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ネギが30円に水菜は10円!?“ワケあり品”は全部買い取る!愛知の激安スーパーが生んだ新しい循環とは?

ネギが30円に水菜は10円!?“ワケあり品”は全部買い取る!愛知の激安スーパーが生んだ新しい循環とは?
CBCテレビ『デララバ』

爆笑問題・太田光と石井亮次アナウンサーが、東海地方の定番を深掘りするバラエティ『太田×石井のデララバ』!今回は、野菜が安い愛知発祥の2大激安スーパーSP!安さの秘密を徹底取材しました。

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【動画】台風の日でも大量仕入れ!閉店まで残り2時間で野菜は全部売り切れるのか【30分14秒~】

台風でも品揃え抜群!午前6時から仕入れに出発!

CBCテレビ『デララバ』

激安スーパーの老舗「タチヤ」と、新星「ベジブル」の安さの秘密に迫ります。

まずはタチヤ。キーマンは、入社12年目、みなと店店長&野菜売り場担当・吉田有輝さん。その一日に密着します。

開店3時間半前の午前6時。吉田さんは「名古屋市中央卸売市場」へ。この日の名古屋は台風に伴う大雨。客足の予測が難しい中、市場内の20以上ある青果店を回り、この日売り切れる量を予測し、次々と仕入れていきます。

以前売れ行きのよかったカボチャを再び仕入れたい吉田さん。悩んだ末、7玉サイズ30箱を仕入れ。長年の経験と直感で、計画になかった商品も仕入れます。

値段交渉では、相場より安く提示して、強気に攻めていくスタイル。この日は80~90種類の野菜を仕入れ。台風が近づき、不安があっても、天候回復時の欠品でお客さんに迷惑はかけられないと、強気で仕入れました。

激安の秘密は「仕入れ担当者制」にあった?

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雨脚が強まる中、オープンに向けて商品を陳列していきます。陳列も無事に終わり、お客さんを迎える準備ができた開店2分前、吉田さんは突然売り場を動かし始めます。悩んで仕入れたカボチャの売り上げをアップさせるため、売り場を広くして陳列する量を増やすことに。。

一般的なスーパーは、仕入れ担当者が仕入れて値段を決め、販売は店舗スタッフが行う分業制が多いのですが、タチヤは「仕入れ担当者制」。野菜や肉、魚など各売り場の担当者が、仕入れから陳列、値付け、値引きの判断まで1人で背負います。こだわりを持って仕入れた商品のため、販売にも力が入り、売り上げが従業員自身の収入アップにもつながります。

吉田さんのこだわりは「ダイナミックな売り場」。格安の値段だけが武器ではなく、山積みで並べて市場のような迫力を感じる売り場を作ります。お客さんの購買意欲をかき立てることが、売り切るためのポイントです。

開店から1時間半。売り場はしっかりと作れていますが、雨の影響か、なかなか客足が伸びません。午後も状況は変わらず、吉田さんも心配そうに売り場を見つめます。

鮮度が命の野菜を今日中に売り切りたい理由は他にも。タチヤの野菜売り場には冷蔵設備がありません。鮮度のキープが難しい反面、設備のコストが必要ないため、安く提供することが可能です。

閉店まで残り2時間。ここで天気が回復し、徐々にお客さんが増えてきました。売り切りを目指してラストスパートです。吉田さんは商品に黄色テープを巻いて、値下げを敢行!店内は午前中の客足が嘘のような大混雑で、どんどん商品が売れていきます。

閉店まで残り20分。スタッフは店内を巡って野菜を販売。ほとんどの商品で売り切り達成となりました!

ワケあり品は全て買い取る!

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続いては、野菜や果物を破格の値段で売るベジブル。「べジブル小牧店」で働く皆さんに密着しました。

午前5時30分。専務取締役・川村さんは毎日、市場に通っています。

川村さんは、先端に枯れている部分があるワケありの青ネギを20箱仕入れ。次に、仲卸業者さんが、「これは絶対おいしいと思うよ」とオススメのスイカを仕入れます。特に痛みはないが出荷先が見つからず、大量に余ってしまった物なのだとか。

川村さんによると、各業者からのワケあり品を、断らずに全て受け入れるので、安く買い取ることができるそうです。「ちょっと傷があるだけ、形が違うだけで捨ててしまうのは、もったいないですね」と川村さん。2025年のお盆には10日間で約1万玉のスイカを販売したそう。廃棄費用は500万円以上になるのだとか。

約2時間かけて市場中の業者さんからワケあり品を仕入れ。4トントラックの荷台は満杯になりました!

キーマンはママさん!主婦目線の値段決め

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仕入れた商品がお店に到着し、午前9時にオープン。ベジブルのキーマンは、現場で働いているママさんたち。小牧店で働く7人のママさんを指揮するのは、5人の子どもを持つ母・恩田店長。ネギ1束30円、サラダ水菜1箱10円など、ワケあり品の値段を次々に決めていきます。

小牧店では、社長や専務に相談せずに、恩田店長が“主婦目線”で値段を決めているそうです。「メインに使う物、ニンジン、玉ねぎ、ジャガイモなどはある程度の値段を付けています。しおれて、溶けがあった水菜は、できるだけ値段を抑えた」とのこと。

恩田店長が迷った時は、同じ主婦であるパートさんたちに相談し、値段を決めています。この日のママさん会議のテーマは、きれいだけど痛みがあるリンゴをいくらで売るか。会議の結果は、袋いっぱいに詰めて200円に決定。販売すると即売に!

午前10時頃。大忙しの店内で、レジを担当しているのは基本的に2人。レジにかかる経費を削減することで、商品の値段を下げることを徹底しているのだとか。

他にも、食べられない部分をカットしてから袋に詰めて販売するなど、さまざまな工夫をしています。

恩田店長が、バックヤードにいるパートさんに「大根の値段を変えてください。2本で50円!」と大きな声で呼びかけると、続々とお客さんが集まります。大きな声で指示を出すことで、お客さんに値下げをアピールする一石二鳥の作戦です。

午後2時頃の営業終了時、山積みにされていた商品はほとんどなくなりました。

社長の「もったいない精神」は祖父ゆずり

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ベジブル・堀内社長のモットーは「もったいない精神」。事務所では冷房を入れず、半ズボン姿。昼は電気も消しています。

堀内社長の祖父・櫟木(いちのき)さんは、どんな物でも買い取って激安で販売する大型リサイクルショップ「キンブル」の創業者。キンブルからヒントを得て、買い手のつかなかった野菜や果物を買い取って販売するべジブルを思いついたのだとか。「もったいない!」は櫟木さんの口癖とのこと。

堀内社長は、激安商品を追い求め、週に2回、4トントラックを自ら運転して大阪まで仕入れに行っています。大阪の市場は名古屋に比べてワケありの青果が多いので、遠征するのだとか。

※価格はすべて取材時のものです

CBCテレビ『デララバ』2025年10月8日放送より

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