ドラゴンズ次世代のエース髙橋宏斗 今季大ブレイクのきっかけとなった、ある“気づき”とは

ドラゴンズ次世代のエース髙橋宏斗 今季大ブレイクのきっかけとなった、ある“気づき”とは

【ドラゴンズを愛して半世紀!竹内茂喜の『野球のドテ煮』】
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日12時54分から東海エリアで生放送)

期待抱く新戦力

気づけば暦は早、師走。残すところ一カ月で2022年も幕を閉じる。先週、ドラゴンズは新外国人メジャーリーグで41ホームランの実績を持ち、強肩が自慢のアリスティデス・アキーノ外野手の獲得を発表。そして支配下選手7人、並びに3人の育成選手の入団発表が行われ、来季に向けほぼ陣容が出そろった。彼らが期待通りの活躍を見せてくれることをどれだけのドラファンが願っていることか。

なかでもアキーノの魅力である一発、背番号31番から“精密機械”の異名を取った往年のメジャーリーグの名投手グレッグ・マダックスを思い出させるドラ1の仲地礼亜投手、令和のアライバコンビを目指してもらいたい村松開人、田中幹也両内野手が開幕から持てる力を十二分に発揮してもらい、弱り切ったチームに喝を入れてもらいたい!

さて今週のサンドラはデビュー2年目で大ブレイクを果たした髙橋宏斗投手がスタジオ生出演!視聴者からの質問にピッチング同様、切れ味鋭いトークで答えてくれた!野球部門の他、プライベート部門の質問はファン必見だ!

前半戦は投げることだけで精一杯

「サンデードラゴンズ」より髙橋宏斗投手©CBCテレビ

次世代のエース・髙橋宏斗。

2021年、ドラ1ルーキーとして期待されつつも、一軍登板ゼロに終わった昨シーズンの右腕から、今年の活躍を誰がイメージできただろうか。

髙橋宏「一軍を(一年間)完走できるなんて、まったく思っていませんでした」

本人がそう振り返った今シーズン、19試合に登板し、6勝7敗、防御率2.47。そして奪三振はリーグ3位となる134の数字を残した。夏場以降は絶対エースのような存在に成長した右腕だったが、思い返せば一軍デビューは今年3月。春先は苦しんだ。

髙橋宏「(シーズン)前半戦は投げることに精一杯でしたし、自分のことで頭がいっぱいでした」

プロ初登板となった3月30日は5回4失点、そして続く4月7日は6回3失点と、理想のピッチングにはほど遠い出来で終わり、悔しい思いをした。それでも登板を重ねるごとに、感じられた手応えもあった。

髙橋宏「ストレートとスプリットは感覚的にも悪いイメージはなかった」

その言葉通り、ストレートはドラゴンズ日本人最速となる158キロをマーク。ストレートの軌道から鋭く落ちるスプリットは並みいる強打者を次々となぎ倒していった。

何かを掴めたシーズン後半戦

「サンデードラゴンズ」より髙橋宏斗投手©CBCテレビ

気づけばプロ14試合目の登板で奪三振数は100を超え、田中将大、松坂大輔、そして大谷翔平といった主な高卒投手たちを上回るペースで三振を積み上げた。

奪った三振はリーグ3位の134個。髙橋宏斗投手を除いてリーグトップ5の投手たちはいずれも投球回が140を超える中、わずか116回2/3でランクインした髙橋宏斗投手の凄さが際立つ。

7月のカープ戦では8回途中まであわやノーヒットノーランという快投を見せ、ストレスの溜まるシーズンとなったドラゴンズファンの数少ない“希望の光”となった。

飛躍のシーズンの締め括りは侍ジャパンデビュー。3月のプロ初登板が遥か昔に感じられるほど、二十歳の表情には自信が満ち溢れていた。

髙橋宏「(シーズン後半から)いい波に乗れたというか、自分の中で何かを掴めた気がしました」

ゲームを支配し、圧倒した投球術は一体何から得られたのか?髙橋宏斗投手は包み隠すことなく、こう答えた。

髙橋宏「シーズンの後半から木下拓哉さんのサインに意図を感じられるようになったことです」

自分だけでアップアップしていた前半戦とは異なり、自信を持ったボールが投げられるようになった後半戦から余裕が生まれた証ではないだろうか。精神面、技術面ともにひと皮もふた皮も剥けた髙橋宏斗投手の心中が伺える。

