退職代行業者の社長逮捕、利用者から不安の声も
2月3日、(TSRコード:694377686、横浜市)の代表ら退職代行業界の最大手「モームリ」を運営する株式会社アルバトロスの社長とその妻が、弁護士法違反の疑いで警視庁に逮捕されました。報道を受け、モームリのサービスを実際に利用した人からは、「自分も逮捕されるのではないか」「退職が無効になってしまうのではないか」との相談が寄せられているとのこと。法曹界では利用者保護の緊急措置が講じられているそうです。2月14日放送『北野誠のズバリサタデー』(CBCラジオ)では、オリンピア法律事務所の原武之弁護士が、この騒動を解説します。聞き手は北野誠と加藤由香アナウンサーです。
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まずは、そもそも逮捕に至った理由について解説する原弁護士。
弁護士以外の人が弁護士に事件を紹介して報酬をもらったり払ったりすることは、弁護士法に違反し、紹介者と弁護士の両方が処罰されます。
ただし事件の当事者、つまりモームリの利用者には関係がありません。
原「法人がやってることが違法だって言われると、なんとなく無効になるんじゃないかと思うでしょうけど、弁護士さんとお金をやりとりして事件の紹介をしちゃいけないということなので。別に退職の通知をしたこと自体は有効ですから、そこも心配しなくていい」
退職代行サービスを使う理由
では、退職代行サービスの利用が増えていることは、何か原因があるのでしょうか?
原「若い人が(会社に退職の希望を)言いにくいっていうのはあるんですけど、構造的問題としては飲食店とか人不足が背景にあって、シフトを組んでそれを動かすなっていう圧力が強くなってると思うんですね。
例えばワンオペをしてる店で、そこへ行かなかったら店が開けないから損害賠償と言われると、なんとなくそうかなと思っちゃう。
でも人を適切に配置する義務は会社側にあって、当然退職を予見する義務があるわけですね。(休む場合でも)風邪をひくこともあるでしょうし。
会社の責任だと思ってもらえればいいんですけど、なかなかみなさん真面目に捉えて、言われたら怖いな、だから他人に言ってもらおうかなということに」
かつて、学生が勉強ができないほどシフトを組まれてしまう「ブラックバイト」が問題となりましたが、職場を辞めにくい空気はまだまだあるようです。
退職を直接言えず悩んだら
北野は代行業者を使わなくても、自分で「辞める」と言ってしまった方がむしろ揉めないのではないかと語りました。
原「すごく不思議で、メールでも通知を送って(会社側が)怒っても首に縄をつけて連れてこられるわけではないので、お金を払ってまで代行してもらう理由がわからなくて。
ただ手紙やメールを送るなり、電話できるなら電話してやればいい話で」
退職は1か月以上前に告げるのが基本ですが、その残り1か月間が働きづらいということもあるかもしれません。
原「本当に疲れて、突然(辞める)というのも仕様がないと思うんですね。
呼び戻されたって行かなくていい話で、あとは離職票とか健康保険の切り替えとかでしょうけど、それは会社がやらなかったら労基署が言ってくれますから」
原弁護士は最後に「厳しいことを言えば、それを乗り越えてやらないと次も困るんじゃないかと。意見を言うべき時は空気を読まずにハッキリと言えばいいかな」とまとめました。
(岡本)
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