ついに1ドル=162円を突破、円安は止まらないのか
ここのところかなりの円安状態が続いていて、6月30日には約39年半ぶりとなる1ドル162円台に達しました。アメリカで高まるインフレへの懸念が原因で、日米の金利差により円を売ってドルを買う動きが強まったためといわれています。7月1日放送『CBCラジオ #プラス!』では、CBC論説室の石塚元章特別解説委員がどうして円安は止まらないのか、解説しました。聞き手は永岡歩アナウンサーと山本衿奈です。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴く円安は日本経済にプラス?
日本銀行は利上げを進めており先日も0.25%上げました。しかしFRB(米連邦準備理事会)に追いついておらず、金利差がどんどん広がっており、ドルを買っておいた方が良いという動きが進んでいます。
以前、トランプ政権は利下げを行おうとしていましたが、アメリカの利上げは経済が良くなっていることが背景にあるようです。
逆に日本はそこまで経済が良くないと思われているのかもしれませんし、円安になっているということは円の信用が下がってきているという見方もできます。
かつてアベノミクスなどで円安をめざしていた時、円安になれば輸出で儲かるため日本経済にとってはプラスという意見がありました。
ただ、これはあくまでも経済のベースが良い場合にさらに儲けるための円安であって、現在はベースとなる経済が弱いうえ、食料やエネルギーなどを輸入に頼っている状況だとむしろ物価高になってしまうため、同じように考えることについて、石塚は疑問を呈しました。
39年半前はどうだった?
1ドルが162円となったのは1986年(昭和61年)以来で、その前年に主要国が一斉にドル高是正に動いたプラザ合意が行なわれました。
当時は1ドル240円だったのが、1年で一気に150円台にまで急騰した状況。
現在と日本経済の状況が異なるのは、当時は日本製の自動車や家電が世界で存在を示していたこと。
もちろん今も日本車は売れていますが、日本の家電メーカーはかなり減りましたし、昔の方が規模が大きかったといえます。
当時、日本は貿易黒字が13兆円を超えて世界1位になっていましたが、現在、日本の国際競争力が落ちてきている中で、当時の162円と今の162円は状況がかなり異なることがわかります。
日本の円は大丈夫か
行き過ぎた円安を食い止めるため、4、5月に政府の介入があり、総額で11兆円を超えています。
1か月の介入規模としては2024年を上回り過去最高となりましたが、結局円安の記録を更新してしまいました。
結局のところは日本経済に活力がないと、円安傾向は止まらないかもしれません。
かつてコロナ禍でどこの国でも経済が大変なことになりましたが、その中でアメリカは市場原理に任せて弱い業界はつぶすぐらいの勢いでしたが、日本はとにかくお金を配っていました。
もちろん本当に困っている方がいたため役に立った面もありますが、本当はコロナ禍がなくても早晩つぶれていた会社が補助で延命させていた場合もあり、日本経済が強くならない一因といえなくもありません。
また、最近は消費税減税の話がよく出ていますが、これから社会保障や国の防衛力強化、インフラの整備などお金がますますかかる中で日本の財政は大丈夫かと思われてしまうと、国の信用度にも関わってきます。
日本の国としての信用が今、試されているのかもしれません。
(岡本)
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