ベスト奪三振は“村神様”からの見逃し三振

野球、プライベート両部門から用意された質問の数々。大ブレイクを果たした今季の自己採点は?という問いには、

「サンデードラゴンズ」より髙橋宏斗投手©CBCテレビ

髙橋宏「80点ですね。一軍を一年通して完走できたこと、これが一番。マイナスの20点は負けが先行したこと、そして116イニングしか投げていない、これに尽きます」

野球部門の質問に次々と答えていく髙橋宏斗投手。

将来メジャーに行きたいかという問いには、まずはドラゴンズの日本一が大優先とファンを泣かせる回答を。また侍ジャパンで仲良くなった選手はひとつ年上の佐々木朗希投手(マリーンズ)、宮城大弥投手(バファローズ)、そしてセ・リーグの先輩投手では今永昇太投手と心を分かち合ったという。ドラゴンズだけでなく、他チームのエース級と交流を持てたことは髙橋宏斗投手にとって必ずや大きな財産となろう。

「サンデードラゴンズ」より髙橋宏斗投手©CBCテレビ

髙橋宏斗投手といえば三振。今季のベスト奪三振に挙げたのは9月22日、神宮球場でのスワローズ戦。“村神様”と異名を持つ村上宗隆選手が56号ホームランを狙った第二打席で奪った見逃し三振。木下捕手のフレーミングに助けられたとはいえ、村上選手のバットがピクリとも動かない見事なストレートだった。

気になるオフの過ごし方

質問はプライベート部門へと移る。

ファンにとって気になるのはオフの過ごし方。髙橋宏斗投手一番のオフの過ごし方は一体何?

髙橋宏「基本は寝ています。寝るためのこだわりもありません!」

いつでもどこでも寝られるのが自慢らしく、ここらあたりにも肝が据わる大物感がプンプンと漂ってくる。

そして今一番欲しいものには服や車でもなく、来年の成績とプライベートも野球に紐づけた返答。一にも二にも野球を考える髙橋宏斗投手にスキはない!

ホッコリする質問も。地元である尾張旭市の好きなところはと聞かれ、即答したのは…。

髙橋宏「意外と尾張旭って何もありません。逆に何もないところが良いところかもしれません」

尾張旭市の皆さん、いっぱい良いところありますよね!サンドラまで“尾張旭市の良いところ”をご連絡下さい!お待ちしています!

投げる試合はすべて勝つ

「サンデードラゴンズ」より髙橋宏斗投手©CBCテレビ

最後にレジェンド川上憲伸さんからの質問。

川上「先輩投手がいる中、来季開幕は自分しかないだろうと思っていませんか?」

これはドラファンだけでなく敵チームファンも気になるところ。

髙橋宏「いやあ、まだ思っていません。先発投手陣を引っ張る先輩たちに追い付きたいです」

来年の抱負に掲げたのはチームの日本一。もちろん投げる試合はすべて負けることなく、勝利あるのみ。

髙橋宏「投げる試合はすべて勝つ」

「サンデードラゴンズ」より髙橋宏斗投手©CBCテレビ

大野雄大投手、柳裕也投手、小笠原慎之介投手ら先輩の背を追いながら、絶対エースの階段を歩み始めた髙橋宏斗投手。

しかしファンの思いはその先を行く。竜のエースだけではなく、日本のエースへ。他球団のバッターから三振を奪う度に、成長を増すこの右腕から今後決して目を放してはいけない!

がんばれ髙橋宏斗! 燃えよドラゴンズ!

竹内 茂喜

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