あきらめたらそこでシーズン終了!中日ドラゴンズ、浅尾、荒木、投打のベテランが見せた強い心に活路を見出せ!

あきらめたらそこでシーズン終了!中日ドラゴンズ、浅尾、荒木、投打のベテランが見せた強い心に活路を見出せ!

【ドラゴンズライター竹内茂喜の『野球のドテ煮』】
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日午後12時54分から東海エリアで生放送)を見たコラム

一進一退、自力CS進出も消滅…

 2週間前のコラムにこう書きましたっけ。“クライマックスシリーズ進出へと書くと、「まだそんな寝言言ってるの?」との声が聞こえてきそうですが、可能性のある限り、力を尽くして欲しいと願うのは、ドラゴンズファンの総意でしょう。(中略)あきらめたらそこで終わりです。ファンの皆さん、まだまだこれからです!ナゴヤドームに戻る21日からのタイガース戦で声を枯らしていきましょう!”と…。ナゴヤドームでのタイガース戦、そして敵地マツダスタジアムでのカープ戦を2カード連続勝ち越し、さあAクラス入りへ、そしてクライマックスシリーズ進出へ向け、ラストスパート!と迎えた今週。まさかの1勝4敗1分と成績となりました。引き分け挟んで3連敗。自力でのクライマックスシリーズ進出が消滅しました。借金14、そして最下位という不甲斐ない現状に“まだしつこくクライマックスなんて言うわけ?”という声が聞こえてきそうです。

 しかし考えてみれば、クライマックスシリーズってものは罪な戦いですよね。いくら借金を重ねても3位に入りさえすれば戦える権利を得られるわけです。ひと昔前であれば、もうとっくの昔に終戦を迎え、若手に切替えて、実戦のキャリアを積ませることもできたはず。だからというわけではありませんが、確かに頭の中をよぎりましたよ。可能性は残されてはいるものの、クライマックスを考える戦いはもうよさないかと。荒木の後継者として名前が挙がる溝脇内野手、フレッシュオールスターMVPを獲得した石垣内野手、高校生ルーキーながら二軍のスタメンに名を連ねている伊藤外野手ら、イキの良い若手に経験を積ませるのもそろそろ考える時期に来ているのではないかと思うわけです。しかし森監督は言います。言い続けます!クライマックスシリーズ進出の可能性がある限り、あきらめない!6年もの間、Aクラス入りを果たしていない弱小チームに成り下がったドラゴンズを変えるためにも結果を残すのが一番と言いたいのでしょうか。ならば邪念は捨てます!ドラゴンズファンたるもの、大将の考えに従います!残り21試合、最後の最後まで、可能性がなくなるまで、ドラゴンズがクライマックスシリーズに進出できるよう声を枯らし続けていきます!

投打のベテランが見せた、心の強さ

 チームの状態は決して悪いわけではありません。1番平田から始まり、7番福田までの強竜打線は今や12球団最強の破壊力を持っていると言っても過言ではありません。中でも4番ビシエド内野手の8月の猛打ぶりは凄まじいの一言!セントラルリーグ新記録となる月間47安打はまさにミスターオーガストの称号を贈りたい活躍となりました。9月に入っても好調は続いており、彼がどしっと4番に座り続ける限り、得点不足に悩まされることはないでしょう。

 問題はなかなか解消されないリリーフ陣。かつてドラゴンズのチーフ投手コーチを務め、最強のリリーフ投手陣を作り上げた今週のサンドラゲスト、山田久志さんは勝ちきれない今年のドラゴンズの主因としてリリーフ陣の気持ちの弱さを指摘しました。

 『ピッチャーというのは打たれるという恐怖感を持つのは当たり前。それを消すためにストライクを投げなきゃ!ストライクを投げなきゃ勝負にならない!』

 このゲキが効いたのか、2日のジャイアンツ戦、劣勢の5回に登板した浅尾投手が気持ちのこもったナイスピッチングを見せてくれました!最速138キロと全盛時の快速球は消えたものの、攻めの投球術を駆使し、誰にも真似できない絶品パームボールを武器に坂本、重信、マギーから三者三振という、憂さ晴らしには最高の結果を残しました。山田さんの言う通り、ストライクを先行し、相手打者を気持ちでも追い込む、そんな投球スタイルが今のドラゴンズリリーフ陣には絶対必要!先頭打者に四球を出しては失点する場面を多く見る今季のリリーフ陣。打たれる方がまだ次につながる、そんな考えでストライク先行するよう、投げてもらいたいものです。また浅尾投手自身も現在の敗戦パターン起用ではなく、一試合一試合結果を残し、過去何度もこなしてきたクローザーへつなぐ勝利のセットアッパーへ1日も早く戻れるよう、切に願っています!

 またこの試合の5回裏、ダブルプレーという結果には終わりましたが、荒木内野手がジャイアンツ先発今村投手に11球を投げさせる驚異の粘りを見せたのも印象に残るシーンとなりました。簡単には決して終わらない、無言で伝わる思い。投の浅尾、打の荒木ともにプレーとしてベンチの同僚に見せた、簡単に勝負をあきらめない心の強さはこの先の戦いに必ずや活かされてくるのではないでしょうか。

もう一度言います!あきらめたら終わりです!

 3位ジャイアンツまでゲーム差5.5。残り試合を考えれば確かに苦しい数字。でも何が起こるか分からないのが野球。新守護神・佐藤にバトンを渡すまで、強い心を持って相手打者に挑むリリーフ陣に今一度期待したいですね!またニ軍で調整中の田島、又吉、伊藤準、そして谷元ら、実績十分の猛者らの復活もあきらめていません!いまこそ全員の力を結集し、全試合終了時には森監督の笑顔が見られるよう、選手たちには最高のパフォーマンスを見せてもらいたいと願います。

 もう一度言います!あきらめたらそこで試合終了です!私たちファンも最後の最後まで声を枯らして応援していきます!後悔しない戦いを。天気が心配ですが、明日から始まるスワローズ戦からは毎試合負けたら終わるトーナメント戦のつもりで一戦必勝の気持ちで戦っていきましょう!がんばれ!ドラゴンズ!燃えよドラゴンズ!

(ドラゴンズライター 竹内茂喜)

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