骨盤にQRコード...iPhoneを使った手術法も!世の中の健康事情も変わる!?名医が気になる最新トピック

2023年12月24日(日)放送 【第586回】
骨盤にQRコード...iPhoneを使った手術法も!世の中の健康事情も変わる!?名医が気になる最新トピック

サマリーSummary

ゲスト:高島礼子
ドクター:日本医科大学 耳鼻咽喉科学 教授/医学博士 大久保公裕
ドクター:かたやま内科クリニック 院長/医学博士 片山隆司
ドクター:東京都立多摩北部医療センター 消化器内科 副院長 小泉浩一
ドクター:昭和大学 呼吸器・アレルギー内科 教授/医学博士 相良博典
ドクター:北里大学大学院 医療系研究科長 教授 整形外科医/医学博士 高平尚伸
ドクター:東海大学医学部 総合診療学系 健康管理学領域 主任教授/医学博士 西﨑泰弘
ドクター:東京都市大学 人間科学部 教授 学部長/医学博士 早坂信哉
ドクター:横浜市立大学附属病院 国際臨床肝疾患センター長/医学博士 米田正人
今回は日本を代表する名医8名がスタジオに大集合!各分野の名医が今、注目する最新健康トピックを教えてくれます。バスルームが危ない?急増する肺疾患の原因とは?15分かかっていた検査が5秒で完了!最新骨粗しょう症検査!毎日の入浴でうつ病予防などなど話題の健康情報を先取りでお届けします!

身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。
メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。
ドクターは、
日本医科大学 耳鼻咽喉科学 教授/医学博士 大久保公裕先生
かたやま内科クリニック 院長/医学博士 片山隆司先生
東京都立多摩北部医療センター 消化器内科 副院長 小泉浩一先生
昭和大学 呼吸器・アレルギー内科 教授/医学博士 相良博典先生
北里大学大学院 医療系研究科長 教授 整形外科医/医学博士 高平尚伸先生
東海大学医学部 総合診療学系 健康管理学領域 主任教授/医学博士 西﨑泰弘先生
東京都市大学 人間科学部 教授 学部長/医学博士 早坂信哉先生
横浜市立大学附属病院 国際臨床肝疾患センター長/医学博士 米田正人先生
の8名です。

今回のテーマは「〜世の中の健康事情も変わる!?〜名医が気になる最新トピック」

今回のテーマは、「名医が気になる最新トピック」。日頃から番組がお世話になっている各分野の名医8名に健康に関するとっておきの最新情報を教えてもらいました。

トピック(1)毎日の入浴でうつ病予防!

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

<毎日の入浴でうつ病のリスクが0.76倍に減少!>
毎日湯船に入る人と週6回以下の人を比べたところ、毎日湯船に入る人は将来うつ病になるリスクが0.76倍になる事がわかったそうです。入浴による「自律神経のバランスが整う」「睡眠の改善」などが予防的に働いていると考えられるのだとか。さらに、毎日入浴すると、将来要介護になるリスクが通常のリスクに比べて0.71倍に低下するというデータも出ているそうです。

<入浴は肥満や糖尿病の予防・改善にも!>
肥満や糖尿病の予防・改善の点からも入浴は有用だそうです。入浴する事で消費カロリーを増やしたり、代謝を上げたりなど、運動と同様の効果が期待できるのだとか。また、冬場は厚着になるので自分の体型を把握しにくくなりますが、入浴後に鏡を見る事で自分の体型を把握する事ができるためダイエットの動機付けとしても良いそうです。

<40℃で10分程度の入浴がオススメ!>
入浴をする際は、40℃で10分程度が目安(※健康目的によって多少の差異はあります)。それだと寒いという方は、出る時間に向けて徐々に追い焚きをすると良いそうです。ただし、お湯の温度が42℃以上になると血圧が上がったり血栓ができやすくなったりするそうなので注意しましょう。

トピック(2)iPhoneを使った人工関節の最新手術

患者さんの傷んだ股関節に人工の股関節を入れる人工関節置換術という手術があります。手術をする際は、医師が目視で角度を計りながら器具を挿入するのが主流。近年器具を挿入する位置をガイドしてくれる機器も誕生しましたが、とても高価なのだとか。そんななか、どの病院でも導入しやすいよう開発されたのがiPhoneを使った手術法。骨盤にQRコードが書かれたマーカーを取り付けて、iPhoneで読み込むと患者さんの骨盤の位置情報を記録。リアルタイムで骨盤の座標が表示されるので、適切な位置に設置ができるのだとか。さらに今後は、ひざや肩など他の関節の手術にも適用できるよう開発が進められているそうです。

トピック(3)バスルームが危ない!?急増する肺疾患

<急増する肺疾患「非結核性抗酸菌症」>
肺や呼吸器などが専門の先生曰く、この冬特に注意してほしい肺の病気が「非結核性抗酸菌症」。非結核性抗酸菌症とは、結核菌以外の抗酸菌が肺に感染して起こる病気で、患者数が急増しているのだとか。なかでも、一番問題なのが土壌・水・ホコリなど、自然環境に広く存在する「MAC」という菌。肺に感染すると咳や痰など様々な症状を引き起こし、放っておくと少し歩いただけでも呼吸困難に陥る事があるそうです。

