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「開幕でショートを守っているのは? 僕です」―。油断を排した2017年セ・リーグ新人王の京田陽太に、付け入る隙はなし

「開幕でショートを守っているのは? 僕です」―。油断を排した2017年セ・リーグ新人王の京田陽太に、付け入る隙はなし
あるドラライターの参考書的サンドラ活用法

「開幕でショートを守っているのは? 僕です」―。油断を排した2017年セ・リーグ新人王の京田陽太に、付け入る隙はなし

 2019年1月15日(火) 10:16
82年世代の竜党
82年世代の竜党
CBCテレビ:画像 『サンデードラゴンズ』

【あるドラライターの参考書的サンドラ活用法】
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日午後12時54分から東海エリアで生放送)をみたコラム

つい2日前のこと。昨年3月に発売された中日ドラゴンズ承認ファンブック『DRAGONSぴあ2018』(ぴあ株式会社 中部支社発行)を読み進めていると、ふと気になったことが。筆者はドラゴンズの全選手を分析するという企画の制作に携わっていたのですが、サンドラの解説でもおなじみの立浪和義さんにお話を聞かせていただいた際の取材メモを読み返して、合点がいきました。

京田陽太選手はなぜ、2年目のジンクスにおちいってしまったのか―。

立浪さんが京田選手に対して心配されていた言葉を要約すると次の通り。「『1年目からよくやった』という周囲の言葉に、知らず知らずのうちに気の緩みが生じてしまうこと。2年目のジンクスとは技術よりも精神的要素が大きい」。立浪さんが唯一、危惧されていた“気の緩み”について、京田選手は10月18日付の中日スポーツに掲載されたインタビューの中で「去年できたんだから今年もできるだろうって思いも正直あった」と認めていたのです。オフのイベントに時間を費やしすぎたことが調整不足の一因になったことも明かしています。
“気の緩み”と聞けばファンはいろいろ思うところもあるでしょうが、筆者は京田選手に対し尊敬の念を抱きました。公のインタビューでよく失敗を認めた! と。なぜなら自分の心の中にとどめておけば知られることはないからです。公言したということは批判も受け入れる覚悟。二度と同じ過ちを繰り返さないという決意と捉えられます。一切の油断を排除した京田選手から死角は消えました。鳴り物入りで入団してきた黄金ルーキーにとっては、このうえなく高い壁であることは間違いないでしょう。
さらなら高みを目指して歩みを始めた京田選手が、ここからトッププレーヤーの領域へ駆け上がるためには勝負の年となる3年目。そこで京田選手が師と仰ぐ赤星憲広さんから4つの提言が送られました。まず1つ目は守備について。

赤星の提言 守備編『内野安打を減らす』

「守備に関して、実は言うことは無いんですよ。守備率9割9分1厘は断トツでセ・リーグ(のショート)で一番ですから。ただ1つだけ、内野安打を減らしてほしい。僕の目から見ていても、『今の打球はもう一歩スタートが速ければ、もう一歩前に出ていればアウトにできたんじゃないか』というシーンがあった。ポジショニングは荒木選手から教えてもらったことが生かされていると思う。あとは2年という経験を生かした一歩目、ポジショニングもより進化させることができれば、間違いなくゴールデングラブ賞を獲ることができる」

すでに太鼓判を押す守備に関しては、さらなるレベルアップを期待されていました。攻撃については3箇条。

赤星の提言 攻撃編のキーワード『1、2番』『開幕カード』『盗塁王』

「(京田選手の打順が)7、8番というのは、僕的にはありえないですね。とにかく1、2番にこだわってやってもらわないといけない。昨年は2番が多かったことでランナーを進めるこだわりを持ち過ぎたと思う。バットに当てたいという意識から出た欠点として、打ちに行く際に左肘が一度下がってしまっていた。そうするとヘッドが下がってしまい打ち損じてしまう」

この欠点に関しては京田選手も自覚があり、現在取り組んでいる“左脇を開いた”新たなバッティングフォームで解決が図れるとのこと。攻撃における第2箇条は『開幕カードへのこだわり』。

「京田選手の3、4月の打率が低い(※2018年における3・4月の月間打率は2割3分厘)。チームが勢いに乗るためには、1、2番が4月にどれだけ打つのか。特に開幕カードのベイスターズ3連戦はすべてで2安打1四球のスタートダッシュを切ってほしい。2年間の京田選手を見ていてスタミナがあることは知っている。最初からいってほしい」

京田選手は“猛打賞宣言”とともにオープン戦から結果を残す意向を見せていました。最後に赤星さんが第3箇条として挙げたのは『盗塁王!(40盗塁ノルマ)』。

「一番こだわってほしいのは出塁率。出塁率が上がれば自然と40盗塁には近づく。ただ、(現段階の)技術的な部分でいうと課題は多い。スタートやスライディングなど・・・、これは僕がまた教えます」

技術的な課題について若狭敬一アナウンサーが詳細を尋ねようとしましたが、赤星さんは「また教えます」と笑顔で質問をシャットアウト。京田選手にだけ教えようとするあたり、その師弟愛は本物のようです!

ショートのポジションは譲らない

番組の最後に京田選手が2019年の公約として発表したのは、師匠の提言をしっかりと意識した4項目。

「4月月間MVP!」「全試合フルイニング出場!」
「ゴールデングラブ賞!」「赤星さんとお食事(ハートの絵文字)」

最後に記した項目で笑いを誘いながらも、今年のドラゴンズファンが最も注目している話題について振られた京田選手は一瞬にして真顔に。

「開幕戦でショートを守っているのは? 僕です」

2017年のセ・リーグ新人王に、付け入る隙は見当たらない。

ドラゴンズライター高橋健二

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