廃道の先に眠る吊り橋の遺構 「無骨なくせに美しい」 移り変わる橋の歴史

2024年2月6日(火)放送
廃道の先に眠る吊り橋の遺構 「無骨なくせに美しい」 移り変わる橋の歴史

全国の道に特化したバラエティ番組『道との遭遇』では、道マニアがイチオシの道をご紹介。今回は、富山県の廃道に残る遺構を巡りました。(この記事では道情報だけをまとめてご紹介します)

廃道の先に眠る吊り橋「利賀大橋」の主塔

画像:CBCテレビ『道との遭遇』

南砺市(なんとし)を走る国道471号と庄川の間には、かつて集落に住む人々が日常的に使っていた道がありました。すでに廃道となっており、小牧ダムの近くにはダム湖を渡るために存在していた吊り橋「利賀大橋」の主塔のみが残っています。

現在は荒れている廃道も以前は通ることができ、さらに主塔にも近づけたと道マニアは言います。

ダム湖で運航している遊覧船に乗ると、コンクリート製の主塔を外側から見られます。橋の部分は撤去されていますが、美しい2連のアーチが目を引きます。

「仙納原大橋」から「利賀大橋」へ 移り変わる橋の歴史

画像:CBCテレビ『道との遭遇』

江戸時代、この地域の交通の要所として「仙納原大橋」が架けられていましたが、昭和5年に小牧ダムが完成すると、ダムの湛水(たんすい)によって水没。代わりに「利賀大橋」が造られ、昭和12年に完成しました。

その「利賀大橋」は吊り橋で、従来の歩道橋から幅のある車道橋へと変更したこともあり、生活道路・産業道路の両面で活躍。大雪や火災に見舞われることがたびたびありましたが、修復を繰り返しながら使用されていました。

しかし、迂回路の誕生や橋を利用していた集落の廃村などにより、昭和30年代後半頃から次第に使われなくなりました。撤去される直前の橋は、タイヤの通る板のみなど最低限の整備しかされていなかったそう。

画像:CBCテレビ『道との遭遇』

平成に入ると吊り橋のワイヤーも取り外され、今は主塔だけが当時の面影を残しています。そして、平成30年に新しく「利賀大橋」が上流に架け替えられ、新たなシンボルとなっています。

2月6日(火)午後11時56分放送 CBCテレビ「道との遭遇」より

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