身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。ドクターは、済生会横浜市東部病院患者支援センター長医学博士谷口英喜先生です。今回のテーマは「〜身体を内と外から冷やす!〜新時代の熱中症対策“冷え活”」昨年の5月〜9月に全国で熱中症により救急搬送された人の数は、調査開始以来過去最多の9万7000人以上。さらに、今年6月から企業の対策も義務化されるなど、熱中症との向き合い方は新たな局面へ突入しています。今年も平年より気温が高くなるとの予報が出ていますが、熱中症はきちんと予防するとゼロにできる数少ない病気なのだとか。そこで今回は、身体を内と外から涼しくする新時代の熱中症対策「冷え活」について専門医に教えてもらいました。熱中症の重症度CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』熱中症の重症度は1度〜3度の3分類でしたが、昨年改訂されて最重症群の4度が追加されたそうです。<1度(応急処置と見守り)>めまい、立ちくらみ、生あくび、大量発汗、筋肉痛など<2度(医療機関へ)>頭痛、嘔吐、倦怠感、虚脱感など<3度(入院)>意識障害、けいれん発作、肝・腎臓機能障害など<4度(身体を冷やす緊急対処)>深部体温が40℃以上で意思疎通ができない企業の熱中症対策が義務化働く人を熱中症から守るため、今年6月から職場での熱中症対策が罰則付きで義務化されました。熱中症対策が義務付けられる条件は、気温31℃以上・暑さ指数28以上の作業場で1時間以上継続または1日4時間を超えて作業する場合だそうです。(※暑さ指数=気温・湿度・輻射熱により示される指標)冷え活(1)作業前にエアコンで冷やす仕事や運動の前に身体を冷やすことを「プレクーリング」と言います。事前に身体を冷やしておくことで活動中の深部体温の上昇を緩やかにすることができるそうです。熱中症対策をしていても暑く厳しい環境下では身体に熱がこもりやすくなりますが、活動前に身体の内部を冷やしておくと体温が上がりにくくなるのだとか。先生によると、外出前や庭いじりなどをする前にエアコンでしっかり冷やすことで熱中症予防になるとのこと。通常よりも涼しめの25℃以下で30分以上過ごしてから出かけるのがおすすめだそうです。冷え活(2)涼しい空気を吸うエアコンは、身体を外側から冷やす外部冷却だけでなく、身体を内から冷やす内部冷却の効果もあるそうです。涼しい空気を吸うことによって、身体の中を冷やすことができるのだとか。肺は、ブドウの房のような肺胞という組織の集まりで、約3億個ある肺胞を全部広げるとその表面積はテニスコート半面分。それだけの大きさのものが冷やされるそうです。日中だけでなく、寝る時もエアコンで内と外から冷却しましょう。温度は28℃以下、湿度は60%以下を保つようにすると良いそうです。冷え活(3)飲める氷内部冷却の中でも、近年プレクーリングに有効だと注目されているのが「飲める氷」。飲める氷とは、微細な氷と液体が混じった流動性のあるフローズン状の飲料。氷の塊よりも粒が細かく、身体の内部と氷の接触面積が広くなるため、効率的に身体の内部を冷やしてくれると言われているのだとか。出かける前や運動前に摂取すると良いそうです。<プレクーリングに効果的!飲める氷の作り方>飲める氷は自宅でも簡単に作ることができます。糖分が含まれているものが作りやすく、ジュース・アイスティー・スポーツドリンクなどがおすすめ。保冷できるタンブラーや水筒にいれて持ち歩けばいつでもどこでも冷え活ができるそうです。▼液体140mLを製氷皿に入れて凍らせる▼凍らせた物と液体100mLをミキサーに入れて攪拌(かくはん)したら完成<試しに飲んで体調を確認しておきましょう>冷たい物を摂るとお腹を壊したり痛くなったりすることもあるので、試しに飲んで体調に変化がないか確認しておきましょう。また、飲める氷を摂取する際は深部体温が下がりすぎないように一度に大量に摂取せず、少量ずつこまめに摂取してください。近年注目のプレクーリング法「手のひらを冷やす」CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』私たちの身体のいくつかの場所には動脈と静脈をつなぐ「動静脈吻合」という血管があります。手のひらにある動静脈吻合には通常の血管より多くの血液が通るため、手のひらを冷やすことで冷却された血液が深部に戻り、身体が内側から冷やされるそうです。この方法は、体温調整がしにくい子供や、体温上昇に対して鈍くなる高齢者にも効果的なのだとか。ポイントは、気持ちがいいくらいの温度にすること。動静脈吻合は、冷たすぎる温度に触れてしまうと血管が閉じてしまうそうです。ベストは15℃前後。冷蔵庫から出したペットボトルをタオルハンカチで巻くと、5分ほどで表面温度が約15℃になります(※5℃のペットボトルを想定)。それを握ることで体温調整ができ、喉が渇いたら水分補給もできて一石二鳥。