立浪和義監督独自インタビュー 「チャンスで一本が・・・」―前半戦最下位の現状を語る

立浪和義監督独自インタビュー 「チャンスで一本が・・・」―前半戦最下位の現状を語る

【サンドラを観られなかった全国のドラ友と共有したい番組のコト】

CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日12時54分から東海エリアで生放送)をみたコラム

このコラム(?)は「サンドラ」を観られなかった全国のドラ友に話したい! との思いから番組の内容を綴る、竜党のみなさんに向けた、竜党による、竜党のためのコラム(?)である。
7月10日の放送回で共有したいトピックスは、立浪和義監督がサンドラだけに語った独自インタビュー。強竜再建を託されたミスタードラゴンズが、就任1年目の荒波にもまれながら前半戦を終えた胸中を激白。サンドラは『課題』、『収穫』、『世代交代』、『補強』の4つのテーマにフォーカスを当て新指揮官の思いに迫った。まずはリーグ最下位に沈む現状の課題とは―。

前半戦を終えて感じた課題

「サンデードラゴンズ」よりダヤン・ビシエド選手©CBCテレビ

立浪監督:良いところは・・・少ないですよね。(だからこそ)この成績なわけで。チャンスでなかなか打てない。ヒットがそこそこ出てもチャンスで一本が打てないというのが一番の課題かなと思っています。(※7月9日時点の得点圏打率はリーグワーストの2割2分7厘)

―チーム打率はリーグ4位ながらも得点はワースト。改善の糸口は?

立浪監督:ミーティングで各選手が攻められている傾向であったり、(そのデータを基とした)配球の読みであったり、打つ方向を決めたりと色々なことがあるとは思うんですけど、やっぱりファーストストライクの甘めのボールになかなか手を出していけない。仮に振っていった中で、もちろんボール球を振らないに越したことはないんですけど、スイングをした中で感覚を掴んでいくということが大事。(色々なことを)伝えてはいるんですけど、打席に立ったら助けてくれるのは自分しかいないので。というところは大きいのかなと思います。

―個々の意識を変えるには時間が必要?

立浪監督:シーズンの半分を終えてこのような状況ですから、技術的なものも含めて変えていかないと変わらないと思っています。これだけ点を取れないと「1点を与えてはいけない」というプレッシャーが(ピッチャーに)あると思うんですよね。たとえば今年調子の良いスワローズは「1、2点に抑えていれば味方が点を取ってくれる」という気持ちで投げるのとでは全然違う。ドラゴンズはリリーフピッチャーが他所と比べても良いわけですから。「なんとか6回、7回までリードできていれば」という野球は目指しているんですけど、どうしても1点を簡単に与えてしまう。理想はそつのない野球。(失点は)1点でも少なく、(得点は)1点でも多く取る野球をやりたい。センターラインを含めて課題はたくさんあると思います。

前半戦で得た収穫

「サンデードラゴンズ」よりA・マルティネス選手©CBCテレビ

立浪監督:シーズン前半は選手たちがよく頑張って、特に阿部は勝負強いバッティングで、ここというチャンスで打ってくれました。

―A・マルティネス選手は?(※58試合、打率3割4厘、7本塁打、15打点)

立浪監督:よく頑張ってくれていると思います。トータルで打率3割を維持していますし、レフトの守備も球際に強い。ただ打ってくれてはいますけど、まだまだなんでもかんでも振るという。良かったり悪かったりの差がありますので、レギュラーを取るためにはもう少し安定感が(必要)。トータルでは頑張ってくれていると思います。

世代交代担う若竜たちは

―岡林勇希選手について

立浪監督:色々な若い選手を使っていく中で、1シーズンに3、4人も(台頭するとは)もちろん思っていないんですけど、その中で岡林が途中へばったりしながら最近は力強さも出てきた。おそらく外野守備はそのうちゴールデン・グラブ賞を獲れるくらいの外野手になるんじゃないかと。足は速いんですけど盗塁という面ではスタートが切れないという課題もあるんですけど、レギュラーに近づいてきたかなと思います。

―鵜飼航丞選手について

立浪監督:鵜飼の場合は肩も強いですし足も速い。少しずつ成長はしていたんですけど、もう少しバッティングの確率が上がってこないと。このままずっと使い続けても余計に本人にも迷いがあったと思うので、一度ファームに落とした。彼の良さはもちろん遠くに飛ばせる力。開幕から小さくならないように「ボールを振ってもいい」と伝えてはいるんですけども、同じようなやられ方(が多い)。まだ「三振かホームラン」という打者でもない。ストライクを打ち損じることも多い。そのあたりの意識付けをファームでやり直して、なにかきっかけを掴んでファームで良くなってくれば、また一軍で使いたい。将来的にはああいった選手が育ってこないと、チームが変わっていかないし強くならないと思っています。

