自作曲と「歌ってみた」の歌い分けは?クリエイター夏代孝明さんのこだわり

ボカロPのみならず、4月26日には「超ボカニコ 2025」でDJとして出演するなど、多彩な活躍をしているクリエイター・夏代孝明さんが、27日放送のCBCラジオ『RADIO MIKU』に出演しました。清水藍が、夏代さんの活動の幅広さの裏にある好奇心やボカロとの出会い、「歌ってみた」に初投稿するまでの軌跡などをインタビューしました。
関連リンク
この記事をradiko(ラジコ)で聴く幅広い活動の源泉
夏代孝明さんは、2008年12月ニコニコ動画に歌ってみた動画を投稿し、活動をスタート。
その後、ボカロPとしても活動をはじめ、代表曲「ニア」など動画再生総回数は1億を超えています。
2017年には人気アニメのオープニングを2クール連続で担当したり、スマホ音楽ゲーム『プロジェクトセカイ カラフルステージ feat. 初音ミク』では「フロムトーキョー」などを提供し、アパレル、DJなどマルチな活動を繰り広げています。
清水「夏代さん、多彩ですよね。どうやったらこんなに器用に創作活動を続けられるんですか?」
夏代「その時々で自分の中の波があるので、例えば急にDJをやりたいと思ったら、マネージャーに『僕、DJやりたい』って普段から言ってて。それがうまくつながっていってという感じが多いですね」
興味のあることに積極的に挑戦していく姿勢こそ、夏代さんが活動の幅を広げてきた要因であり、強みではないかと指摘する清水。
ボカロとの出会いはあの名曲
「ボカロとの出会いは鮮明に覚えている」と夏代さん。
最初に聴いた曲はryoさんの「メルト」でした。
夏代「人じゃないボーカルがあるんだ、という衝撃があって。あとは楽曲の素晴らしさにすごく感銘を受けた」
その後、「歌ってみた」動画の盛り上がりを見て、「自分も歌ってみたいな、この世界に飛び込んでみたいな」と思うようになったそう。
清水「その思いが、少年だった夏代さんの好奇心が刺激されて、カラオケボックスでアコースティックギターを持って『メルト』を歌うと」
ちなみに、高校生の頃にバンド活動をしていた夏代さん。そのきっかけは「モテたかったから」とのこと。
最初はギター担当でしたが、ボーカルを見ているうちに「自分も歌えるんじゃないか」とギターボーカルを始めたとのこと。
自分の曲と「歌ってみた」との違い
自分が作った曲をライブで歌う際は、固くなりすぎないよう気を付けているとか。
「歌の巧さ自慢ではなく、自分が伝えたいと思って描いたものがどう歌えば伝わるのかを考えている」と続けます。
一方、長く活動している「歌ってみた」ではどうでしょうか?
夏代「曲を自分の感性でアレンジしたいと思うことはあるんですよ。でも作曲者の意向はきちんと汲み取りたいなという思いはあります」
夏代さん自身も曲を作るため、自分なりに「もっと曲をこうしたらカッコいいんじゃないか」との思いが出てくることはあるものの、作曲者が曲に込めたものを素直に表現するようにしているとのことでした。
清水「自己解釈もしつつ、原曲へのリスペクトがあるわけですね」
夏代さんも曲を作る際、コード進行などに自分なりの意味を持ってやっているため、作曲者の思いは尊重しつつ、アレンジするところはするといったバランスには気を遣っているとのことでした。
他にも、清水が出演する配信番組『プロセカ放送局』でも話題になっていた「キラー」のデモ音源初公開など、貴重な話題が続きました。
(葉月智世)
番組紹介

読んで聴く、新しい習慣。番組内容を編集した記事からラジオ番組を聴いていただける”RadiChubu”。名古屋を拠点とするCBCラジオの番組と連動した、中部地方ならではの記事を配信する情報サイトです。