第6話|「芝右衛門狸」 |
「芝右衛門一座」という人形浄瑠璃一座に合流した百介と又市一味。 彼らは一匹の狸を飼っているという。しかしその狸とは人間! 自分は人に化けた狸だと言う若侍なのだ。その足は頑丈な鎖で繋がれている。 あまりの酷さに百介は座長・芝右衛門に詰め寄るが、獣を繋ぐのは当然と取り合ってくれない。 同情した百介が若侍に話を聞くと、彼はある人の身代わりとしてこの世に生を受けたという。 自らを狸という若侍は数奇な身の上を話し始めた。 同じ頃、この辺りで通行人が突然斬り殺される「辻斬り」が頻発する・・・ |