―ブライト健太選手について

立浪監督:彼も非常に高い能力は持っていると思いますけど、まだまだ野球をたくさん覚えないといけない。守備でも走塁でもサインひとつにしてもそう。バッティングは思い切りの良いところもあるんですけど、まだまだ粗さがある。今一軍に上げてもおそらく打つ方は一軍のピッチャーと対戦したときに、三振であったり迷いが出るんじゃないかというところで、もう少し安定感が出たら使ってみたいと思っています。

―髙橋宏斗投手について

立浪監督:(髙橋宏斗は)登板間隔をあけながらですけどシーズン序盤に2試合勝てて、ボールを見ても期待は高まると思う。持っているモノは素晴らしい。(本人の)様子を見ながら、シーズン最後の終盤に一週間に一回で回せれば良いなと思っています。

―根尾昂投手について。リリーフ起用の期限は?(※8試合/1ホールド、防御率2.70)

「サンデードラゴンズ」より根尾昂投手©CBCテレビ

立浪監督:期限は決めていないです。今は与えられたところで頑張ってもらって、その中で課題も色々と出てくると思うので。それから(育成方法を)考えていこうかなと。すぐに全てうまくいくとは思っていないですし。ただ現状は、例えば投手陣にケガ人が出た、ファームから推薦を受けた投手を比べたときに、現段階でも根尾の方が上なので一軍に置いています。将来的には当然ピッチャーにしたからには先発をやってほしいという思いはあります。これからの成長を見ながら焦らせることはしないですし、ピッチャーになったので肩やヒジも大切にしないといけない。状況を見ながら考えていきたい。

今シーズンの補強の可能性

立浪監督:ウチは、外野手はたくさんいるので内野手が欲しいですよね。ただショート、セカンドは12球団を見てもどこもいないので、かなり難しいと思います。

―育成を支配下に上げるということは?

立浪監督:レビーラですか?打つ方は非常に楽しみですけど、守備がまだまだと聞いているので。試合に出始めてからこの一カ月で決めていきたいと思っています。まだまだ分からないですけど、例えば大嶺とか、ファームで結果が出ている投手といえば、福島という若い左ピッチャーも頑張っていると聞いていますので、(育成選手の支配下登録も)考えていきたいと思っています。

川上憲伸氏が提案する補強策

「サンデードラゴンズ」より川上憲伸氏©CBCテレビ

7月8日にバファローズ後藤駿太選手とドラゴンズ石岡諒太選手のトレード成立が発表された。後藤選手は強肩と広い守備範囲を誇る外野手。立浪監督のインタビューの発言とは一致しないトレードについて、スタジオ解説の川上憲伸さんは次のように見解を述べた。

川上氏:本人も言っているように肩が魅力の選手。ボクが現役時代にテレビゲームで使っていたときはすごく打っていた。ボクのテレビゲームの中では常にMVPを獲っていた選手。肩もそうですけど本来のバッティングが出来ればレギュラーもあるんじゃないのかなと思いますね。(立浪監督の発言とは矛盾するトレードになるが)最初にトレードを一回でもすることによって、他球団から「ドラゴンズはトレードがオッケーなんだ。それなら」と思う球団もあると思うんですよね。

『今後のドラゴンズに必要な選手は?』の問いに対して、川上さんは『ショート。守備はパーフェクト!』と回答。その真意は・・・。

川上氏:立浪監督も言っていましたけど、ショートはどこの球団も困っていると思うんですよね。12球団を探しても「バッティングがすごいぞ」という選手はなかなか見当たらない。そうであれば守備だけはとにかくズバ抜けている、そして野球観が素晴らしい選手ですね。ボクはピッチャーなので、フォアボールを取ってきそうな嫌らしい選手がどこかにいればいいかなと思いますね。打順は1番、2番を任せられたら最高なんですけど、8番でもセ・リーグの野球では生きてくると思います。

イチ視聴者(筆者)の番組感想まとめ。 外野手いると認めているのに獲得・・・うーん!?

「サンデードラゴンズ」より立浪和義監督©CBCテレビ

今週のサンドラを観た感想・・・。独占インタビューで立浪監督は「外野手はたくさんいる」と明言していたのですが、今回のトレードで獲得したのは外野手の後藤選手。強肩が魅力でセンターラインを強化する目的なのかもしれませんが、うーん・・・。個人的には石岡選手に期待していたので、正直なところ一ファンとしては複雑です。
また監督就任会見で「必ずなんとかします!」と言っていた打線については苦戦している様子。それでも立浪監督には有言実行を期待したい。“チャンスに一本が打てる強竜打線”の構築を、来年などに持ち越すのではなく今シーズンの後半戦に!なぜならまだシーズンは終わっていませんから。

(このコラムを書いたのは・・・サンドラ視聴歴約30年のアラフォー竜党)

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