中日OB・彦野利勝が解説。「ピッチクロック」が日本人に合わない理由
11月15日と16日、侍ジャパンは、WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)に向けて韓国代表と強化試合を行い、中日ドラゴンズからも岡林勇希選手、金丸夢斗投手、松山晋也投手、高橋宏斗投手の4選手が出場しました。1月20日放送のCBCラジオ『ドラ魂キング』では、元中日ドラゴンズ選手で野球解説者の彦野利勝さんが出演し、侍ジャパンについて語りました。聞き手は佐藤楠大アナウンサーと三浦優奈です。
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1試合目に先発スタメンで出場した岡林選手。その他、外野で今回選出されたのは森下選手(阪神)、西川選手(千葉ロッテ)、五十幡選手(日本ハム)でした。
彦野「候補として、ここにまだいっぱい入ってくるでしょう」
この選手たち以外にも、例えばソフトバンクの周東選手とか楽天の辰巳選手などがいます。
彦野「本番に選ばれるのかどうかもわからないし、怪我するかもしれない。今はわからないですけど、岡林選手を選んで欲しいとは思いますけどね。森下選手の勝負強さも良いと思います」
スペシャリストが必要
彦野「国際大会ですから、周東みたいな足が速いとか何かに特化してる選手が絶対必要です」
前回のWBCでも周東選手の代走で盗塁を決めました。
「ここぞという時に出て、走ってセーフになってくれる選手はものすごい武器」と語る彦野さん。
さらに守備固めで必要な選手として、肩の強い万波選手(日本ハム)の名前を挙げました。
彦野「スタメンの選手を選ぼうとすると固定できないかもしれませんが、何かに特化した選手をチョイスしていくと何人かいますよね」
さらに「絶対入ってくる」選手として、MLBシカゴ・カブス所属の鈴木誠也選手も挙げます。
メジャーの力はマスト
侍ジャパンにぜひ参加して欲しいのが、メジャーで活躍する大谷翔平選手、山本由伸投手、佐々木朗希投手の3選手。
彦野「世界一の選手です。勝つためにはマストじゃないですか。あと今永昇太投手(シカゴ・カブス)とかいて欲しいと思う」
日本で活躍している選手が中心になるものの「メジャーの選手の力を借りないと世界では勝てない」と彦野さん。確かに前回は世界一になったものの、ギリギリの勝負が続いていました。
彦野「私は世界大会に出たことないからわからないけど、すごい緊張感と責任感の中でやるわけですから、普段の力を出すのは難しい。だから接戦になる。でも向こうのチームも一緒ですからね」
メジャーで活躍する選手と交流することで、日本の選手たちも刺激を受けるようです。
彦野「例えば前回、村上選手、岡本選手。身近に会うと、俺も行きたいなとなりますよね」
打者はどう感じる?
韓国との強化試合では「ピッチクロック」が導入されました。
「ピッチクロック」とは、投手が打者に投球するまでに使える時間を制限するもので、試合時間を短縮する目的で各リーグへの導入が進んでいます。
投手同様に打者も気になってしまうものなのでしょうか?
彦野「時間を制限された中でプレーすると言う経験がないもんですから。これ、古臭い考え方かもしれませんけど、日本の野球って、あの間が好きな人が多いんですよ」
ファンには「俺だったらこういうサイン出す」など、監督になったつもりでいろんなことを考える人もいます。
彦野「ピッチャーとバッターって、相撲の立ち合いに近いんですよね。お互いにいろいろ考えながら、腹を決めて勝負に行く。だから日本人ってあんまり急かされたくないはずです」
ピッチクロック導入には、やや懐疑的な彦野さんでした。
(尾関)
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