竜ゴールデンルーキー金丸夢斗を球界のエースに！高橋宏を育てた落合二軍監督が明かす“育成プラン”とは？
【ドラゴンズを愛して半世紀！竹内茂喜の『野球のドテ煮』】ＣＢＣテレビ「サンデードラゴンズ」（毎週日曜日12時54分から東海エリアで生放送）
一喜一憂となった黄金週間
薫風漂う絶好の行楽日和となった今年のゴールデンウィーク。皆さん、いかがお過ごしでしたでしょうか？ドラゴンズにとっては最高の滑り出しを見せたかと思いきや、また連勝後の連敗とここ数年続く悪い癖が出てしまった黄金週間。ドラファンには一喜一憂の休日となったのでは？
そしてこの連休中の最大なるトピックスといえば、なんといってもゴールデンルーキー金丸夢斗投手のプロ入り初先発を挙げなければならないわけで。今週のサンドラはまさに旬の企画と言っても良い金丸特集！初先発直前の心境を語ってもらい、またキャンプから彼の姿を見続けてきた落合英二二軍監督が描く金丸育成法を大公開だ！
一生忘れない“こどもの日”プロ初登板初先発
ゴールデンウィーク序盤の4月29日、満を持してゴールデンルーキー金丸投手が一軍合流、本拠地であるバンテリンドームに姿を現した。同級生の高橋宏斗投手（※「高」は「はしごだか」）と共に汗を流し、本人曰く“緊張感のある雰囲気を味わいながら”練習をこなしていった。
その後、5月2日からの広島遠征には帯同せず、ナゴヤ球場でコンディショニング調整。5月3日にはブルペンでストレート、そして変化球を含め39球を投じ、プロ入り初登板初先発への最終チェックを済ませた金丸投手は練習後、集まった報道陣の前でプロデビュー戦に向けての抱負を語った。
金丸投手「憧れてもらえるような選手になりたいと思っているので、子どもたちに良い姿を見せたいですね」
そしてプロ初登板初先発となった5月5日こどもの日。金丸投手自身、一生忘れることのできない記念日は噂に違わぬルーキーとは思えないピッチングを披露。6回92球を投げ、5安打8奪三振2失点という合格点を挙げられるデビュー戦を終えた。
末恐ろしいサウスポー
実は私自身、金丸投手のデビュー登板をスタンドで観戦できるという貴重な経験をしたのだが、マウンドでの立ち振る舞いやピンチを抑えた後、堂々とベンチに戻る姿を見て、“こりゃ、並みのルーキーではないな”と実感。幾度となく右バッターのインコースへズバッと投げ込む切れ味鋭いストレートを見る度に“素晴らしい！”と唸り声をあげたほどだ。
惜しくもプロ初勝利とはならなかったものの、このまま経験を積んでいけば、末恐ろしいサウスポーへと成長するのは間違いない。試合後“一度登録抹消を”と、井上監督がほのめかしていたが、まずは中10日あたりで先発をこなし、後半戦スタートぐらいから、しっかりローテに組み込まれていくのではないだろうか。
焦ることはない。
でも見たい！
ますます今後の活躍が楽しみな金丸投手なのだが、ドラファンとしてはドラのエースではなく日本のエースへ成長してもらいたい逸材。そのためには今後どう育ってもらいたいか？プロ入りしてから彼の姿を見続けてきた落合二軍監督が描く育成プランを聞いた。
宏斗と同じ歩みを
日本を代表し、世界の舞台で活躍を期待したい金丸投手。落合二軍監督は比較対象者として同級生である高橋宏投手の名を挙げ、今後に向けての育成法を明かした。
落合二軍監督「大卒と高卒とは違うけども、宏斗と接してきた3年間と同じ内容で良いんじゃないかなと思うよね」
高卒ドラ1で入団した高橋宏投手、落合二軍監督と初めて出会ったのが入団2年目。その年の目標として一軍に居続けることを挙げ、2年目は規定投球回数をクリア、そして3年目はタイトル獲得という目標で最優秀防御率を獲得。計画通りに成長を遂げていった高橋宏投手の姿を金丸投手に重ねて見る。
落合二軍監督「金丸投手の場合は、1年目ケガなく一軍に居続けること、2年目規定投球回数クリア、3年目2ケタ勝利でいいんじゃないかな」
“ただ…”と、言葉を続ける。
落合二軍監督「規定投球回数を投げると、金丸の場合は勝ち星までついてくるんじゃないかと、そこは宏斗と違うかなって思うのね」
投手としての完成度が高いだけに、高橋宏投手を上回るスピードでプロ野球界を席巻する可能性が高い。同席していたコメンテーターの岩瀬仁紀さんも“見ていて乱れそうにないんですよね”と、金丸投手のハイスペックぶりを称える。
落合二軍監督「たしかに。自滅するタイプでもないしね。セットポジション、守備、けん制、間合いすべて上手だからね。滅多打ちっていうのはたまにあるかもしれないけど、自滅のない子かなと思うよ」
“投げ方に関してもどこか狂うこともないだろう”と、大絶賛。これからも物怖じしない素晴らしいピッチングが楽しみな金丸投手。開幕から一か月遅れとはなったものの、ここから一気に新人王レースに名乗りを上げ、閉幕した時には他のライバルを引き離してゴールを切る姿が目に浮かんできそうだ。
機会があれば多くのドラファン、いや野球を愛するファンには是非球場に足を運んで、金丸夢斗が投じる渾身のピッチングを観てもらいたい。きっと鳥肌を立て、身震いするはず。それだけ“夢”を感じさせる特別なピッチャーなのだ。
がんばれ金丸夢斗！
がんばれドラゴンズ！
燃えよドラゴンズ！
竹内 茂喜
