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制度改正で複数の公立高校を受験可能に…受験生にとってメリットは?

制度改正で複数の公立高校を受験可能に…受験生にとってメリットは?

読売新聞が4月23日に報じたところによると、石破茂総理は22日、公立高校の受験の障壁を減らすため、公立高校を1つしか受験できない単願制の見直しに向けた検討を関係省庁に指示しました。受験生が志望順位をつけて複数の高校を志願し、共通試験の結果などに応じて合格最低点に達したその中の1校に合格するしくみを想定しているとのことです。この制度の改正には、先日の高校授業料無償化も関係があるようですが、受験生にとってはどのようなメリットがあるのでしょうか?4月23日放送『CBCラジオ #プラス!』では、CBC特別解説委員の石塚元章が公立高校の現在の受験制度も含めて解説しました。聞き手は永岡歩アナウンサーと三浦優奈です。

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公立1校しか受けられないデメリット

公立高校の受験方法は都道府県によって異なりますが、多くは公立高校を1校だけ選択し、もし不合格となってしまったらすでに合格している私立高校に入学するというケースとなっています。

ただ、経済的に私立高校に通うのが難しい場合や1校しか選べないという制度により、不合格しないように難関校にチャレンジしない、自分の実力で行きたい高校とは異なる高校を選ぶといったことがあります。

永岡「自分が本来行きたかった高校と違うところを選んで進学すると、モチベーションが下がることがある。それが自分で選んだところにちゃんと受かったっていう成功体験を持っていくと、モチベーションがもうちょっと高くいけるから、このシステムはすごくいいよなと思いました」

愛知ではすでに2校受験可能

石塚は今回の制度改正について、コンピュータにより簡単に対応ができるようになったこともあるのではないかと語りました。

石塚「何年も前だと人間の力だけで『A高校に受かった子はこれだけで、B高校はこれで、やりくりして定員の中で…』ってやらなきゃいけないけど、今はシステムでそういうことができちゃうから」

実は愛知県では公立高校をAグループとBグループに分け、それぞれから1校ずつ選んで受験ができるようになっています。
そのため、名古屋出身の三浦は今回のニュースを聞いて、他県では1校しか受けられないことに驚きます。

併願制の狙いは?

かつて愛知県の制度では、高校を1群、2群、3群…などと分け、鎖状に繋いで高校を設定していました。

例えば、1群はA高校とB高校、2群はB高校とC高校、3群はC高校とD高校などといったように設定されていますが、もし自分がC高校に行きたい場合は2群か3群を受けることになります。

ただ、そこで2群を選んで合格してもC高校ではなくB高校に入学する可能性もあり、石塚は「当時、合格しても2つ気にしないといけないことがあった」と語ります。

また高校授業料の無償化により私立に人気が移り、今春の受験では定員割れの公立高校が増えたというニュースがありました。

複数の公立を受験できるようにすることで、公立高校に行きやすくして公立離れを防ぎたいという狙いがあるようです。

永岡は最後に「生徒ファーストになるのは良いことかなと思います」とまとめました。
(岡本)
 

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