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帯状疱疹とインフルエンザ。予防の決定打はやはり…

帯状疱疹とインフルエンザ。予防の決定打はやはり…

12月5日放送のCBCラジオ『北野誠のズバリ』では、リスナーから届いた健康の悩みに、心療内科本郷赤門前クリニック院長で医学博士の吉田たかよし先生が回答します。今回は、話題になっている二つの病気について。聞き手は、北野誠です。

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帯状疱疹になったら…

まずは帯状疱疹についてです。
「まず、なぜ帯状疱疹ができるのかわかりません。嫁が何度かなったことがありますが、かなり体中が痛かったようです。私は63歳になりますが、帯状疱疹になったことがありません。なる人とならない人は何か違いがあるのでしょうか?」(Aさん)

テレビではワクチン接種の推奨のCMが頻繁に放送されていますが、なぜ必要なのでしょうか?

吉田「帯状疱疹はもともとこどもの頃かかった水疱瘡のウィルスです。これが神経根、神経のおおもとに、治った後も眠っています。ストレス、疲労、老化で、免疫力が落ちてくると神経根で眠っているウィルスが再び暴れ出してくるということです。

これで大事なのは帯状疱疹後神経痛です。帯状疱疹が治った後も、特にひどい痛みが続きます。

対処としては、帯状疱疹になったらすぐ治療を行う。これが一番です。固定化されてしまうとなかなか治らないです。それを予防するために、ぜひ受けていただきたいのがワクチンです」

ワクチンは認知症予防にも効果

北野「今はワクチンに補助金が出ていますね。ただ、1回と2回打つやつがありますね」

吉田「これは各自治体でどれを補助するかというのがあります。そんなに差はないです」

北野「帯状疱疹ワクチンを打つと認知症も防ぎやすいというダブルメリットがあるとか」

吉田「認知症は最近だんだんメカニズムが解明されてきています。これは脳の中の炎症の積み重ねです。ほとんど本人も気付かないような小さな炎症が何年も積み重なってできてきます。

帯状疱疹、インフルエンザなどは全身の血管が炎症を起こしている、脳の血管も炎症を起こしていて、その積み重ね。帯状疱疹のワクチンはこれを防ぐことができるので認知症の予防に役立つんです」

北野「3人にひとりは帯状疱疹になると言われていますが、タイミングもわからないですね」

吉田「わからないです。データを取るとバラバラです。ひとつ言えることは、免疫力が低下したタイミングで起こることですが、いつ低下するかわからないです」

北野「それで50代以上からは予防接種を推奨されているんですね」

インフルエンザに罹る人と罹らない人

続いて大流行しているインフルエンザです。インフルエンザに罹る人と罹らない人の違いは何でしょう。

「インフルエンザ予防にいいからと乳酸菌飲料をとり続け、うがい、手洗いをまめにする妻。当然予防接種も受けていますが、ほぼ毎年、インフルエンザに感染しています。

一方、乳酸菌飲料も飲まず、うがい手洗いも適当な私。予防接種も一度もしたことはないけど、インフルエンザ感染は人生でたった一度しかない。これってなぜでしょうか?
あくまでも想像ですが、私は感染はしているけど無症状なのでしょうか?

そもそも感染が広がるのはほとんどの人が僕と同じく、感染はしているけど症状らしい症状が出なくて動きまわっていて、他人にうつしているのかなと思います」(Bさん)

吉田「これはいま医学界で大問題になっていることです。なぜかというと、インフルエンザが猛烈に流行っています。これがサブクライドKという、新しい変異株です。

重症度としては従来のインフルエンザと変わりはないですが、とにかく感染しやすい。広い意味ではA香港型です。従来のものに比べて遺伝子が大幅に変わっています。だから我々は免疫を持っていないので感染しやすいんです。

感染した後の重症化率は変わらないです。完全にはデータが出ていませんが、サブクライドKは感染したけど無症状の人がいっぱいる。そう仮定しないとこの11月の爆発的な増加の説明ができないです。

普通のインフルエンザで無症状の人がいっぱいいるのは間違いないです。それは抗体検査をすればわかります。

お願いしたいのは、まったく無症状だったら仕方ないですが、ちょっとイガイガしている、鼻水が出そう、で、奥さんが感染していたら、本人も感染している可能性があります。できれば、会社を休んでいただきたいです」

北野「Bさん、奥さんがかかったときは会社を休んでください」

会社を休めないときは、マスクをしたり、他人にうつさないように努めるといいですね。
(みず)
 

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