<バスルームに要注意!>
肺疾患の原因菌「MAC」が多く潜んでいるのがバスルームだそうです。特に注意すべき場所の1つがシャワーヘッド。ぬめりの部分に菌が繁殖するので、掃除をあまりしない場所に菌が繁殖する可能性が高いのだとか。他にぬめりが発生しやすい排水溝なども注意が必要だそうです。

<シャワーヘッドの掃除法>
シャワーヘッドの掃除は、ぬるま湯にクエン酸やお酢を溶かして1〜3時間ほどつけ、その後使い終わった歯ブラシなどで穴の部分をこすり洗いすると汚れが落ちやすくなるそうです。年末の大掃除を機にシャワーヘッドも念入りに掃除しましょう。

トピック(4)花粉症重症化ゼロ作戦!

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

<花粉症重症化ゼロ作戦とは?>
花粉症の重症化を防ぐ国家プロジェクトが始動したそうです。その名も「花粉症重症化ゼロ作戦」。これは花粉症で重症化する人をなくそうというキャンペーンで花粉症の知識向上のために講演を行なったり、ガイドラインを作り一般の医療機関にも高いレベルで診療を行ってもらったりするというものだそうです。

<スギの人工林伐採やスギ花粉米の開発も>
今年10月、岸田内閣はスギの人工林の伐採や花粉が少ない苗木への植え替えなどを特定の地域で重点的に実施する対策を発表しました。さらに、花粉症の原因物質の一部を含む米を摂取する事で花粉の耐性の獲得を期待する「スギ花粉米」の開発なども進めているそうです。

<「舌下免疫療法」の普及も>
「舌下免疫療法」とは、アレルゲンが配合された治療薬を舌の下に含み、毎日少しずつ免疫を作っていくという治療法。先生によると、このような治療薬の供給量も増やすなどして、全国どこでも誰もが効果的な治療を受けられるように配慮するのが今の目標となっているそうです。来年の春は、全国で例年よりも花粉が多く飛ぶと予想されています。マスクなどの対策もしっかりしましょう。

トピック(5)5秒でわかる!骨粗しょう症検査

<AIの力で15分かかった検査がわずか5秒で完了!?>
AIを使った骨粗しょう症の検査が導入され始めているそうです。通常の骨粗しょう症検査の場合、検査時間は15分程度。専用の機器を使って手首・かかと・背骨などを調べていきます。一方AIによる検査では、検査時間はわずか5秒。肺の状態を見る胸部X線写真をAIが解析し、20代や同世代と比べた値で骨の状態を評価できるのだとか。しかも、健康診断で受けるX線撮影の時に同時に調べられるので医療費の削減にもつながるといいます。AIが進歩していけば、将来の骨のつぶれやすさや骨折のしやすさが予測できる可能性もあるそうです。

<骨粗しょう症の予防法>
骨粗しょう症を予防するには、下記の3つのポイントを心がけるとともに、骨粗しょう症の検査を受ける事が大事だそうです。
(1)ジョギングなど骨に刺激のある運動を行う
(2)カルシウムやビタミンDを豊富に含む食材を摂取する
(3)適度に紫外線を浴びる

<医療の世界でAIが活躍中!>
大腸の内視鏡検査でもAIが使用されているそうです。小さな病変にAIがマークをしてくれるので、診断の精度が上がっているのだとか。さらに、糖尿病の分野でもAIに注目。糖尿病の投薬治療はとても複雑で、患者さん一人一人に合わせて薬を選んでいかなくてはならないそうですが、検査結果などのデータを入力する事で最適な薬を選んでくれるといった活躍が今後期待されているそうです。

トピック(6)患者一人一人に合わせたオーダーメイド治療

<がんの原因をズバリ特定!将来患うがんの種類も分かる!?>
先生によると、がんの原因は遺伝子の傷だそうです。最新の「がんゲノム医療」では、患者さんのがん組織や血液を用いてどの遺伝子が異常なのかを特定し、異常のある遺伝子をターゲットに患者さん一人一人に合わせた治療を行えるようになったのだとか。現在一部の遺伝子異常に関しては、非常によく効く薬もできているそうです。人の遺伝子は、2〜3万種類あると言われます。その中で、がんに関連する遺伝子は数百種類。さらにその中から、将来悪性度が高くなりやすい遺伝子や、治療の効果が期待できる遺伝子も調べられるようになったそうです。若いうちにがんを患う人の一部は、遺伝性の遺伝子異常が見られる場合があるので、遺伝子検査を行う事でがんの予防に役立てる事も期待できるとの事です。

<遺伝子治療で脂肪肝を予防!?>
脂肪肝になりやすい人は、遺伝子レベルで決定しているとも言われているそうです。近年、脂肪肝に加速度的になる遺伝子を抑えたり、遺伝子の活性化で脂肪肝を予防したりする遺伝子治療の治験が世界的な規模で進んでいるそうです。

(2023年12月24日(日)放送 CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』より)

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