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「12年ぶりの高卒捕手」ドラ4・石橋康太のキャッチングにドラゴンズの未来を見た!

「12年ぶりの高卒捕手」ドラ4・石橋康太のキャッチングにドラゴンズの未来を見た!
「12年ぶりの高卒捕手」ドラ4・石橋康太のキャッチングにドラゴンズの未来を見た!

「初めてプロの試合をベンチで見て、たった一球で試合の流れが変わる凄さを感じました。自分が捕手としてマスクを被ることができたら、なおさら大事ですね」

初めて経験する沖縄キャンプで、初の対外試合を目の当たりにして語った石橋康太(いしばしこうた)捕手。

12年ぶりの高卒捕手

新時代を迎えたドラゴンズで、与田新監督が指名した関東第一高の石橋捕手(ドラ4)は、大阪桐蔭の根尾昂(ドラ1)、山梨学院高の垣越建伸(ドラ5)と共に高卒トリオの一人。福田永将捕手(当時)以来、12年ぶりの高卒捕手となります。

ドラゴンズの現状は、谷繁兼任監督以来、正捕手不在が続きます。

昨年最も多く守った松井雅、右肩痛から完全復帰し、元々、的の大きな木下拓。勝負強い打撃の杉山、強肩で魅了する加藤。FA加入2年目の大野奨、兄貴分の武山に、努力家の桂、育成のA・マルティネス。

名捕手だった伊東勤ヘッドコーチは、「過去の投手との相性は度外視して、任せられるカタチをシーズンまでに作りたい。去年までは脇が甘すぎた面もある。勝つ確率を上げるには、バッテリー間の信頼強化が不可欠」と第一に語ります。

そんな状況の中、高卒ルーキーが一軍でマスクを被る道のりは、容易ではありません。

捕手コーチの期待、先輩達からの評判

「ただ、」と未来を見つめるのは、田村藤夫二軍捕手コーチ※です。
「石橋のキャッチングの良さに、可能性を感じますね。ストレートをしっかりと『掴める』。もちろん、プロの変化球の捕球技術など、これからこれから。それと、彼のイイのはね、素直さ。今はとにかくプロの捕手として必要なことを何でも吸収してくれている」
※石橋と同じ関東第一高出身。ファイターズ現役17年、ホークスなどでコーチを経験。

先日のサンデードラゴンズでの対談で、伊東ヘッドと谷繁元監督は正捕手に必要な三大要素として『リード』『キャッチング』『強肩』を挙げました。お二人とも、『強肩』より先に言葉にしたのが、『キャッチング』でした。

沖縄読谷のブルペンでは、先輩投手からの評判も上々。「大きく構えて、包み込むように、良い音で球を捕ってくれます」と。平田大先輩から自身のトレードカラ―のオレンジ色バットを譲り受けるなど、野手からも愛されています。

それを受けても、石橋捕手本人は至って謙虚です。

「とんでもありません。まだ全くできていません。捕球音も、もっと響かせて、気持ち良く投げていただかないと。やるべきことがいっぱいあります。まず、守り。そして打撃は、強いスイングをすること。気合やスイングスピードだけではなく、プロの投手の球をどう考え、狙って振れるか、その根拠を持ちながら、強くスイングできるように」

新時代のドラゴンズ「扇の要」へ

2018年11月の「サンデードラゴンズ」に出演する石橋康太捕手と未来予想図(C)CBCテレビ

その打撃に関しても、中田宗男アマスカウトディレクター(前スカウト部長)が、フリー打撃を見つめながら、微笑みます。
「去年フレッシュ球宴で一発MVPをとった3年目の石垣雅海と、石橋康太。このたくましい『石』の二人の打撃練習が、来年は一軍の北谷キャンプの名物になってほしいですね」

新時代のドラゴンズの扇の要。近い将来、伊東、谷繁両氏、そして関東一高の大先輩でもある田村コーチと同じく、高卒捕手の石橋が、担うかもしれない未来。なんとも頼もしい面構えの18歳。ファンは、また新たな宝物に出逢いました。燃えよドラゴンズ。

【選手データ】
石橋 康太(いしばし こうた)
背番号:58 ポジション:捕手
生年月日:2000年12月7日 身長・体重:180cm 87kg
投打:右投右打 出身地:千葉
出身校:四街道小-四街道西中-関東第一高
現役:中日(2019~)ドラフト4位

【CBCアナウンサー 宮部和裕 CBCラジオ「ドラ魂キング」(毎週水曜午後6時放送)他、ドラゴンズ戦・ボクシング・ゴルフなどテレビ・ラジオのスポーツ中継担当。生粋の元少年ドラゴンズ会員。山本昌ノーヒットノーランや岩瀬の最多記録の実況に巡り合う強運。早大アナウンス研究会仕込の体当たりで、6度目の優勝ビール掛け中継を願う。】

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