ラーメン数珠つなぎ第十二弾!創業20年以上!白湯が織りなす至高のうまみ 「らーめん専門店 拉ノ刻」

東海地方の人気ラーメン店の店主からイチオシをいただく「人気ラーメン店主がおすすめするラーメン数珠つなぎ」企画。第十二弾は「酒楽亭 空庵」オーナー冨田さんおすすめの名古屋市中村区の人気ラーメン店「らーめん専門店 拉ノ刻(らのこく)」を取材しました!
20年を越えて愛され、進化し続ける一杯
今回伺ったのは、「らーめん専門店 拉ノ刻」。地下鉄東山線・本陣駅から徒歩5分。大通りから一本入った落ち着いた通り沿いに、どこか懐かしさを感じる外観が現れます。

店舗から徒歩30秒の場所に8台分の専用駐車場も完備。
創業は2004年9月。以来20年余り、地元に根ざして愛され続けています。

店内は木のぬくもりを感じるカウンターが真っすぐに延び、6人がゆったりと座れます。入り口を入った左手に4人掛けのテーブルが1卓。おひとりさまでもグループでも、ラーメンを楽しめる空間です。

店内の壁には「麺道一意専心」の文字が大きく掲げられ、食べる前からラーメンに対するこだわりが感じられます。

入り口すぐ横の券売機には定番メニューはもちろん、ミニ丼や限定ラーメンのボタンも並んでいます。その中から今回は3つピックアップ。
鶏のうまみが凝縮された、極上の鶏白湯(ぱいたん)「鶏白湯DX」
今回注文したのは、人気メニューの「鶏白湯DX1,580円(税込み)」。

提供された瞬間、そのビジュアルの豪華さに自然と歓声が漏れます。

とろりと白濁したスープは、鶏と水だけで炊かれた濃厚鶏白湯。しっかりとした粘度で舌に絡みつくような濃厚さがありながら、後味は驚くほど優しくすっと消えていきます。ブラックペッパーがピリッと味を引き締め、最後まで飽きが来ません。

麺は自家製。国産小麦粉とハトムギ粉を独自にブレンドし、メニューごとに配合を変えているこだわり。鶏白湯には、つるつると喉ごしが良い中細ストレート麺が合わせられ、かめばパツっと弾けるような弾力。スープとの相性も抜群で、一体感があります。

トッピングも贅沢そのもの。しっとりと低温調理された鶏胸チャーシューは柔らかく、かむたびに鶏のうまみが広がります。オーブンでじっくりと焼いたチャーシューは香ばしさが際立ち、スープに浸せばまた違った表情を見せてくれます。極太メンマは歯応えが良く、かむほどにうまみがにじみます。さらに、甘みのある刻み玉ネギが良いアクセントになり、まろやかな鶏スープに自然な甘さが広がります。食後の満足感は非常に高く、記憶に残る一杯です。
泡立てスープが香り立つ「つけ麺」も見逃せない
もう一つの看板メニューが「つけ麺(1,150円+特盛2玉350円 (各税込み)」。

キリッと麺線をそろえて盛られた麺は、見るからに美しい。スープは鶏白湯と魚介をブレンドした濃厚系。注文ごとにブレンダーで泡立てられ、スープの香りがふわっと立ち上がります。驚いたのは、時間がたつとスープの風味が変化し、後半になるほど魚介のうまみがはっきりと浮かび上がってくること。

極太ストレート麺はつるりとした表面としっかりとしたコシを兼ね備え、食べ応え抜群です。小麦の優しい甘さがふわっと広がる麺はそのままでもおいしく、濃厚スープと絡めた時との対比がまた楽しい。2玉分のボリュームがある特盛でも、飽きることなく食べきれてしまうから不思議です。つけ麺ファンなら一度は味わってほしい、完成度の高い一杯です。
ラーメンと一緒に味わいたい「台湾めし」
サイドメニューの中でもひときわ目を引いたのが「台湾めし 400円(税込み)」。

ピリ辛のひき肉、ネギ、ノリ、そしてとろりと濃厚な卵黄がご飯の上にたっぷりのせられた一品です。

自家製ラー油の香ばしさと刺激的な辛み、そこに卵黄が加わることで、まろやかさとコクが生まれ、味に深みが出ています。食べ進めるほどにクセになる、名古屋らしいご飯ものです。その他にも、ミニ海鮮丼など珍しいメニューもあり、何度訪れても新しい発見があるのもこの店の魅力です。
修業時代からブレない信念と、一杯へのこだわり
オーナーの田中さんは、10代の頃から飲食業一筋。独立を考えていた頃、よく通っていた好来系ラーメン(鶏や豚、野菜や漢方などから作ったスープが特徴)の人気店「招福軒」の店主に相談したことがきっかけで、好来系ラーメンの元祖「好来」(現在の好来道場)を紹介してもらうことに。同店で修業を重ね、ラーメン作りの基礎を学んだ田中さんは、2004年9月に「らーめん専門店 拉ノ刻」をオープンしました。修業先で培った「好来系ラーメン」の精神を大切にしながらも、鶏白湯、つけ麺、鶏そば、そしてジャンルにとらわれない限定麺など、オリジナリティあふれる一杯を次々と生み出しています。

店の奥に掲げられているのは、「好来」創業者・故 楓(かえで)彰さんの教えである「店是五カ条」。この教えを守るかのように、地道に自身の作るラーメンに向き合う姿が、田中さんから感じられます。「僕たちにとっては何百杯目でも、お客さんにとってはその一杯が最初で最後かもしれない。だからこそ、一杯一杯を丁寧に、大切に作るよう心がけています」そう語る田中さんの表情からは、ラーメンと真っすぐに向き合う日々の積み重ねが伝わってきました。
店名の「拉ノ刻」には、「ラーメンの時間を、心ゆくまで楽しんでほしい」という想いが込められており、まさに心に刻まれるような一杯と時間に出会うことができます。次回は「拉ノ刻」オーナー田中さんおすすめのラーメン店をご紹介します!
店舗名
らーめん専門店 拉ノ刻(らのこく)
住所
名古屋市中村区上ノ宮町 2-30-1 リエス上ノ宮 1F
営業時間
11:30〜13:45
18:00〜22:00(L.O21:45)
定休日
日曜日
電話番号
052-471-7686
ライター名
みそかつこまち
※記事内容は配信時点の情報です。
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