新学期前は教育費を見直すチャンス!習いごと・学用品の家計管理をFPが解説
夏休みが終わると、新学期に向けて学用品の買い替えや習いごとの費用など、教育費の支出が一気に増える家庭も少なくありません。「思った以上にお金がかかった」と感じる人も多いでしょう。
そこで今回は、新学期前だからこそ見直しておきたい教育費や家計管理のポイントをファイナンシャルプランナーが分かりやすく解説します。
新学期前は「見えない出費」が増えやすい

新学期を迎える前は、子どもの生活リズムを整えるだけでなく、家計についても見直す絶好のタイミングです。子どものサイズアウトした体操服や上履きを買い替えたり、学校関係の必要なお金を思い浮かべる方が多いと思います。
しかし、実際にはそれ以外にも細かな支出が積み重なります。
具体的には、
- 習いごとの教材費や更新料
- PTA会費や学校関連の集金
- 給食費や学童保育費
- 遠足や校外学習の積立
など
一つ一つは数千円程度の支出でも、家族全体で考えると数万円になるケースも珍しくありません。小学生のお子さんが2人いれば、さらに支出が重なります。「気づいたら今月は赤字だった」ということにならないためにも、年間で発生する支出を把握しておくことが重要です。
習いごとは「数」よりも「目的」で考える
新学期は新しい習いごとをはじめる人も多い時期です。学習塾、英語、ピアノ、プログラミング、水泳など、選択肢が増えた分「周りの子も通っているから」とはじめてしまうこともあります。
もちろん子どもの可能性を広げることは大切ですが、家計とのバランスも忘れてはいけません。月々8,000円の習いごとでも、年間で約96,000円、さらに教材費や発表会などがあれば、参加費や衣装代などが加わります。
習いごとを選ぶ際は、「何のためにはじめるのか」という目的を考えることが大切です。体力づくりなのか、将来につながるスキルを身につけたいのか、友達との交流を広げたいのか。体力をつけることが目的であれば、習いごとという選択をしなくても、近所をウォーキングしたり、公園で遊ぶなどの方法でも果たせます。
目的が明確になれば、本当に必要な習いごとなのか、それとも別の方法でも実現できるのかを冷静に判断しやすくなります。
学用品は「まとめ買い」と「予備」がポイント
新学期前になると、文房具売り場は多くの人で賑わいます。必要になるたびにコンビニや近所のお店で購入すると、意外と割高になることもあります。ノートや鉛筆、消しゴムなどの年単位でかかる消耗品は、セール時期に少し多めに購入しておくと家計管理もしやすくなります。
ただし、必要以上に買い込むのは逆効果です。キャラクターの好みが変わったり、学校指定があったりする場合もあるため、半年分くらいを目安に準備すると無駄になりにくいでしょう。
新学期は、家計簿を振り返るチャンス

夏休みなどの長期休みは、旅行や帰省、レジャーなどで出費が増えやすい時期です。新学期を迎える前に一度、家計簿やクレジットカードの利用明細を確認してみましょう。
例えば、
・レジャー費はいくらだったか
・外食は増えていないか
・サブスクを使っているか
・コンビニ利用が多くなっていないか
数字として振り返ることで「来年はここを改善しよう」とか「来年の予算はこのくらいにしよう」などのヒントが見えてきます。家計管理は反省するためではなく、次にいかすために行いましょう。
必要なことを見極めながら、家庭に合った準備を
子どもの成長に合わせて教育費は少しずつ増えていきます。だからこそ、日々の生活費だけでなく、教育費の準備をしておくことが大切です。
具体的には、
・毎月1万円積み立てる
・児童手当をそのまま貯蓄する
・ボーナス時に教育費口座へ入金する
このように先取りで準備することで、急な出費にも慌てず対応できます。さらに、新NISAを活用して長期で積立投資を行うのも良いでしょう。そして他のライフプランも合わせて資金計画を立てましょう。教育費は使う時期がある程度決まっているため、必要なタイミングを考えながら、預貯金と資産運用を組み合わせて準備することが大切です。
SNSなどを見ると、「英語もスポーツも習わせている」「最新のランドセルや学用品を揃えている」などの情報が目に入り、不安になることもあります。しかし、家計の状況は家庭によって異なります。収入も違えば、住宅ローンの有無、お子さんの人数、将来のライフプランもそれぞれです。他の家庭に合わせようとすると、無理な支出が続いてしまい、結果として家計を圧迫する原因になりかねません。
大切なのは、わが家にとって無理のない選択かどうかという視点です。子どもにとって本当に必要な経験を見極めながら、家計とのバランスを考えていきましょう。
新学期前だからこそ「家族でお金の話」をしてみよう
新学期は、子どもにとって新しいスタートです。同時に、家族にとっても家計を見直す良いタイミングになります。
例えば、
・今年はどんなことにお金を使いたいか
・習いごとを続けるのか、見直すのか
・将来に向けてどのくらい貯蓄していくか
こうした話を家族で話し合い、考えを共有することで、お金の使い方に納得感が生まれます。特に小学生くらいになると、「お金には限りがある」ということを少しずつ理解できるようになります。
欲しいものを何でも買うのではなく、「本当に必要なものは何か」「何を優先するか」を考える経験は、お金の大切さを学ぶきっかけになります。家族で話し合いながら優先順位を決めることも、大切な金融教育の一つです。

習いごと、学用品…新学期前に考えたい家計との付き合い方 まとめ
新学期前は、学用品や習いごとなど教育費が増えやすい時期です。だからこそ、その場しのぎでやりくりするのではなく、年間でどのくらい教育費が必要なのか、家計全体の中で無理のない支出になっているかを確認してみましょう。
習い事は、数を増やすのが目的ではなく、子どもにとって何を身につけてほしいのかという目的を明確にすることが大切です。また、学用品は計画的に準備し、教育費の積立も進めていくと安心です。
こうした小さな積み重ねが、将来の家計の安心につながります。新学期は、子どもだけでなく、家計にとっても新しいスタートです。この機会に、ご家庭のお金との付き合い方を家族みんなで見直してみてはいかがでしょうか。
【ファイナンシャルプランナー祖父江仁美】
大学卒業後、保険会社と保険代理店にて約11年勤務。2017年8月 名古屋で「じんFP事務所」を開業。ファイナンシャルプランナー・J-FLEC認定アドバイザーとして、ライフプラン研修やマネー相談、執筆などを行う。著書「お金の使い方・貯め方教えて下さい」(主婦の友社)。プライベートは、一児の母。
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