外国産が店頭に並ぶ…コメ増産における問題点とは?

備蓄米販売が始まる中、生産調整の見直しや増産を見据えた価格変動、農家の所得保障のあり方について政府で議論が交わされました。一方で、カリフォルニア米など外国産の米も店頭に並んでいます。米の増産における問題点はどんなところにあるのでしょうか?6月7日放送のCBCラジオ『大石邦彦のNOW ON SHARE!』では、CBC論説室の大石邦彦アナウンサーが米の増産や外国産米について解説します。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴く1200人の行列、3時間で完売
随意契約の備蓄米販売が始まる中、政府は関係閣僚会議で米の生産調整の見直しに意欲を示し、増産を見据えた価格変動、農家の所得保障のあり方について議論を交わしました。
こうした中、アメリカのカリフォルニア米など外国産の米も店頭に並んでいます。
大石「日本の農政をどうしていくのか?膝を突き合わせてしっかり議論してほしい」
古古米(2022年産)の備蓄米がすっかり人気で、大手スーパーのイオンでは3時間ほどで完売。
朝から1200人ほどの行列ができていました。
大石「お米、高いから。求めている人がいるんだな、って感じます。でもなかなか続かないんですよ」
供給量が足りていない問題があり、消費者にしっかり届けてほしいと大石。
大石「打ち上げ花火、デモンストレーションじゃないところを見せてほしい」
備蓄米は江藤前大臣の30万トンと小泉大臣の30万トンで、計60万トン。
それが思うように流通できていません。
卸売業者のところでパンクしており、流れをスムーズにする必要があると大石。
流通問題や農家の高齢化も
複雑怪奇な流通に対し、透明化へ意欲をみせる小泉農水大臣。
ただ、今までの流通の仕組みと全く違うものになると、本当にうまくいくのかどうか、大石は懸念を示します。
大石「そこまでメスを入れられるのか?メスを入れる時間があるのか?」
別の懸念点は、来月に迫る参院選です。
仮に石破政権が敗れた場合、小泉大臣も代わってしまうため、時間との勝負になると大石。
また、もうひとつポイントとなるのが米の増産。
現在、耕す田んぼがどんどん減っており、愛知県では農業用の土地が工業用の土地に変わっています。
さらに高齢化で担い手も減っています。
大石「農家の平均年齢を聞くとびっくりしますよ」
平均年齢はなんと68歳。
大石「70代の方、結構いらっしゃいますもんね。つまり担い手がいないのは昔から。そこを改善できていない現状がある」
GPSで田植え作業をコントロール
では、増産に向けて何をすればよいのでしょうか?
解決のカギはやはり大規模化。
大型トラクターやITを導入すれば、作業の効率はより良くなります。
大石「ITも結構進んでて…田植えの取材していて、びっくりしたんですけど。田植え機に乗る方は基本的にはハンドル握らないんですよ」
今やGPSを駆使し、田植え作業が真っ直ぐ行くようにコントロールされています。
手放し運転に驚いたものの、感動したという大石。
こうしたスマート農業の展開も重要です。
現在の価格は銘柄米が4000円、2023年・2024年産の備蓄米を含むブレンド米が3900円。
随意契約の備蓄米が2000円。
そして、新たに登場したカリフォルニア産米(カルローズ米)や台湾産米は3000円台半ばです。
大石「私、食べました!カルローズ米と台湾米。味は結構いいですよ。そこまで悪くない」
食べ比べでもしない限り、わからないと大石。
台湾米は日本の米と同じ短粒種で、丸っこいお米。
一方、カルローズ米は中粒種で細長く、外食産業で結構使われているそうです。
さまざまな種類の米が出回り始めましたが、毎日の食卓に欠かせないだけに今後も動向が気になるところです。
(nachtm)
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