中日クラウンズの歴史

雨中の決戦で演じた
G・マーシュの逆転劇

1981
第22回大会
グラハム・マーシュ
グラハム・マーシュ
Graham Marsh

大会概要

会場 名古屋ゴルフ倶楽部和合コース
5,936Yards Par70(35 - 35)
賞金総額 ¥65,000,000
期日 4月30日~5月3日
カット 8オーバー148までのプロ60名とアマ上位4名 計64名
出場者数 126名(アマ21名)

大会スコア

1位 Graham Marsh 73-72-65-67=277 ¥13,000,000-
2位 D. A. Weibring 68-69-72-70=279 ¥7,000,000-
3位 横島 由一 68-70-75-70=283 ¥3,550,000-
3位 青木 功 69-71-72-71=283 ¥3,550,000-
5位 中村 通 70-73-70-71=284 ¥2,300,000-
5位 Greg Norman 76-67-69-72=284 ¥2,300,000-
7位 矢部 昭 71-71-72-71=285 ¥1,750,000-
7位 Seve Ballesteros 69-71-69-76=285 ¥1,750,000-
9位 陳 志明 73-73-72-68=286 ¥1,550,000-
9位 安田 春雄 72-69-71-74=286 ¥1,550,000-
11位 謝 敏男 73-73-73-68=287 ¥1,212,500-
11位 尾崎 将司 72-67-76-72=287 ¥1,212,500-
11位 郭 吉雄 72-75-66-74=287 ¥1,212,500-
11位 鷹巣 南雄 71-71-71-74=287 ¥1,212,500-
15位 鈴木 規夫 71-70-73-74=288 ¥1,000,000-
15位 船渡川育宏 78-69-67-74=288 ¥1,000,000-
17位 金井 清一 73-73-71-72=289 ¥875,000-
17位 許 渓山 70-76-69-74=289 ¥875,000-
19位 川田時志春 70-73-76-71=290 ¥705,000-
19位 内田 繁 70-71-77-72=290 ¥705,000-
19位 岩下 吉久 71-77-71-71=290 ¥705,000-
19位 山本 善隆 72-75-72-71=290 ¥705,000-
19位 横井 浄治 74-70-73-73=290 ¥705,000-
19位 豊田 明夫 73-69-74-74=290 ¥705,000-
  • ベストアマ 阪田哲男 293 34位タイ

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初参戦のセベ・バレステロス

スペインのセベ・バレステロスが初出場し、話題を呼んだ第22回。初日は、午前中雨、午後は7メートルを超す風が吹き、選手を苦しめた。4連覇を狙う青木功は、1、2番とバーディスタートに成功したが、3番でパーパットを外しボギー。インは1バーディ、1ボギーにまとめ69の1アンダー、3位タイと好位置につけた。注目のバレステロスも青木と同じ1アンダー。得意のサンドウェッジを多用し、再三にわたるピンチを切り抜けた。トップに立ったのは、横島由一と米国のD・A・ワイブリング。この年全米プロを制したラリー・ネルソン、サンディー・ライルの欠場で急遽来日したワイブリングは、ショットが冴え、5バーディ、3ボギーの内容。横島はアプローチが好調で3バーディ、1ボギーにまとめた。

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トップスタートのD・A・ワイブリングは、7番のダブルボギーで「攻めると危険」と気付くと、続く8、9番は堅実なプレーで連続バーディ。インでスコアを1つ伸ばし3アンダーの単独トップに立った。同じく首位発進の横島由一は、この日もアプローチを中心に小技が冴え、3バーディ、3ボギーのイーブンにまとめて、1打差で2位につけた。一気に急浮上してきたのは、尾崎将司。アウトは2、5、6、8、9番とバーディラッシュ。16番でボギーを叩いたものの、67をマークし、グレグ・ノーマンと並ぶこの日のベストスコア。18位タイから3位に上がった。青木功は、終始波に乗れずに4位タイに後退。セベ・バレステロスも青木と同じくスコアを1つ落とし4位タイ。

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マーシュと優勝争いを演じたD・A・ワイブリング

セベ・バレステロスは、1、2番でボギーを叩いたが、16番からの上がりの3ホールを連続バーディとして69。通算1アンダーのトップタイに躍り出た。首位でスタートしたD・A・ワイブリングは、1、2、4番でボギーを叩き貯金を使い果たして後退。ところが、15番でグリーンエッジからチップインバーディ、17番でもピン上2メートルの難しい下りのスライスラインを沈めてバレステロスと並び首位をキープした。横島由一は14番ホールでOBを出し75の7位タイ、尾崎将司も同じく14番でトリプルボギーを叩き76の16位タイへ後退した。この日、65とチャージしたグラハム・マーシュが23位タイから一気にトップと1打差の3位に。3打差の4位グループには、グレグ・ノーマン、安田春雄、青木功が続いた。

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前年優勝の青木から祝福されるマーシュ

上位を外国勢が占めた最終日。トップスタートのセベ・バレステロスは8番のダブルボギーでリズムが乱れ、インは39と大きく崩れた。着実に順位を上げてきたグレグ・ノーマンも最終日は72とスコアを伸ばせない。また、大会4連覇を狙った青木功は、浮上のきっかけをつかめないまま横島由一と並び3位タイでフィニッシュした。各選手が伸び悩む中、3日目までトップを死守してきたD・A・ワイブリングと、3日目一気に3位まで上がってきたグラハム・マーシュが優勝争いを繰り広げた。マーシュは11番5メートル、13番6メートルと難しいバーディパットを決め、ワイブリングをとらえた。追いつかれたワイブリングは、14番で8メートルのバーディパットを沈めたが、15番で手痛いボギー。それに対しマーシュは、17番で14メートルの長いバーディパットを沈め、勝負を決めた。マーシュにとっては、第18回に続き2度目の栄冠となった。

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