あなたは納得できた?広陵高校出場辞退の理由

夏の高校野球に出場していた広島の広陵高等学校が、一連の暴力事案が問題となり、初戦出場後に辞退となりました。8月16日放送のCBCラジオ『大石邦彦のNOW ON SHARE!』では、CBC論説室の大石邦彦アナウンサーがこのニュースを解説します。
関連リンク
この記事をradiko(ラジコ)で聴く名門校に起こった暴力事案
高校野球では広島の広陵高校が世間を騒がせています。
大石「名門中の名門ですね。超常連校」
創部100年以上の歴史があり、春の選抜でも3度優勝。大会中の辞退は異例中の異例でした。
今年1月、野球部員の1年生が寮で禁止行為(カップラーメンを食べること)を行ったことから、「頬や胸を叩く」などの仕打ちを複数の先輩から受けたことが発覚。
厳重注意処分を受けた学校側は高野連の規定に反し、それを公表しませんでした。
3月末に、被害を受けた生徒は転校。保護者は「学校の言っている内容と事実に違う点がある」と主張したそうです。
その後、7月下旬に3年連続26回目の甲子園出場を決めるものの、暴力事案があったことがSNSで話題に。
類似の事案(暴言や暴力)が他にもあったことが判明し、厳重注意処分を出していたことを高野連が公表します。
大石「高野連、遅くない?と」
違和感があった学校側の対応
さらに今月5日の公表翌日、「SNSで拡散していたことは事実ではなかった」と高野連と学校側が確認し、7日に1回戦に臨みます。
ところが一転、10日には出場辞退となりました。
辞退の理由について、学校側は「大会運営に支障をきたし、高校野球への信頼を失った。さらに選手の人命に関わる心配があった」と説明しています。
この説明に違和感を覚えた大石。
「選手に対して爆破予告があった」と述べたことに対し、「爆破予告を公表してよかったのか?」と疑問を突きつけます。
最も違和感を感じるのは、一番の問題は暴力事案のはずが「SNSが悪い」と責任転嫁し、いつの間にか話をすり替えていなかったか?という点。
爆破予告は言語道断とはいえ、SNSのせいにしているような感じを受け、奥歯に物が挟まったような印象を受けた、と大石。
そもそも被害生徒のケアや、加害生徒への指導をしっかり行っていたのか?
本当に暴力に向き合っていたのか?
甲子園を重視し過ぎるあまり、生徒ファーストではなく、学校ファーストの判断になっていなかったかなど、いくつもの疑問がよぎる事案でした。
(nachtm)
番組紹介

読んで聴く、新しい習慣。番組内容を編集した記事からラジオ番組を聴いていただける”RadiChubu”。名古屋を拠点とするCBCラジオの番組と連動した、中部地方ならではの記事を配信する情報サイトです。