場でサルダーナという馬が脱走し、運河を泳いだというニュースが基になっているそうです。

加藤「あの頃コロナの真っ最中だったから、そんなふざけた歌を歌っちゃいけないかなって5年も経っちゃった。今回、本当に楽しくレコーディングしたので聴いてください。これ、雌馬なの。いま飛び出すのはみんな女性なんですよ」

小堀「お登紀さんも女性の騎手として」

加藤「フェンスを飛び越えましょう(笑)」

馬の名前「サルダーナ」とは、スペインのカタルーニャ地方のダンスのことだそうです。みんなで手を繋いで輪になって踊ることから「平和のダンス」と呼ばれるとか。

加藤「だからこの曲は、いつかみんな手を繋いで平和のダンスを踊る時の歌にしたいなと思ってるの」

とにかく元気な加藤登紀子さん。7月20日には愛知県芸術劇場コンサートホールで名古屋公演も行われます。 
(尾関)
 

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