ラーメン数珠つなぎ第四弾!一口すすればたちまちとりこに!極うま白醤油らーめん「麺屋 伊藤」

東海地方の人気ラーメン店の店主からイチオシをいただく「人気ラーメン店主がおすすめするラーメン数珠つなぎ」企画。第四弾は「麺道 ひとひら」店長の杉浦さんおすすめの、犬山にお店を構える人気ラーメン店「麺屋 伊藤」を取材しました!
素材を生かした美味しいラーメンが楽しめる「麺屋 伊藤」
今回伺ったのは、愛知県犬山市の「麺屋 伊藤」。名鉄富岡前駅から徒歩約15分。車で来店の場合はお店の近隣にある専用駐車場(12台分)が利用できます。

「麺屋 伊藤」は2023年7月にオープン。開店当初からラーメン通やSNSで話題となり、なんと開店約2か月でラーメンWalker東海2024の表紙を飾るほどに。今なお行列のできる話題の店です。 看板中央の「松」のマークは、オーナー伊藤さんのご実家の家紋だそう。

店内はカウンター11席と6人がけのテーブルが一つ。広々としており、高級な寿司店のような清潔感と、居心地のいい雰囲気が漂っています。

壁際には食券機が。お店の看板メニューである白醤油らーめんと醤油らーめんのほか、限定麺やサイドメニュー、トッピングが充実しています。
愛知発祥の白醤油を使用!黄金色に輝くスープが美しい「白醤油らーめん」
まずはお店の看板メニュー「特製白醤油らーめん 1,700円(税込)」を注文。

カウンターからラーメンを作る店主の姿が見えるのですが、その丁寧な所作を反映するかのような美しい盛り付け。つい写真に収めたくなります。

スープは鶏をベースに豚、日高産や利尻産などの数種類の昆布、節類、ホタテ、椎茸、にんにくやショウガなどから丁寧にとったダシに、愛知発祥の白醤油のカエシ(タレ)を合わせます。通常の醤油より甘みがある白醤油は、鼻に残る酸味のようなものがあるのも特徴。伊藤ではさらに数種類の白醤油と魚醤を合わせ、まろやかで甘みが後から感じられる、とても贅沢なスープに仕上げます。一口すすると、繊細でコク深く、そして優しい甘さが後から広がり、思わず「うわ!おいしい!」と声が漏れてしまうほど。

麺は1931年創業の老舗製麺所「麺屋棣鄂(ていがく)」に独自発注したもの。口当たりとすすり心地がよく、かめばパツッと歯切れのいい低加水麺は、スープととてもマッチしています。 トッピングには辛さ控えめで甘くみずみずしい刻みタマネギ。食感のアクセントになくてはならない存在です。



トッピングの特製チャーシューは3種類。鶏胸肉のチャーシューはしっとりとした食感で、スープとの相性も考えられた味わい。豚ロースは肉肉しい食感とにじみ出るうまみが、豚肩ロースは低温調理され脂の甘さがじんわりと伝わり、どれも印象的。一口で幾重にも楽しめるスープやバランスのいい麺、こだわりのチャーシュー類など、看板メニューであり人気No.1なのがうなずける一杯でした。
醤油のうまみと苦み、コクを最大限に引き出した「醤油らーめん」
続いては、ラーメン業界で最もポピュラーな「醤油らーめん 1,050円(税込)」。

こちらも麺線が整えられ、美しく盛り付けられたトッピング。しばらく眺めていたい美しさ。「特製」との違いはトッピングの種類と数。豚ロースと煮卵はなく、メンマの量もチャーシューの枚数も少ないのですが、よりスープと麺の味に集中できるシンプルさがいい。

白醤油よりも力強いコクが特徴の醤油ラーメン。しっかりと主張する醤油スープは、ほんのりとした苦みが際立ち味の余韻が長く残ります。カエシは白醤油と同様にお店独自に数種類の醤油をブレンドしたもので、同じダシを使用しているのにカエシが違うだけで全く違う味わいに。オーナー伊藤さんの試行錯誤ぶりが伝わってきます。ラーメンは白醤油と醤油の二つがメインですが、定期的に台湾ラーメンや鶏白湯などの限定メニューも展開。公式SNSは要チェックです。
幸福感で満たされる!贅沢なサイドメニュー「チャーシュー丼」
最後に紹介するのはサイドメニューの「チャーシュー丼 450円(税込)」。

特製ラーメンのトッピングに使用される豚肩ロース、豚ロース、鶏チャーシューを細かく刻んで作られるチャーシュー丼。ラーメン店では珍しくないメニューですが、ここまで具材がお茶わんを埋め尽くチャーシュー丼は、なかなかないのではないでしょうか。

お腹がいっぱいでも食べたくなるビジュアル。バーナーであぶられたチャーシューたちは香ばしく食感も肉肉しく変化。凝縮された味で、ご飯、卵黄との相性抜群!レンゲいっぱいにすくい、一気に頬張ると幸福感で満たされます。
素材にこだわり、毎日でも食べたいと思えるラーメンを追求
伊藤さんは大手外食チェーンとアパレル会社勤務を経験。いつかは起業したいと思っているところに、親戚の知人である名古屋の有名ラーメングループ「フジヤマ55」のオーナー澤さんを紹介されたそう。「もともとラーメンに興味があまりなくて、食べても年に数回だったんです」と語る伊藤さんですが、澤さんの話を聞くうちにラーメンに興味を持ち、アパレル業界を退き、フジヤマ55グループで働くことに。
「やるからにはとことんやって、自分のお店を持ちたい」と、同グループ店の店長職を経験したり新規店舗の立ち上げに関わることに。数あるフジヤマ55の店舗のうち、定番メニュー以外に独自の創作ラーメンを提供することが許される立場だった伊藤さんですが、お店が仕入れる食材以外のものを使ったラーメン店を立ち上げ、独立するために退社。その後もラーメン店を食べ歩いては研鑽を重ね、退社して約1年後に「麺屋 伊藤」をオープン。
「ラーメンって塩分が多くて体に悪いイメージがあるじゃないですか。だから素材のおいしさにこだわって、毎日でも食べたいと思えるラーメンを作りたいんです」と、素材の「うまみ」を最大限に引き出したスープを追求し、現在も進化し続けています。 優しい笑顔で話す伊藤さんの表情からは「一度始めたら追求し続ける芯の強さ」が感じられました。
次回は「麺屋 伊藤」オーナー伊藤さんおすすめのラーメン店をご紹介します!
店舗名
麺屋 伊藤
住所
愛知県犬山市塔野地南ノ切121-21 鈴木ビル 102
営業時間
11:00〜14:00
17:30〜20:30(夜営業は不定期。公式SNSで要確認)
定休日
水曜日(不定期営業あり。公式SNSで要確認)
電話番号
070-1664-8853
ライター名
南野武
※記事内容は配信時点の情報です。
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