世界遺産「熊野古道」の“補修体験”ができる!?尾鷲ヒノキのクラフト体験も!三重県南部の特別な体験ツアーとは?
三重県南部の魅力を100年後の未来へとつなぐ観光ツアーが話題を集めています。よしお兄さんが体験したのは、世界遺産「熊野古道」の補修体験と、良質なブランド材として知られる「尾鷲ヒノキ」のクラフト体験。単なる観光では味わえない、自らの手で貴重な文化遺産を守り、育む特別な体験ツアーの魅力に迫ります。
世界遺産を自分の手で守る!熊野古道補修体験の現場

2004年にユネスコ世界遺産に登録された熊野古道。その保全活動を実際に体験できるツアーが、紀北町観光協会によって企画されました。
(紀北町観光協会・西尾寛明さん)
「今回は、今までにない熊野古道の補修を行う体験になります」
馬越峠入り口から始まる体験は、峠ごとに設立されたボランティア団体の保全活動への参加です。自然の豊かな道だからこそ直面する問題について、現地の保全活動家が説明してくれます。
(海山熊野古道の会・玉津充さん)
「自然の豊かな道ですが、放っておくと雑草が茂ったり雨で土が流れたり、道が荒れてしまう」

特に深刻なのがイノシシによる被害です。石畳の間にたまった落ち葉が腐葉土となり、その中にいるミミズを狙ってイノシシが掘り起こしてしまうのです。
(海山熊野古道の会・玉津充さん)
「これを放っておくと次々と掘られて石畳が破損していく」
石畳補修は技術と美意識の結晶

補修作業は想像以上に繊細な技術を要します。まず掘り起こされた石とその下の土や砂利を取り除き、その後石を戻していきます。
(海山熊野古道の会・村田育生さん)
「できるだけ平行に、水平に」
(よしお兄さん)
「おぉー難しそうですね」
石は単に戻すだけではなく、歩きやすさと美しさを考えて配置することが重要です。安定するように小石で隙間を埋め、グラグラする石がないか念入りに確認していきます。
(海山熊野古道の会・村田育生さん)
「グラグラする石がないか確認してください」

(よしお兄さん)
「普通に歩いていると気づきませんが、ちゃんとなっていると歩きやすい。次に歩くときはありがたみを感じますね」
(海山熊野古道の会・玉津充さん)
「まだまだこういうところが峠までにたくさんあるので、みなさんに応援してもらって、一緒に保全活動を進めていきたい」
100年後も使える尾鷲ヒノキクラフト体験

ツアーのもう一つの魅力は、良質なブランド材として知られる「尾鷲ヒノキ」のクラフト体験です。
(紀北町観光協会・西尾寛明さん)
「この辺りは土地が急峻で雨が多い地域なんです。(雨で)養分が流されて土地の性質としてはやせていますが、ヒノキがゆっくりと育って年輪が細かくなり、強度が強いヒノキができる」

そんな「尾鷲ヒノキ」のクラフト体験ができるのが、三重県紀北町にある「ウッドメイクキタムラ」。尾鷲ヒノキの間伐材を有効活用して、未来の森を守りながら100年後も使える製品を作っている工房です。
体験は職人さんが丁寧に教えてくれるので、小学生から参加が可能。クラフト体験では様々なアイテムの製作体験ができます。
よしお兄さんは3つのパーツを組み立てるスマホスタンド作りに挑戦しました。

(よしお兄さん)
「完成しました!じゃじゃーん!みえ推しスマホスタンドです。ちょっとの時間でしたけど、ステキなものが完成しました」
(よしお兄さん)
「本日の推しどころキャッチコピー。『保全の大切さ未来へ繋げよう三重県南部の魅力』本当に素敵な体験ばかりでした」
自らの手で文化遺産を守り、地域の恵みを活かしたものづくりを体験できる贅沢なツアー。参加者一人一人が未来への架け橋となる、まさに心に残る特別な体験です。
CBCテレビ「チャント!」2025年12月10日放送より


