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試合開始15分前。松坂投手の登板回避で突然言い渡されたプロ初先発!藤嶋健人投手のプロ初勝利を振り返る

試合開始15分前。松坂投手の登板回避で突然言い渡されたプロ初先発!藤嶋健人投手のプロ初勝利を振り返る

2018年6月17日
中 日 203 400 020=11
西 武 000 200 100=3
(勝)藤嶋   (敗)榎田
本塁打・・・ビシエド9号・10号、森6号、浅村14号
この試合のCBCラジオ中継は、
解説・落合博満さん、実況・宮部和裕アナウンサーでした。

試合開始15分前。突然言い渡されたプロ初先発

東邦高校からドラフト5位でドラゴンズに入団した藤嶋。2年目の今シーズン、4月28日のベイスターズ戦でプロ初登板を果たすと、その後も主にビハインドの場面での登板ながら好投を続けます。
プロ初先発のチャンスは突然訪れました。6月17日のライオンズ戦。先発予定だった松坂が背中の違和感を訴えて先発を回避。急遽、藤嶋が先発のマウンドに立つことになりました。

※ラジオ実況
《所沢のお客さんが、プレーボール7分前の場内アナウンスに大きくざわつきました。予告先発はドラゴンズが松坂大輔、ライオンズはタイガースから移籍の榎田。その松坂大輔がプレーボール直前に、先発を回避。2年目の藤嶋というコールがありました。》(宮部アナ)

「びっくりしたけど、どうせなら勝ち投手になってやろうと割り切って試合に入れた。」
こう振り返る先発マウンドでしたが、立ち上がりにいきなり連打を許して一、二塁のピンチを招きます。しかし、解説の落合さんは冷静に分析します。

※ラジオ実況
《西武打線は困ってるんですよこれ、本当は。知らないんだもん。》(落合さん)
《そうですね、もちろん初めてですし》(宮部アナ)
《知らないピッチャーが出てきたとき、何を待つかって、真っすぐしか待たないんです。そこで真っすぐ投げるから打たれるだけのことで。》
《だからいまカーブに面食らったような、浅村が。》(宮部アナ)
カーブで浅村から見逃し三振を奪うと、栗山にはフォークを選択。

※ラジオ実況
《栗山に第4球、落としていきました。空振り三振!緊急登板の藤嶋が、なんと三者連続でいきなりのピンチを切り抜けました!》(宮部アナ)
3・4・5番から3者連続三振を奪い、ピンチを切り抜けます。

6回2失点でプロ初勝利

味方打線は、初回に2点を先制すると、3回には3点を追加、4回にはビシエドの3ランなどでさらに4点を追加し、9-0。初先発の藤嶋を強力に援護します。大量援護に守られた藤嶋は、ランナーを出しながらも粘りの投球。プロ初勝利の権利が見えてきました。

※ラジオ実況
《捕った、捕った!マウンド上の藤嶋、ありがとうございますと帽子を下げました。これで5回のピンチを切り抜けた藤嶋健人。松坂、緊急先発回避によりましてまわってきた、プロ初先発の藤嶋健人。見事、5回を投げ切って、初勝利の権利を勝ち取りました!》(宮部アナ)

藤嶋は6回まで投げ、失点は森に打たれた2ランによる2点のみ。与えた四球はわずか1、5奪三振と、代役として緊急登板ながら強力西武打線に対して堂々たるピッチングを見せました。
これには解説の落合さんも《満点つけていいんじゃないですか》と、高く評価。

「あれから先発のチャンスをもらえたので、1つのターニングポイントになった」と振り返る言葉通り、後半戦からは先発ローテーションに定着。安定した投球で2勝を積み上げました。

オフの課題は球速アップ

秋季キャンプが終わり、自主トレ期間もナゴヤ球場に姿を見せる藤嶋。
「一軍で投げてみて、球速のアップが必要と感じました」
オフの課題は球速アップ。自主トレ期間はナゴヤ球場だけでなく、体づくりのためジムにも通っている。活躍に慢心せず課題を見つめ直し、レベルアップに努めるこの姿勢があれば、実質2年目のジンクスとは無縁のはずだ。

【CBCアナウンサー 榊原悠介
中日ドラゴンズ検定1級。日付からドラゴンズの過去の試合を割り出せる特技を持つ】
毎週水曜日連載。

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