また、ドラッグストアなどで専用の保冷剤も販売しているそうです。自治体などが取り組む熱中症対策<クーリングシェルター>公共・民間の施設を対象に冷房が効いた部屋をクーリングシェルター(指定暑熱避難施設)として指定。クーリングシェルターのマークがある施設は、熱中症警戒アラートが発表された場合に無料で開放されるそうです。<マイミズ>マイミズは、全国の無料で給水できるスポットがわかるアプリ。公園の水飲み場・カフェ・レストラン・ホテル・ショップなどの給水スポットがマップ上に表示されます。マイボトルを持っていけば給水してくれるそうです。食事で冷え活!夏にぴったりのレシピ火を使わずに作れる、冷たくて美味しい「冷や出汁」を使った冷え活レシピをご紹介します。<熱中症予防に最適な「冷や出汁」>冷や出汁のポイントは、出汁に含まれる「なかま栄養素」。「な」はナトリウム。汗で失われた塩分を補い、血液中の塩分のバランスを保つことで体温や水分の調整をサポートします。「か」はカリウム。細胞内の水分バランスを調整して、むくみ・脱水・筋肉のけいれんを防ぎます。そして「ま」はマグネシウム。神経の伝達に関わり、体温調整の一部を担っているそうです。<万能!「冷や出汁」の作り方>作り方は、水1Lにカリウムが多く含まれている「昆布(2枚)」、ナトリウム・カリウム・マグネシウムが含まれている「鰹パック(2袋)」を入れて一晩寝かせるだけ。出汁の中に「なかま栄養素」がたっぷりしみ出します。冷蔵庫で3〜5日保存も可能だそうです。●「丸ごとトマトの冷や出汁氷がけ」≪材料(2人前)≫・トマト(中玉)…2個・Aの調味料(冷や出汁…300ml、塩…2~3g、醤油…小さじ1/2、みりん…小さじ1/2)・万能ネギ…少々・シソ…5~6枚≪作り方≫1.トマトはヘタをくりぬき、くりぬいた部分を上にしてラップで包み、そのまま冷凍庫で、完全に凍らせる。2.冷や出汁に調味料を入れて1~2分かき混ぜます。Lサイズのフリーザーバッグに入れて冷凍庫で「冷や出汁氷」を作ります。約1時間半ほどでみぞれ状に凍ります。3.凍ったトマトを冷凍庫から取り出し、600wの電子レンジで30秒加熱し皮を剥く。4.器に砕いた冷や出汁氷を入れ、みぞれ状のトマトをこの上に盛り付け、さらに砕いた冷出汁氷をかけて、万能ネギとシソを散らしたら完成です。5.お好みで追い醤油をしてもおいしいです。●「サーモンとアボガドのたっぷり薬味素麺」≪材料(2人前)≫・冷や出汁…600ml・醤油…小さじ2・塩…小さじ1・ハチミツ又はオリゴ糖…小さじ2・刺身用サーモン160g・塩…1g強・アボカド…1個・レモン汁…少々・万能ネギ…少々・シソ…5枚・そうめん(揖保乃糸)…100g~180g・そうめん用水…そうめんに合わせて・冷出汁氷キューブ…16個≪作り方≫1.冷や出汁を、製氷皿に入れて、あらかじめ冷凍庫でキューブを作っておきます。これは最後のトッピング用になります。2.かけ汁を作ります。冷や出汁に調味料を入れて1~2分かき混ぜて、麺のかけ汁を作ります。使うまで冷蔵庫で保存しておきます。3.刺身用サーモンに、塩1g強をまぶして、冷蔵庫で15分ほど置いたあと、1cmの厚さに切ります。前の日に作っておいてもOK。その場合はキッチンペーパーで余分な水分をふき取ります。4.アボカドは種を取り、一口大に切り、酸化防止のためレモン汁をかけておきます。5.シソは千切りにして冷水に10秒ほどつけて水を切りほぐす、万能ねぎは小口切りに切ります。6.耐熱ボウルに水を入れてラップをし、加熱します。【500W】・水600ml→約8分(そうめん150~180g用)・水500ml→約7分(そうめん100~140g用)【600W】・水600ml→約6分(そうめん150~180g用)・水500ml→約5分(そうめん100~140g用)7.電子レンジで温めたお湯にそうめんを加え、菜箸でほぐし再びラップをして電子レンジで加熱します。【600W】約1分30秒【500W】約2分※一度麺を召し上がってみて、芯が残るようでしたら様子を見ながら30秒ほど追加加熱すると、ちょうど良い茹で加減になります。ザルに上げ、流水で洗い、水を切る。8.器に麺を入れ、冷蔵庫から取り出した、冷や出汁のかけ汁をかけ、その上に、サーモンとアボカドをのせ、冷や出汁氷を入れて、万能ネギとシソを散らしたら完成です。<熱中症対策の調理>夏場にキッチンで火を使うと、キッチンの気温が上昇し熱中症のリスクが上がってしまいます。そのため、熱中症対策として調理の際に電子レンジを活用するのもオススメだそうです。<「冷や出汁」はさまざまな料理に活用可能!>冷や出汁は、キューブ状に凍らせて液体の出汁に入れれば、そうめんにも使えます。他にも、そばのつけ汁・だし巻き卵・酢の物など、いろんな料理に活用可能。今年の夏は冷や出汁で、食べる冷え活もぜひお試しください。(2025年7月13日(日)放送CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』より)