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今までの公演

#243

内藤剛志 「訪ねてきた男」

今回のゲストは内藤剛志さん。鶴瓶さんとは1983年に新撰組を描いたドラマ「壬生の恋歌」で共演しており、古くからの付き合いで、お互いの手の内も知り尽くしているかも・・・。

設定は「農家の納屋」。スタジオには美術スタッフ渾身の農家の納屋が作られた。田舎の農家の雰囲気が漂うリアルなセットなのだが、2人の衣裳は共にスーツ。非常にミスマッチである。鶴瓶さんの衣裳に関しては中井さんが選んでおり、敢えてミスマッチ感にしたところ、内藤さんも普段着のままでスーツという意外な組み合わせ。農家の納屋でどんな即興劇が繰り広げられるのか?

注目のスタートは、鶴瓶板付き、内藤フレームインで始まった。開始早々鶴瓶はここの主となるが、2人は知り合いではない様子。内藤は嘗てこの辺りに母の実家があり、懐かしくてここを訪ねてきたという。鶴瓶の名前が小室ということもあり、内藤はここが母の実家だったと確信する。しかしながら鶴瓶は覚えが無いという。なにしろ鶴瓶の母親は既に亡くなっており、親戚付き合いもしていなかったので、鶴瓶には親戚などの記憶があいまいだという。ただ、内藤の口からは親戚やいとこの名前が次から次へと出てきて、それが全て一致しているので内藤の記憶が確かだということが立証されていく。

そして内藤は納屋の上にひっそりと置かれた木のロッカーを覚えているという。昔は下に置かれていたということもはっきりと覚えていた。鶴瓶もそれには同意する。確かに下に置かれていた。しかも長いこと使われることはおろか、開けられたことも無いロッカーだ。2人の周辺の記憶は完全に一致している。

しかし唯一、鶴瓶と内藤にはお互いの記憶が無いという。

不思議な空気が流れる中、鶴瓶はあるひとつの仮説にたどり着く。内藤がどこからか情報を仕入れてきて、親戚の誰かに成り済ましたのではないか・・・?

それを激しく否定する内藤。記憶があると主張する内藤は鶴瓶に食って掛かる。一方の鶴瓶も引き下がらない。近所の人間を連れてきて確認したいと言い出した。すると内藤は「すいません」とポツリ。やはり不審者なのかと思わせた瞬間、内藤の口からは別の台詞が出てきた。「覚えてないんですよ・・・」どうやら内藤は自分のことをよく覚えていないらしい。記憶にあるのは「農家の納屋」「小室」「配電盤」そして「ロッカー」。しかしそれがどう繋がっているのか分からないという。そして今ポケットに入っているのはちり紙と500円玉だけ。それを取り出し、500円で手品を見せる。記憶は無くなっているが、手は何か覚えているのだろうか。

そして自分の記憶を確かめるためにあの「開かずのロッカー」を開けたいという。そうすれば全てが明らかになるのではないか・・・?鶴瓶が階段を上がる。内藤は不安と期待が交錯する表情で見つめている。2階に上ったところで内藤が鶴瓶を制止する。他人にヒミツを見られたくないのだろう。内藤自らがロッカーを開けると言い出した。ゆっくりとした足取りで階段を上がる内藤。自分の隠されたどんな秘密が眠っているのか。果たしてそのロッカーの中身は・・・?内藤が2階に上り、ロッカーに近づいた・・・。

そこでOKの声がかかった。

そして、謎は永遠に封印された。

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