増えるクレジットカードの不正利用、防ぐにはどうしたら?

『北野誠のズバリ』(CBCラジオ)の「ズバリマネー相談室」コーナーでは、貯蓄や税金、保険、節約などお金に関する疑問や相談に対し、小宇佐・針田(こうさ・はりた)FP事務所のファイナンシャルプランナーが回答。6月2日の放送では、実際にクレジットカード不正利用の被害に遭った方からの相談に対し、伊藤勝啓さんがアドバイスしました。聞き手はパーソナリティの北野誠と大橋麻美子です。
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今回、番組で取り上げたおたよりは次のとおりです。
「いまクレジットカードを3枚持っているのですが、そのうち1枚がこの前不正利用の被害に遭いました。
以前友人が不正利用に遭ったことがあると話をしてくれた時は、正直運が悪くてかわいそうだなぐらいにしか思っていませんでした。
しかし今回、自分が被害に遭ったことですごく怖くなりました。身に覚えがないだけに余計に怖いです。
どういったことに気をつけたら良いのか、教えてください」(Aさん)
買い物で直接、お札や小銭をやり取りするよりも、今やキャッシュレス決済がかなり増えたうえに、ネットショッピングも当たり前となった世の中で、クレジットカード決済を利用する機会が増えています。
利用する機会が増えれば増えるほど、不正利用の機会も増えてしまいます。
世相を表す不正利用の目的
ここで伊藤さんは最近の傾向として、意外な不正利用での使い道を紹介しました。
従来はブランド品や電子機器など換金しやすい物が中心でしたが、最近はお米やお酒、調味料やスイーツといった日用品や食品にまで広がっています。
直接使うためというのもあるでしょうが、日本酒やウイスキーは海外でも人気のため、転売目的という理由もあるようです。
米も、最近のコメ不足の状況をよく表していると言えます。
また、被害が集中する時期があると伊藤さん。電子商取引の不正利用を検知するサービスを手掛けるかっこ株式会社が今年の4月に実施した調査によれば、不正利用が最も多いのが7~9月。
伊藤さんはその理由として、夏のボーナス支給でお金の動きが活発になることと、夏休みやお盆でネットショッピングの利用が増えるからではないかと語ります。
不正利用されないためには
不正利用の代表的な手口はフィッシング詐欺で、偽のメールに書かれているサイトのリンクをクリックさせ、カード番号や暗証番号を入力させることで、情報が知られてしまうというもの。
偽のサイトでカード番号などを入力しないように気をつけるには、やはりメールに書かれているリンクを使わずに、自分で公式サイトに入るのが大事です。
また、スキミングはカードを物理的に読み取って情報を盗み出すというもので、店舗や不正設置された機器により知られてしまいます。
「自分は気をつけているから大丈夫」との油断は禁物です。
不正利用を防ぐには、「まず定期的に利用明細をチェックすることが基本」と伊藤さん。
最初はバレないように少額から使う傾向にありますが、そのまま放置しているとだんだん高額になっていくそうです。
また、セキュリティが強化されたサイトで買い物をしたり、カード会社の不正検知サービスを活用したり、送信元のメールアドレス(特に@の後ろにあるドメイン)の確認も重要です。
(岡本)
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