中日クラウンズの歴史

宮本康弘の自滅で
勝利をさらったD・グラハム

1976
第17回大会
デビッド・グラハム
デビッド・グラハム
David Graham

大会概要

会場 名古屋ゴルフ倶楽部和合コース
6,530Yards Par70(35 - 35)
賞金総額 ¥60,000,000
期日 4月29日~5月2日
カット 6オーバー146までのプロ60名とアマ上位3名 計63名
出場者数 128名(アマ19名)

大会スコア

1位 David Graham 72-68-69-67=276 ¥12,000,000-
2位 宮本 康弘 68-70-71-68=277 ¥6,500,000-
3位 石井 寛 68-73-69-69=279 ¥3,350,000-
3位 Mya Aye 67-66-72-74=279 ¥3,350,000-
5位 青木 功 69-74-66-71=280 ¥1,937,500-
5位 呂 良煥 70-70-71-69=280 ¥1,937,500-
5位 小林富士夫 67-73-70-70=280 ¥1,937,500-
5位 川田時志春 71-68-70-71=280 ¥1,937,500-
9位 尾崎 将司 70-66-73-72=281 ¥1,550,000-
10位 Bill Brusk 68-73-71-70=282 ¥1,250,000-
10位 Stwart Ginn 68-70-72-72=282 ¥1,250,000-
10位 Billy Dunk 67-72-72-71=282 ¥1,250,000-
10位 金井 清一 71-66-73-72=282 ¥1,250,000-
14位 謝 永郁 70-72-72-69=283 ¥950,000-
14位 Brian Johnes 77-68-70-68=283 ¥950,000-
14位 何 明忠 70-70-70-73=283 ¥950,000-
17位 前田 新作 70-74-73-67=284 ¥770,000-
17位 謝 敏男 75-69-69-71=284 ¥770,000-
17位 宮本 省三 69-71-74-70=284 ¥770,000-
20位 Peter Thomson 75-69-69-72=285 ¥640,000-
20位 豊田 明夫 69-75-71-70=285 ¥640,000-
20位 森 憲二 69-70-71-75=285 ¥640,000-
  • ベストアマ 藤木三郎 286 23位タイ

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初日ホールインワンを達成して首位タイのミヤ・アエ

この年のマスターズで3位になり、前週のニューオリンズオープンに優勝したラリー・ジーグラーらが出場するなど、国際招待競技の名にふさわしいメンバーになった。賞金総額も一気に6000万円に跳ね上がり、メジャートーナメントに匹敵する規模になった。初日は雨。各選手とも難しいピン位置と速いグリーンに苦戦し、アンダーパーはわずか14人。そんな中ミヤ・アエは、13番(165ヤード)でホールインワンを達成。16番ではバンカーからカップイン。17番では、グリーンエッジからチップインと小技が冴え、67をマーク。ビリー・ダンク、小林富士夫と並んでトップに立った。1打差の4位には、石井寛や宮本康弘ら4人が続いた。注目を集めたジーグラーは、71の29位タイと出遅れる。

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2日目は、早朝から雨が激しく降り、大会史上初めて中止となった。順延された翌5月1日は一転して快晴。午後から風が強まり、ビリー・ダンクや小林富士夫は、スコアを崩し後退。それに対し、アプローチとパットが良かったミヤ・アエは、さらにスコアを4つ伸ばし、通算7アンダーで首位を守った。同じくベストスコアの66で回ったのが、尾崎将司。26パットと冴えを見せ、15位から3打差の2位に進出してきた。金井清一もパットの調子が良く、1番から6番まで連続1パット。26パットで66をマークし、29位から一気に3位まで上がってきた。

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最終日17番ホールでOBを打ち呆然の宮本康弘

最終日に決勝ラウンド36ホールが行われた。好天に恵まれた絶好のコンディションの中、午前に第3ラウンドが開始された。難コースにボギーを連発する2位以下を尻目に、ミヤ・アエが72とスコアを落としながらも通算5アンダーでリードを保った。4打差の2位グループには、22パットの66で猛追した青木功、手堅く69でまとめたデビッド・グラハム、川田時志春、尾崎将司、宮本康弘の5人が並んだ。

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先に4アンダーで上がったグラハム

最終ラウンド、デビッド・グラハムが3番までバーディ、イーグル、バーディと4打スコアを伸ばし、首位のミヤ・アエに並びかけた。12番では、2メートルを沈めて一時は単独トップに立ったが、苦手の13、16番で3パットと通算4アンダーに逆戻り。2位タイからスタートした宮本康弘は、15、16番で連続バーディを奪うなど6バーディ、1ボギーの内容。16番で30センチを外し、3パットしたミヤ・アエはここで自滅した。宮本は、先にホールアウトしたグラハムに対し、2打差をつけ17番を迎えた。寒さの中、17番ティで15分間近く待った宮本はリズムが狂い、ティショットをOB。打ち直しも左バンカーに入れ、結局このホールでトリプルボギーを叩いた。18番では、ピン手前8メートルに2オンしたが、プレーオフの望みをかけたパットが外れ、1打差で惜しくも初優勝を逃した。かつてグラハム・マーシュ、尾崎将司らを泣かせた17番ホールは、宮本にとっても天国から地獄に落とされた“魔の17番”となった。結局、先に4アンダーで上がったグラハムがビッグタイトルの栄冠を手にした。

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