ラーメン数珠つなぎ第五弾!純系名古屋コーチンのうまみたっぷりスープが絶品「せいめん 未さく」

東海地方の人気ラーメン店の店主からイチオシをいただく「人気ラーメン店主がおすすめするラーメン数珠つなぎ」企画。第五弾は「麺屋 伊藤」オーナー伊藤さんおすすめの、犬山にお店を構える人気ラーメン店「せいめん 未さく」を取材しました!
純系名古屋コーチンのスープと自家製麺、トッピングまでこだわり抜いた「せいめん 未さく」
お店の場所は愛知県犬山市。名鉄犬山駅から徒歩5分ほどのところにある「せいめん 未さく(以下未さく)」。

オーナーの井上さんは、愛知県春日井市の人気店「中華そば はる樹」で3年の修業の末、2024年3月に「未さく」をオープン。SNSでも話題になり、瞬く間に人気店に。究極のラーメン東海版2025では新店部門1位に、ラーメンWalker東海2025では表紙を飾り、グランプリ銀賞を受賞するなど、ラーメン業界で注目を集めています。

店内はカウンター席が9席、4〜6人がけのテーブルが一つ。清潔感があり、奥行きのある空間はまるで和食店のような雰囲気です。

入り口左手にある券売機のメニュー表記は「ラーメン」ではなく「らぁめん」。お店の雰囲気や使用する素材に合わせた和のテイストにしてあり、こだわりを感じます。
力強いコクと繊細な味わいが楽しめる独創的な「特上醤油らぁめん」
贅沢な素材だからこそ丁寧な調理が際立つ「特上醤油らぁめん 1,950円(税込)」。

整えられた麺線、透き通るスープ、芽ねぎや季節の野菜などが整然と盛られた丼は本当に美しい。 スープは愛知県内で育った純系名古屋コーチンを100パーセント使用。香味野菜などを加えることで純系名古屋コーチンのおいしいエキスを最高の状態に引き出しています。カエシ(タレ)はスープの味を壊さぬよう薄口醤油をベースにたまり醤油、羅臼昆布などで丁寧に調整。

口に含んだ瞬間に広がる純系名古屋コーチンの上品で力強いコク、それでいてクリアな味に驚きを隠せません。スープの温度変化とともに味わいもまろやかに変化していき、余韻が長く口に残ります。

麺は生産量が少なく「幻の小麦」と呼ばれる北海道産の「はるゆたか」を使用した自家製のストレート麺。滑らかな喉越しで口当たりが良く、かめば適度な弾力があり歯切れもいい。優しい小麦の甘さも感じられ、麺だけでも十分な美味しさが堪能できます。麺は毎朝その日使用する分のみを製麺。「製麺したてのものと日をまたいだものでは、食感と香りが本当に違うんです」とのこと。オーナー井上さんの繊細な味覚が伝わります。

スープの味に負けない味付けのチャーシューは贅沢に3種類。純系名古屋コーチンのもも肉(右)はあぶられた皮目が香ばしく、通常の鶏肉よりうまみが強い。豚肉は田原ポークを使用。肩ロースのチャーシュー(中)はかみごたえとじわっとにじみ出る豚肉のエキスが特徴。バラ肉のチャーシュー(左)は臭みのない脂の甘みを存分に味わうことができます。

純系名古屋コーチンのミンチを使用したワンタンは、つるっとした喉越しで鶏の味わいがじゅわっと広がります。 煮卵も純系名古屋コーチンの卵を使用するなど、トッピング一つ一つにも妥協は感じられません。
貝と純系名古屋コーチンのうまみが共存するスープ「Rich塩らぁめん」
続いては透明度の高いスープが美しい「Rich塩らぁめん 1,950円(税込)」。

スープははまぐり、あさり、しじみをベースに羅臼昆布と伊豆大島の自然海塩などをブレンドしたカエシに純系名古屋コーチンのダシを合わせたもの。貝のえぐみや苦みなどを抑えながらうまみたっぷりのエキスを凝縮したスープはとても芳醇。繊細なのに素材の味が際立つ、見た目からは想像がつかないほど奥深いスープに感動を抑えられません。

ユズの爽やかな風味も感じられ、まるで高級な日本料理を食べているかのような気持ちに。不思議とスープをすくう所作も丁寧になります。


メニューごとにチャーシューなどのトッピングを変えるこだわりも。Rich塩ラーメンでは低温調理した田原ポークのリブロース、純系名古屋コーチンの胸肉、季節の野菜、そして生でも食べられるほど新鮮で特大のホタテの貝柱など、特上醤油らぁめん同様にとても豪華。 スープの味の邪魔をせず、かつそれぞれがしっかり主張するトッピング。高次元でバランスが取れた一杯です。
お米にもこだわった必食のご飯メニュー「リブロースの醤油バターごはん」
最後はご飯メニュー「リブロースの醤油バターごはん 600円(税込)」をご紹介。

田原ポークのリブロースと濃厚な純系名古屋コーチンの卵黄、甘辛いタレ、発酵バターをまとったご飯と一緒にいただく、完成度の高いご飯メニュー。

リブロースのしっとりした食感と脂身の甘さに濃厚な卵黄、クリアでまろやかな風味の発酵バターが口の中でとろけていくのが感じられます。なにより驚いたのがご飯。一粒一粒しっかりと食感があり、香ばしくほんのり甘い。「未さく」では西尾市の「おのだ農園」と直接契約し、加水率の高いおいしいお米を提供してもらっているそう。サイドメニューの素材までとことんこだわりが詰まっています。
本当にやりたいことをとことん追求した至高の一杯
「未さく」のオーナー井上さんは、大学卒業後、大手住宅メーカーに10年間勤務。働く中で少しずつ情熱を失い「自分が本当に好きなことはなんだったんだろう」と自問するように。そんな中、よく通っていた春日井の有名ラーメン店「麺屋 はる樹」で独立志望者の募集を知り一念発起。小さい頃から好きだったラーメンの道を歩み始めました。
「当時すでに結婚もしていて小さな子供もいて、家も買ったばかり。だからこそ、3年で独立すると決めていたんです」と井上さん。3年とはいえ、はる樹で修業をしながら自身のラーメンを研究するのはなかなか大変だったそうです。お店の雰囲気や素材へのこだわりは、会社勤めの頃に訪れた神奈川の有名ラーメン店「飯田商店」での体験から。
「ラーメンのおいしさだけでなく、雰囲気や料理の提供など、まさに『料理店』としてのラーメン店は衝撃でした」。また、地元でお店をやるなら純系名古屋コーチンを100パーセント使用したスープと自家製麺でやることを決めていたそうです。「未さく」では今回紹介したレギュラーメニューのほか、限定メニューも提供。また不定期の夜営業「夜さく(要予約)」では、井上さんのやりたいが詰まったその日限りのメニューも楽しめるなど、どこまでも探究し続ける同店にこれからも期待が高まるばかりです。
次回は「せいめん 未さく」オーナー井上さんおすすめのラーメン店をご紹介します!
店舗名
せいめん 未さく
住所
愛知県犬山市東古券312-2
営業時間
10:30 - 15:15(L.O. 14:30)
ほか不定期で夜営業(公式Instagramを要確認)
※公式Instagramから予約可能
定休日
月・火・そのほか不定休あり
ライター名
KENTA
※記事内容は配信時点の情報です。
番組紹介

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