ポリ袋でごはんが炊ける!?災害時に役立つ新常識も 三重・四日市市の女性防災隊の活動に迫る

三重県四日市市には、メンバー全員が女性という珍しい防災隊があります。その名も「桜ずきんちゃん」。女性ならではの視点で防災知識を広める彼女たちの活動を、よしお兄さんが取材しました。
紙芝居から段ボールトイレまで!楽しく学ぶ防災教室

よしお兄さんが向かったのは、「四日市市桜地区市民センター」。そこで出迎えてくれたのは、桜地区防災協議会女性防災隊「桜ずきんちゃん」の皆さん。メンバー全員が防災に関する実践的な知識を身に付け、女性視点での活動を展開しています。
(桜ずきんちゃんメンバー)
「よしお兄さん、こんにちは!私たちは桜地区防災協議会女性防災隊『桜ずきんちゃん』です」

桜ずきんちゃんの活動は多岐にわたります。桜こども園での防災講座では、紙芝居や踊りを交えて子どもたちに楽しく防災を教えています。また、災害時のトイレ問題という、女性ならではの視点から重要な課題にも取り組んでいます。
(桜ずきんちゃんメンバー)
「段ボールトイレを組み立てて、みなさんに実際に座っていただいて」
このような実践的な体験を通じて、災害時に直面する現実的な課題を学べるのが桜ずきんちゃんの特徴です。
知っているつもりが大間違い?防災クイズで新常識を発見

講座では、楽しく防災を学べるクイズコーナーも用意されています。よしお兄さんもさっそくクイズに挑戦!最初の問題は、台所で地震があった時の行動についてです。
(桜ずきんちゃんメンバー)
「台所で地震があった時にとるべき行動は?『A』すぐに火を消す、『B』台所から出る」
(よしお兄さん)
「やっぱり『A』のすぐに火を消すじゃないでしょうか」
なんと正解は『B』!最近のガスメーターは揺れを感知するとガスが遮断されるものが多いため、桜ずきんちゃんでは、まず台所から離れることを勧めています。

続いての問題は水の備蓄量について。災害時に備蓄しておくとよい、1人当たりの1週間分の水の量を問う問題でした。
(桜ずきんちゃんメンバー)
「災害時に備蓄しておくとよい、1人当たりの1週間分の水の量は?『A』21リットル、『B』10リットル」
(よしお兄さん)
「たぶん『B』の10リットルでいいんじゃないでしょうか」
(桜ずきんちゃんメンバー)
「正解は『A』です」
桜ずきんちゃんでは、1人一日3リットル、1週間分の21リットルを勧めています。これらのクイズを通じて、私たちの防災常識がいかに古いものかを実感させられます。
ポリ袋マジック!パッククッキングで災害時も温かい食事を

続いて紹介されたのは、災害時の強い味方「パッククッキング」です。災害でライフラインが止まった時に、備蓄品の水やカセットコンロでできる調理法で、ポリ袋に食材を入れて水でいろんな料理ができるのが特徴です。
まずはごはん作りから。ポリ袋にお米と水を入れ、空気を抜きながら縛ります。湯煎は熱湯の中で30分、その後10分蒸らすだけで完成です。

(よしお兄さん)
「ちゃんと炊き立ての匂いしていますね。炊飯器を使っていませんけど、ごはんが炊けていますよ!普通にふっくらおいしく炊けています。すごい!」
続いては、ホットケーキミックスで蒸しパン作り。卵と味付けに「カフェオレ」や「野菜ジュース」を加えてよく揉んでかき混ぜます。
(桜ずきんちゃんメンバー)
「水を使えないので、洗い物がない調理方法です」
(よしお兄さん)
「洗い物もないし、手も洗わなくていい」

さらに「焼きそば」や「卵焼き」もポリ袋で作れます。1つの鍋で同時に作れば、ガスの使用量も抑えられる優れた調理法です。普段は蒸したり焼いたりする料理ですが、パッククッキングでも十分おいしく仕上がります。
(よしお兄さん)
「プルプルしていておいしい!ふわっとしていますね」
ちなみに、ポリ袋のまま食べればお皿を洗う必要もありません。

(よしお兄さん)
「本日の推しどころキャッチコピー『パッククッキングで災害対策バッチグー!』」
女性ならではの細やかな視点で防災対策を広める「桜ずきんちゃん」の活動は、災害時だけでなく普段の生活でも役立つ知恵が満載でした。
CBCテレビ「チャント!」2025年8月6日放送より
番組紹介
