若手芸人からおいしいところを横取りしたピン芸人

若手芸人からおいしいところを横取りしたピン芸人

仕事で他の芸人や落語家などと一緒に出演する機会も多い名古屋のピン芸人・酒井直斗。4月17日放送のCBCラジオ『酒井直斗のラジノート』では、14日に名古屋市内の納屋橋劇場で出演した『元祖爆笑王presentsネタライブ納屋橋“JUMP”』で出来事について、酒井自身が語りました。

名古屋芸人の意地を見せる?

『月イチ 納屋橋“笑”劇場4月公演 第二部:元祖爆笑王presentsネタライブ納屋橋“JUMP”』が開催されたのは、愛知県名古屋市中区栄にある納屋橋劇場は最近できたばかり。

共演者は劇場レギュラーメンバーである「JUMP」に選出されている大前町田・ガーベラガーデン・酒井直斗・ビシャビシャカラス・盛庵・空飛ぶリビングと、第一部のSTEPを勝ち上がった芸人・町田恐怖症、ゲストで共催のK-PROが推す芸人・磁石と人間横丁でした。

酒井「磁石は芸歴も長いベテラン。人間横丁は結成3年くらいの男女コンビで、東京で活動する若手。最近多い緩くて独特な間合いのコンビなの」

酒井の出番は、前半4組目のトリ前。酒井曰く「お笑いライブでは出演順が大事」とのこと。
トリ前としては会場の雰囲気を引き締め、トリを飾る芸人にバトンタッチすることが求められていたとか。

そして酒井はステージに出る際、舞台袖にいた前半トリで出演予定の東京芸人・人間横丁に何かかまそうと考えました。

本来、落語家などの先輩方に対して後輩が先に出演する際に使う常套句「お先勉強させていただきます」を、わざと若手芸人である人間横丁に言って、名古屋芸人の意地を見せるつもりでした。

若手芸人からの意趣返し

酒井が言い放った「お先勉強させていただきます」に、震えた声で「あ…ありがとうございます」と返した人間横丁。

酒井の出番が終わり、トリとして登場した人間横丁は、挨拶の後にボケ役の女性・内田紅多さんが「私達、名古屋でのライブが初めてなんですけど…」と切り出します。

内田「先ほどの出演者、酒井直斗さんは芸歴ですごい先輩なんです。出番直前に『お先勉強させていただきます』って言われたんですけど…あれって、名古屋の風習なんですか?

もし、それが風習だったら、私達『ありがとうございます』って返しちゃったけど良かったのかなぁ?もし酒井さんが怖い人だったら、土下座しないといけないかも…」

この言葉で酒井が後輩をからかった事実が暴露される格好に。

自分が悪者になっていく空気に、反省した酒井でしたが時すでに遅し。
「あんなことを言わなければよかった…」と思うと同時に、何かが狂い始めるのです。

若手芸人のアピールを潰す

その後、大前町田がMCで前半出演者と磁石、人間横丁でトークするコーナーがありました。
そのテーマは「これなら誰にも負けません」。
各々フリップに特技を書くことで名古屋芸人のアピールも兼ねていたそうです。

ところが、先程の暴露で人間横丁から見れば酒井は「怖い先輩」。
酒井も内心反省はしているものの、「お先に勉強させていただきます」発言をバラされた手前、引っ込みがつかない状態でした。

フリップに人間横丁・ツッコミ役の山田蒼士朗さんは「じゃんけん」と書いたそう。それを見たMCの大前町田が「じゃあ町田とじゃんけんやってみろや」とけしかけ、町田さんが勝つことで「お前、負けてるやんけ」とうまくまとめるかと思われました。

酒井「でも俺は、フリップに書いてた『名古屋弁の早口言葉』を消して『じゃんけん』に書き換えていた。
町田さんがじゃんけんしようとしてたところに『すみません、俺もじゃんけんなら負けませんって書いてます』って言ったんだ」

客席からは笑いが起こったものの、ステージは町田さんが酒井に「お前行儀が悪いな」と言ったことから妙な空気に。

その挙げ句、じゃんけんでは酒井が山田さんに対して3連勝してしまったのです。
酒井の思いとは裏腹に、ステージ上は名古屋の中堅芸人が東京の有望若手芸人のお株を奪う図になってしまいました。

「普段はこんなことをする俺じゃない、今回は東京芸人に負けたくなかったんだ!」と自分に言うように吠える酒井でした。
(葉月智世)
 

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