いくら食べても満足できない「沼味覚」...肥満・生活習慣病に!?“沼味覚”の恐怖と脱出法

2023年10月22日(日)放送 【第577回】
いくら食べても満足できない「沼味覚」...肥満・生活習慣病に!?“沼味覚”の恐怖と脱出法

サマリーSummary

ゲスト:滝裕可里
ドクター:あさの金町クリニック 院長 医学博士 浅野次義
濃い味付けが好きな方は要注意!濃い味付けに慣れ過ぎていると、いくら食べても満足できない「沼味覚」に陥る可能性があるそうです。この沼にハマると食欲が抑えられなくなり、肥満はもちろん心筋梗塞や脳梗塞などの深刻な病につながる恐れもあるのだとか。そこで今回は「沼味覚」について専門家に教えてもらいました。

身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。

メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。
ドクターは あさの金町クリニック 院長 医学博士 浅野次義先生です。

今回のテーマは「〜ハマったら肥満・生活習慣病に!?〜誰もがハマる“沼味覚”の恐怖」

濃い味付けが好きな方は要注意!濃い味付けに慣れ過ぎていると、いくら食べても満足できない「沼味覚」に陥る可能性があるそうです。この沼にハマると食欲が抑えられなくなり、肥満はもちろん心筋梗塞や脳梗塞などの深刻な病につながる恐れもあるのだとか。そこで今回は、「沼味覚」について専門家に教えてもらいました。

肥満街道まっしぐら!?沼味覚にハマる2つの味

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

<味の種類は全部で5つ>
味は、舌にある味蕾(みらい)という細胞で感じ、その情報が神経を伝わり脳に送られています。味の種類には「甘味」「塩味」「酸味」「苦味」「旨味」の5つがあるそうです。

<食べ過ぎを加速させる味(1)「甘味」>
甘味は、お米・小麦・砂糖など主に糖質に多い味。摂取しすぎると、脳にセロトニンという幸せホルモンが分泌。その快感を何度も味わいたくなり、どんどん甘い物を求めてしまうそうです。先生によると、甘いものは脳が依存しやすくマイルドドラッグとも言われているのだとか。糖質は、身体が活動するためのエネルギー源となる大切な栄養素ですが、摂り過ぎると余分な糖質が中性脂肪となって体内に蓄積。肥満はもちろん、動脈硬化など深刻な事態に陥ることもあるそうです。

<食べ過ぎを加速させる味(2)「塩味」>
先生によると、塩味も脳が依存しやすい味だそうです。塩味(塩分)は、ナトリウムなどのミネラルに多い味。栄養素の中でも筋肉の動きなどを助けてくれるという特に大切な働きを担っています。そのため、本能的に脳は塩味を受け入れやすく「またしょっぱい物が食べたい!」と依存しやすくなるのだとか。また、近年では塩分の摂取量が多いほど、肥満の指標であるBMIの数値が高いという事も分かっているそうです。

濃い味にハマる「沼味覚」の真の恐怖

<甘味&塩味は食べ過ぎの最凶タッグ!?>
先生によると、甘味と塩味は最凶のタッグパートナー。塩味は、依存性はあるものの食べ続けるとやがては脳が満足します。ところが、そこに甘味が加わると、再びしょっぱいものが食べたくなり、そして今度は甘いものも口にしたくなるという負の連鎖が起こってしまうそうです。

<沼味覚から抜け出しましょう>
炭酸飲料(甘味)とポテトチップス(塩味)、麺(甘味)とスープ(塩味)が絡むラーメン、白米(甘味)と漬物(塩味)など、このような食事を続けると脳は満足しにくくなり、食べたい欲求が強まるばかりかやがては沼味覚にどっぷりハマり、糖質・塩分の過剰摂取につながってしまうそうです。すると、糖尿病・心筋梗塞・脳梗塞など生活習慣病のリスクも高まり命を失う危険もあるのだとか。そのため、手遅れになる前にいち早く沼味覚から抜け出す事が大切だそうです。

行動も「沼味覚」を引き起こす!?

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

<「ながら食べ」は脳が満足しない!?>
先生によると、食欲は本来目の前の食事に集中して食べる事で、脳が「食べた」と認識できて満足するそうです。ところが、「ながら食べ」だと他の事に意識が向いているので、しっかり味わう事ができず脳が満足しにくくなるのだとか。結果、余計に食べ過ぎてしまうそうです。

<他にもある「沼味覚」に陥る原因>
沼味覚の原因には、他にも加齢・喫煙・過度の飲酒などがあるそうです。これらは、舌の味蕾が衰え、味を感じにくくなってしまいます。すると、満足感を求め余計に食べ過ぎてしまうそうです。

わずか10日で抜け出せる!?薄味でも満足する沼味覚脱出法

<沼味覚からの脱出法(1)酸味に置き換えるべし!>
先生曰く、沼味覚から抜け出すのに大切なのは「酸味」。酸味には素材本来の味を引き出す働きがあるため、少量の甘味や塩味でも脳は十分に満足する事ができるのだとか。例えば、ハンバーグであればデミグラスソースの代わりにポン酢を用いてさっぱりとした和風ハンバーグ。他にレモンや酢もオススメ。揚げ物や焼き魚などに、ソースや醤油の代わりに使うだけで美味しくいただけるそうです。さらに、煮物にも隠し味として酢やレモンを入れると、素材の味が引き立てられて甘味や塩味が少なくても美味しく食べる事ができるのだとか。塩分量も減らせるうえに、酢には「脂肪燃焼」、レモンには「血圧を下げる」などの嬉しい健康効果も期待できるそうです。

<沼味覚からの脱出法(2)「旨味」をふんだんに活用すべし!>
旨味とは、昆布に含まれるグルタミン酸や、鰹節に含まれるイノシン酸が代表的。素材の味を引き立てコクと深みを出す作用があるため、甘味や塩味に頼らずとも脳が満足しやすくなり肥満の予防につながるのだとか。事実旨味を感じにくい人には、肥満の方が多いという事も明らかになっているそうです。先生オススメの食べ方は、冷奴の場合多めに鰹節をかけ、醤油は普段より少なめに。他にもドレッシングを減らして鰹節をたっぷりかけたサラダや鰹節おにぎり、鰹節パスタなどもオススメ。ジャンル問わずさまざまな料理に活用できるそうです。

<香りを味方につけるのもオススメ!>
先生によると、脳は、嗅覚からも刺激を受けやすく満足感を得る手助けになるのだとか。例えば、柚子・三つ葉・ニンニク・ローズマリーなどの香りの強い食材を料理のアクセントに使う事で脳への満足度が高まるそうです。

<わずか10日ほどで沼味覚から抜け出せる!?>
先生によると、舌の味蕾は1週間〜10日ほどで生まれ変わるとの事。そのため、その期間に酸味や旨味を上手に取り入れれば、生まれ変わった味蕾により薄味でも脳が満足できようになり、糖質・塩分の過剰摂取を防ぐ事にもつながるそうです。

(2023年10月22日(日)放送 CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』より)

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