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“一枚の手紙が心の支えに”竜の未来を背負う男・石川昂弥、胸中に迫る

“一枚の手紙が心の支えに”竜の未来を背負う男・石川昂弥、胸中に迫る
「サンデードラゴンズ」より石川昂弥選手(C)CBCテレビ

【ドラゴンズを愛して半世紀!竹内茂喜の『野球のドテ煮』】
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日12時54分から東海エリアで生放送)

ドラゴンズファン希望の光が約1年ぶりにバンテリンドームへ戻って来た!昨年7月に左ひざ前十字靱帯再建術を受け、長いリハビリ生活を余儀なくされた石川昂弥選手。その間、何を思い、そして何に取り組んできたのか。今週のサンドラ特集は石川選手単独インタビュー!竜の未来を背負う男の胸中に迫った。

見ていられなかった同級生の活躍

「サンデードラゴンズ」より石川昂弥選手(C)CBCテレビ

「長かったですけど、一軍に戻って活躍するために1年間やってきたので思う存分暴れたい」

昨シーズン、新生立浪ドラゴンズの目玉として期待され、サードでスタメン出場。ケガで戦線離脱するまで37試合に出場し、打率.225、ホームランはチームトップタイとなる5本を放ち、打点もチーム2位の19打点と、和製大砲の覚醒を予感させた。ケガをした直後も普通に歩け、走ろうと思えば走れただけに靱帯が切れていると告げられた時には“嘘やろ?”と愕然としたという。

石川選手「去年は監督に“使い続ける”と言われていたので、靱帯が切れていても出てやろうと思っていました」

一軍離脱後、岡林勇希選手や龍空選手といった同世代の選手が活躍している姿を見て、自分がその場にいない悔しさからか、つい本音がこぼれた。

石川選手「チャンスだったのにケガをして、同級生とか年齢の近い選手が活躍する姿を見ると、むかついてくるというか、悔しくて…。だからあまり見たくなかったです」

心の支えとなった一枚の手紙

「サンデードラゴンズ」より(C)CBCテレビ

はやる気持ちとは裏腹にリハビリ生活を余儀なくされた石川選手。そんな時、ある一枚の手紙が心の支えとなった。

石川選手「初ホームランのお祝いで、大野雄大さんからキャリーケースを頂いたんですけど、その時一緒に頂いた紙に文章が書いてあって」

今でも部屋の壁に貼ってある一枚の手紙。大野雄大投手から贈られた言葉は石川選手の荒んだ心を洗い流し、そしてその後1年に及ぶリハビリ生活をポジティブに受け取る特効薬となった。

“祝 初本塁打記念”
お前のケガはオレも一緒ぐらい悔しかった!
みんなそうやったと思う。
でもやってもうたことはもうしゃーない!
下向いてても成長はせーへん。
お前はドラゴンズを背負ってく男や!
肝に銘じて最強のバッターになって戻ってきてくれ!
1日たりとも無駄にすんな!
よろしくお願いします!
大野雄大
(原文そのまま)

大野雄大投手は激励の言葉を贈った当時を振り返る。

大野投手「本人が1番今年はやるぞって時にケガしてしまって悔しかったと思うので、なんとか気持ちをつなげてほしいなと」

ドラゴンズを背負っていく男として認めた。だからこそここでひと踏ん張りし、今以上に成長して一軍の場へ戻ってきて欲しいという思いから、ついペンを取ったに違いない。

大野投手「昂弥は雰囲気を持っている選手。入団4年目の選手にそこまで背負わせるのは酷かもしれないけど、チームを何とか勝たせる選手に成長して欲しいと思います」

肉体改造と打撃改善

「サンデードラゴンズ」より石川昂弥選手(C)CBCテレビ

大野投手からの熱い言葉に心を打たれた石川選手。約1年のリハビリ期間を無駄にしないよう必死に努力を重ねた。それもこれもこのケガによって、去年より進化した石川昂弥を見てもらいたい、その一心だけだった。

まず取り組んだのはホームランバッターになるための肉体改造、そして打撃改善だった。手が遠回りしてストレートに刺されることのないよう、右肘や左腕の使い方を今年から就任した和田打撃コーチ指導のもと、汗を流した。その甲斐あって、去年よりスムーズにバットが走るようになり、しっかりボールを捕らえる手応えを掴んだ。

そして4月6日、ナゴヤ球場で行われたバファローズ戦で実戦復帰を果たすと、復帰2試合目にはバックスクリーン超えの場外ホームランを放った。動ける身体が戻り、結果も出ただけに自然と表情も明るくなる。

石川選手「やっと試合に出られるまで来たなと。初球のストレートを一発で仕留められたので嬉しかったですね」

その後も勢いは止まらず、復帰から一週間で打率.545(11打数6安打)、ホームラン2本、打点4と結果を残し、得点力不足に苦しむ一軍への合流が伝えられた。

打線の中心にいなきゃいけない

「サンデードラゴンズ」より石川昂弥選手(C)CBCテレビ

一軍復帰、即4番サードでスタメン出場。ドラゴンズ球団史上111代目の“四番打者”として名を刻み、22歳以下の四番となれば“闘将”江藤慎一さん以来、64年ぶりの抜擢となった石川選手。打順のこだわりについてもチームを背負っていくというプライドを感じさせた。

石川選手「3番か4番を打ちたいですね。カッコイイじゃないですか!打線の中心なので、そこにはいたいなというか、いなきゃいけないのかなと」

目標に掲げた数字はホームラン20本。開幕以来、低迷が続くドラゴンズの救世主として躍動する姿を期待したい。いや期待せずにはいられない!石川選手がひとり加わっただけでつながり始めた打線。打って、打って、打ちまくれ!昂弥!

がんばれドラゴンズ! 燃えよドラゴンズ!

竹内 茂喜

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