中日ドラゴンズOB・岩瀬仁紀が明かす、現役時代の身体のケア
来年3月に開催されるWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)に先駆けて、11月15日と16日に韓国との強化試合をおこなった侍ジャパン。11月13日放送のCBCラジオ『ドラ魂キング』には、元中日ドラゴンズ投手で野球解説者の岩瀬仁紀さんが出演し、侍ジャパンの動向について語ります。聞き手は佐藤楠大アナウンサーと三浦優奈です。
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「今週の侍ジャパンの強化試合ではピッチクロックが導入されますが、岩瀬さんの現役時代、もし導入されていたらどうでしたか?」(Aさん)
「ピッチクロック」とは、投手が打者に投球するまでに使える時間を制限するもので、試合時間を短縮する目的で各リーグへの導入が進んでいます。
岩瀬「ピッチャーからしたら嫌ですね」
ピッチャーにとっては自分の間が取れなくなるのが難点だとか。
ピッチクロックは、ピッチャーだけでなくバッターにも影響すると岩瀬さん。
岩瀬「人によってはタイミングが取りづらくなりますからね。じっくり構えた方がいい選手もいれば、早くからタイミングが取れる選手もいますから」
各国リーグが導入
試合時間短縮を目的に考案された「ピッチクロック」。米MLBでは2023年のオープン戦から採用されました。
具体的には、ピッチャーがボールを受け取ってから、走者がいない場合は15秒以内、走者がいる場合は18秒以内に投球動作に入らなければならないというルール。
投球動作に入らなかった場合はボールが宣告されます。
韓国のプロ野球KBOリーグでも今季から正式にピッチクロックが採用されました。走者がいない場合は20秒、走者がいる場合は25秒というのがMLBと違います。
WBCでも導入されるため、先日終了した侍ジャパンの宮崎合宿ではピッチクロックをはじめとするWBCルールの浸透が図られました。
頑張りすぎが心配
岩瀬さんが見たところ、ドラゴンズの選手でピッチクロックが影響しなさそうな投手は、松葉投手と藤島投手のふたりだとか。
では、岩瀬さんが現役時代にピッチクロックがあったら?
岩瀬「たぶん引っかかってるでしょう。後ろのピッチャーって考えながら投げるんで、大事にしてる間がなくなるのはきつい印象はあります」
「抑えの松山投手、このオフもフル回転で働くと、来季のペナントレースに影響出ないか心配です」(Bさん)
岩瀬「少なからず影響は出ますよ。それを松山選手は絶対声には出さないですけども、きついのは実際あると思います」
松山投手のやる気も尊重しつつ、体調面も心配する岩瀬さん。
疲れを残すな
「岩瀬さんは、シーズンオフに体調管理のため、どんなケアで1002試合もの登板ができたかを教えてください」(Cさん)
岩瀬「しっかり自分の身体を整えてから休みに入ってました」
シーズンの疲れを残したまま休んでしまうと、次の立ち上がりがとても難しくなるそうです。
シーズン終盤は「疲れを抜く治療と練習を交ぜて行うことが理想的」と岩瀬さん。
今年の松山投手は11月半ばまで試合があり、来シーズンは2月の終わりからチームに合流。「このように休む時間が短い時は大変」と、自らの経験を振り返ります。
岩瀬「2007年は日本シリーズがあって、その後にアジア予選があって12月の頭まで野球をしてたんです。その次の2008年のシーズンはすごくきつかったのを覚えてます」
2008年はごまかしてやっていた上に、オリンピックもあり、余計大変だったそうです。
岩瀬「松山投手は12月から青森に行くって言ってましたからね。今の子たちは休み期間がすごく短いのに、よく一年間もつなと思ってます」
今のピッチャーに感心する岩瀬さん。
侍ジャパンはピッチクロックしっかり対応できるのか?まずは韓国との強化試合に注目です。 (尾関)
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