森林の中に“謎の橋”!?千葉県道「生実本納線」の未開通区間の謎を紐解く旅

ミキの昴生と亜生がMCを務める、全国の道に特化したバラエティ番組『道との遭遇』。今回は、珍しい道や変わった標識などを求めて全国を巡る道マニア歴21年の石井良依(らい)さんが、千葉県にある奇妙な道“奇道(きどう)”を巡ります。
なぜ未開通区間がある?県道「生実本納線」の未開通区間を調査

石井さんと一緒に旅をするのは、姉ギャル系雑誌「nuts」の人気専属モデル・あおぽんさん。
(道マニア・石井良依さん)
「今日は千葉県にある謎の奇道を巡りたい。以前から地図を見ていてずっと気になっていた道の謎を解明したい」
石井さん曰く、千葉県は奇妙な道が多く、プライベートで度々訪れ全市町村を巡った経験もあるそう。
(道マニア・石井良依さん)
「これから行くのは、謎の未開通道路。『生実(おゆみ)本納線』に挟まれた区間が未開通になっていて、そこには“謎の橋”がある。航空写真を見ていて発見した」

千葉市から茂原市(もばらし)を結ぶ県道67号「生実本納線(旧千葉外房有料道路)」は、千葉県民にとって大きな役割を担う主要地方道。しかし、1区間だけ未開通となっており、その空間には謎の橋がひっそりと佇んでいると言います。
さっそく2人は目的地へ。生実本納線を東から生実町(おゆみちょう)方面へ進むと、直進できず突然開通区間の終点が現れます、鎌取(かまとり)ICの地点から途切れ、道は県道20号「大網(おおあみ)街道」に合流。また、西側も同様に生実本納線が途切れています。

(道マニア・石井良依さん)
「今走ったこの区間は実は本線ではなくて、上りと下りの間に挟まれた中央の広い空き地にできる計画。それが今は未完成の状態で、側道ができてから40年間何もできずに中央の空き地が放置されていた」
さらに2人は、未開通区間の現場を調査することに。
(道マニア・石井良依さん)
「今はまだ単なる森になっているが、ここに新しい道路ができる計画になっている。その計画されている道は大網街道の下を潜るので、大網街道は残る。
橋は水を通すため!?未開通区間にある“謎の橋”の正体とは

「(未開通区間の森の)南側に配水池がある。謎の橋がその配水池の近くにあって、徒歩で森の中に通じる道に行ける」と石井さん。森林の北側から未舗装の道を進み、特別に許可を得て関係者以外立入禁止の区間に入らせてもらいます。

森林に囲まれた道を抜けると、森林から配水池へと伸びる30mほどの奇妙な橋が出現!実際には、道路の下を横断する道や水路などに使用するボックスカルバートになっており、「生実本納線がこの橋の下を潜る計画になっている」と言います。
さらに進むと柵があり、その奥には配水池が。しかし、配水池には別の入口があり、こちらの道は封鎖され機能していないようです。
(道マニア・石井良依さん)
「常時閉鎖されていて通れないようになっているここに、なぜ配水池と森林をつなぐ橋があるのか気になる」
地元の方に聞き込みしたところ、生実本納線の鎌取IC付近の本線だけが40年たった今でも未開通なのは、用地買収が難航していることが判明。

しかし、2024年8月から工事が再開されたそうで、謎の橋への道は封鎖され、周辺の整地が進められていると言います。
また、生実本納線の上を通す形で森林と配水池を繋ぐ謎の橋の内部には、配水管が通っていることも判明。昭和48年に配水池と同時期に建設されたそうで…
(道マニア・石井良依さん)
「橋のボックスカルバートはかなり分厚くできているので、人を通すのが主目的ではなくて、ボックスカルバートの中に配水管を通して、工業用水を通すのが主目的」

北の印旛沼(いんばぬま)から取水し、かつて多く存在した製鉄所などに工業用水を供給。現在でも各方面への配水が行われており、一見封鎖された道は関係者が出入りしているとのことです。
CBCテレビ「道との遭遇」2025年5月6日(火)午後11時56分放送より
番組紹介
