大手企業が続々と導入し始めた週休3日制、生き方の指針としての選択

大手企業が続々と導入し始めた週休3日制、生き方の指針としての選択

国家公務員の完全週休2日制がはじまって2022年5月で30年が経ちます。最近、耳にする機会が増えてきた1週間に3日休むという勤務スタイル。最近、大手企業が週休3日制を導入し始めています。
「週に3日間の休日は夢ではない!?」広がりを見せる週休3日について徹底取材しました。

週休3日制に対する街の声

CBCテレビ:画像 『チャント!』

1週間に3日休みがある週休3日制。街行く人たちは、週休3日制度の導入についてどう考えているのでしょうか。
「羨ましいですね」「疲労回復とか、自分の時間に使いたい」「給料が減るんだったら今の方がいい」
賛否が分かれます。

では、もし週休3日制になるなら土日ともう1日の休日は何曜日が理想でしょうか。
「水曜日です。2日間(仕事に)行って休み、2日間行って休み。これが理想形です」
「3連休にしたいので…月曜日ですね」
30人に調査した結果、水曜日が13人で一番人気になりましたが、3連休にしたいという声も多く月曜日は10人、金曜日は7人と人気が集まりました。

週休3日を選択した場合、多くの人が持っている不安がありました。
「お給料が変わらなければいいのかなと」「給料は維持のままで、休みだけ増やしてほしいです」「家のローンもありますし、子育てもしてますし…」

ほとんどの人が、“給与が下がるなら週休3日にしなくてもよい”と答えました。

週休3日で、趣味の登山を楽しむ女性

CBCテレビ:画像 『チャント!』

愛知県新城市で薬剤師として働く、加瀬貴代さん(46歳)。現在勤めている薬局「ふれあい薬局」で働くため、2021年に千葉県から移住してきました。理由は、週休3日制に惹かれたからです。

加瀬さん「私が20代の頃って、週休2日が当たり前。でも“もっと休みたいな“ということはずっと思っていた」

愛知・三重・静岡で薬局事業を展開している「エムズレイズ」では5年前から選択制で週休3日を導入。給料は週休2日の社員に比べて2割ほど減りますが、36人の薬剤師のうち、加瀬さんを含め5人が週休3日で働いています。

加瀬さんも週休2日の首都圏勤務時の給料と比べ、週休3日で働いている今の給料は月に3~4万円変わります。給料が減ってでも新城市で働くことを決めたのにはもうひとつ理由がありました。趣味の登山です。

山へのアクセスがよく、通勤路でも山が見えるというのが理想。週休3日で余裕をもって出かけられる今は、社会人人生の中で一番充実していると感じていると言います。

週休3日のメリットは企業側にもあります。エムズレイズでは、豊橋市や新城市などの周辺は人材が集まりにくく、週休3日制度を掲げて求人募集をかけた背景がありました。最近では、週休3日で登山希望の人が多く募集者が増えています。

女子サッカー選手と仕事を両立するための選択

CBCテレビ:画像 『チャント!』

浜松市の「株式会社週休3日」では、働く社員は全員“週休3日制”です。社員の山田優衣さん(25歳)は2022年4月から働き始めました。
山田さんは土日休みに加えて月曜日を休みにして、毎週3連休です。週休3日という働き方を選んだのには訳があります。

仕事を終えた山田さんが車で向かった先は、所属している女子サッカーチームの練習場。女子サッカーなでしこリーグ2部の「静岡SSUボニータ」の現役選手で、高校時代には全国大会で3位になるなど、第一線でプレーをしています。

土曜日に練習して日曜日の試合に向けてコンディション整え、日曜日に試合して月曜日にオフという形です。アマチュアチームのため、サッカー選手としての給料はゼロ。
2021年、生活のことを考えサッカーを辞めることも頭をよぎりましたが、選手としての夢を諦めきれず、週休3日で働きながらサッカーを続けることを選びました。

もし、週5で働いていれば両立できず、サッカーを辞める選択肢しかなかったと考えています。

山田さん「私みたいな人でも働けるし、仕事に対しても前向きに頑張れると思ったので、就職を決めた」

夢と経済的な自立を両立できる週休3日という働き方に手ごたえを感じていました。

週休3日制を推進する理由

CBCテレビ:画像 『チャント!』

「株式会社週休3日」は、6年前に創業。週休3日制の求人サイトの運営や企業に週休3日の導入を提案するコンサルタントなどを行っています。現在、扱っている求人はおよそ500件です。
永井宏明社長に週休三日制を推進する理由を聞きました。

永井社長「若い人の働き方に対する考え方が変わってきている中、変化を踏まえて求人しないとうまくいかない。大手企業が先行している状況に、地方や中小企業は危機感を持っていただかないといけない」

週休3日制を導入する企業は広がりつつあります。ヤフージャパンやファーストリテイリングなど名だたる企業が既に導入を始め、2022年4月にパナソニックホールディングスも週休3日を試験的に導入する方針を明らかにしました。

週休3日制で働いた場合、通常より2割ほど給与が減るケースが多いという現状がある中、日立製作所では給与はそのままで週休3日が可能になる新たな制度を導入しています。
本来決まっている週の勤務時間を休みが増える分、別の曜日に振り分けることで週休3日が可能になり、給与も変わらない仕組みです。

生き方の指針として広がるか

CBCテレビ:画像 『チャント!』

永井社長は、夢の実現や趣味の充実など、週休3日という働き方を選ぶ理由は様々ですが、生き方の指針がはっきりしていることが週休3日を選択する上では大切だと考えています。

永井社長「なんとなく週休3日で働きたいという方(と会社側)のマッチングはうまくいかないですね。むしろ週休3日で働いて、友達と絵を描きたいとか、釣りをしたいとか、子育てに使いたいとか。はっきりとした気持ちがある方のほうがマッチングはうまくいくと思う」

大手企業や国も推し進めている週休3日制は、世間の当たり前になるのでしょうか。企業側にとっても勤怠管理や給与制度の見直しなど、課題は多くあります。労働者・企業側双方に長所・短所があるので、よく検討する必要があります。
CBCテレビ「チャント!」5月5日の放送より。

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