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中日・伊東ヘッド持論の『絶対的正捕手への三か条』で 懸案の正捕手問題にケリをつける!

中日・伊東ヘッド持論の『絶対的正捕手への三か条』で 懸案の正捕手問題にケリをつける!
ドラゴンズを愛して半世紀!竹内茂喜の『野球のドテ煮』

中日・伊東ヘッド持論の『絶対的正捕手への三か条』で 懸案の正捕手問題にケリをつける!

 2019年2月25日(月) 10:50
竹内 茂喜
竹内 茂喜
CBCテレビ:画像 『サンデードラゴンズ』

「【ドラゴンズライター竹内茂喜の『野球のドテ煮』】
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日午後12時54分から東海エリアで生放送)を見たコラム」

未だ解決しないバッテリー問題

読谷キャンプ地での練習メニュー©CBCテレビ

春季キャンプもあっという間に最終クールへ突入。先週土曜日からオープン戦も始まり、締めの段階に入った。

よもやの松坂大輔途中離脱はあったものの、それ以外は大きなケガやトラブルもなく、無事乗り切れそうな今キャンプ。天気にはあまり恵まれたといえなかったが、各選手まずまずの調整が送れたのではないだろうか。

ただファンの立場からすれば、決して満足していないはず。沖縄の天気と同じ、いまひとつ晴れない心境で今キャンプを総括していよう。ここ数年の懸案事項であったバッテリー問題が未だ解決していない。ピッチャーでは絶対的なエースとクローザーの確立、そして捕る方はもちろん正捕手に誰が座るのか。現時点、首脳陣からはっきりした答えは返ってきていない。これからの一ヵ月の間、オープン戦をこなしながら一本化しようという腹積もりなのだろうか。

伊東、谷繁、レジェンド捕手が持論展開

今回のサンドラは伊東ヘッドコーチと谷繁元監督が揃って今後の正捕手問題に道筋をつけるべく持論を展開。同じドラフト一位で高卒捕手の二人、自らの経験も踏まえ、捕手というポジションがいかに育てることが大変か口を揃えて唱えた。互いに扇の要を長年支えてきたレジェンドだけに、言葉ひとつひとつが重く感じて聞こえた。

現在一軍キャンプでしのぎを削るのは4人。

経験値では一歩先を行く大野奨太。
キャッチングに定評のある木下拓哉。
抜群の肩の強さを誇る加藤匠馬。
そしてバッティングに光るものがある杉山翔大。

現時点の評価は帯に短し、たすきに長し。
伊東ヘッドは現時点の考えを口にした。

『正捕手が誰かという段階ではない。ただ競争して、それぞれの意識を高めることで相乗効果を期待している。敵を倒す前に同じポジションの選手に勝たなければいけないのは当たり前のこと。一年間、競争意識を持っていって欲しい』

求めるのはあくまで競争意識。それは選手にも浸透している。

大野は“久しぶりに競争しようという意識で野球をしている”と語り、木下は“結果を残して常にアピールしていきたい”と、レギュラー争いに生き残りをかける。過去4年間で一軍出場がたった5試合の加藤は持ち前の鉄砲肩を武器に、3シーズン前には100試合以上マスクを被った実績を持つ杉山も土俵際の思いでこの正捕手争奪レースに挑んでいることだろう。

絶対的正捕手への三か条とは?

2018年5月の「サンデードラゴンズ」に出演する谷繁元信元監督©CBCテレビ

はたして今シーズン、正捕手は固定できるのか?
伊東ヘッドコーチは絶対的正捕手への三か条を挙げた。

1.強い意志をもったリード
2.ボールを後ろへ逸らさないこと
3.強い肩

なかでも1が最も重要だと説く。

『たとえばピッチャーは変化球を投げたい。でもキャッチャーはバッターの反応や調子を見て、変化球ではなく、ストレートが良いと意志を貫く。バッターを抑えた時にピッチャーは、よくバッターを観察しているな、となる』

伊東ヘッドの考えに谷繁氏が肉付けをする。

『意志を貫き通すには、そこに行くまでの“根拠”が必要。そこに行き着く準備や観察が大事になる。自分でピッチャーに説明できる根拠を作ったうえで、意志を押し通しなさいということ』

谷繁氏は番組上では語らなかったが、たとえキャッチャーのリードで打たれたとしても、ベンチに戻った際、譲らなかった理由の“根拠”が、ピッチャーに納得いくものであれば問題ない、次につながると言いたかったのではないだろうか。イチかバチかの出たとこ勝負のリードではピッチャーの信用は得られない、そう言いたかったとも。

併用?それとも固定?

「サンデードラゴンズ」に出演する川上憲伸さん©CBCテレビ

面白かったのは今後の具体的な起用法について、名捕手二人の意見が似て非なる答えであったこと。谷繁氏は、

『正直な意見としてはまだ一人で任せられるキャッチャーがいない。そうなるとキャッチャーは併用になるのかなと思う』

以前采配をふるっていた時同様、しばらくは正捕手不在やむなしという考え。一方の伊東ヘッドも谷繁氏同様、固定できなければ併用も仕方なしとは考えつつも、持論をこう続けた。

『この先を考えれば失敗に目をつぶらなければいけないという部分もある。(この先)ある程度ガマンしながら起用していこうと思っている。キャッチャーが固定できればチームも落ち着いて試合ができる』

物足りなさを感じるものの、競争相手と比べ、光るもの、長けているものが魅力に感じさえすればマスクを被らせる。伊東ヘッドは正捕手固定に舵を切ったのだ。

この日のゲスト解説者・川上憲伸氏も得意の例え話で正捕手論を語った。

『キャッチャーを固定しないと毎日毎日ホテル暮らししている感じがする。自宅へ帰りたい。ピッチャーの立場からすればこんな気持ち』

何も言わなくても投げたいボールのサインが出る。迷い心が出た時もドシっと構えてくれる。ピッチャーにとっては唯一無二の恋女房であるキャッチャーが毎試合コロコロ代わられてはたまりません!というところか。

まだまだ続く正捕手争い

川上憲伸さんが考える先発陣©CBCテレビ

伊東ヘッドの持論から推測すれば加藤抜擢が頭に浮かぶ。オープン戦でも結果を残している彼の鉄砲肩を見れば、魅力に感じることは確か。ただし経験不足は否めない。リードもキャッチングも学ばなければいけないことが山ほどある。まだまだ正捕手争いは始まったばかりだ。

この先、投手陣も含め、どこまでガマンして育てられるか。名伯楽・伊東ヘッドの手腕が問われる…なんていうのは愚問か。ライオンズやマリーンズで正捕手を育成してきた実績があるだけにドラゴンズでも今まで通りの指導法で谷繁氏以来、不在が続く正捕手問題にピリオドをつけてもらいたいと、ただただ願うばかりである。そうすれば自ずとドラゴンズの明るい未来の轍が見えてきそうだ。

私たちファンもガマンしなくては。これが一番大変なのかも(笑)。がんばれドラゴンズ!燃えよドラゴンズ!

(ドラゴンズライター 竹内茂喜)

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