ミスタードラゴンズ立浪和義氏と振り返る サンドラ厳選・竜の歴史に残るサヨナラ勝ち特集

ミスタードラゴンズ立浪和義氏と振り返る サンドラ厳選・竜の歴史に残るサヨナラ勝ち特集

【サンドラを観られなかった全国のドラ友と共有したい番組のコト】

CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日12時54分から東海エリアで生放送)をみたコラム

このコラム(?)は「サンドラ」を見られなかった全国のドラ友に話したい! との思いから番組の内容を綴る、竜党のみなさんに向けた、竜党による、竜党のためのコラム(?)である。
7月25日の放送で共有したいトピックスは、サンドラが厳選する『もう一度見たい!ドラゴンズのサヨナラ勝ち』特集。ドラゴンズ85年の歴史から印象的な名場面をピックアップ。まずは今でも語り継がれるミスター三冠王・落合博満が真夏の夜に放った“あの”劇的サヨナラ本塁打の試合から・・・

地獄から天国へ

「サンデードラゴンズ」©CBCテレビ

 1989年8月12日のナゴヤ球場。ジャイアンツの先発は、この年11試合連続完投勝利の日本新記録を達成した斎藤雅樹投手。対するドラゴンズ打線は8回までノーヒットに抑えられていた。0対3で迎えた9回裏、先頭打者の中村武志が三振に倒れるも、音重鎮が放ったライト線への安打でノーヒットを阻止。そこから2死1、2塁とチャンスを広げると仁村徹のタイムリーで1点を返し完封を阻止した。さらに2死1、3塁。打席には4番・落合博満。「これぞ落合!」と竜党を唸らせる右中間に運ぶ20号逆転サヨナラ3ランで劇的勝利を飾った。
斎藤投手にとっては天国から地獄へ―。一方のドラゴンズは地獄から天国へと舞い上がる一戦。落合選手は試合後のヒーローインタビューで「もしかしたら(ノーヒットノーランを)やられるのかなという気はしていましたが。まぁ、こういう事もありますね」と、これまた落合節がじつにかっこよかった!!
スタジオ解説の立浪和義さんは当時、ケガで1軍を離脱していたことからこの試合の現場に立ち会っていなかったものの印象的だったと振り返った。当時の落合さんのエピソードを交えたトークの内容は以下。

「サンデードラゴンズ」に出演する立浪和義さん©CBCテレビ

立浪氏:(このシーンは)すごく鮮明に覚えているので1軍にいたと思っていたんですけど、いなかったんですよね(笑)。この試合はテレビで観ていたと思うんですけど、完全に負けたなと思っていたのでまさかの逆転勝ち。このときの落合さんのホームランはすごかったですよね

―500安打、1000安打、1500安打、2000安打と節目の安打がすべてホームランという落合氏の打撃技術について

立浪氏:狙ってホームランを打てるバッターだと思いますし、狙っていたと思います。(落合さんのバッティングは)ライトや右中間に打つホームランというのは左バッターが引っ張って打つような打球に見えましたね。あと、バットにボールが当たった時の音! これは他の選手と違いましたね。もちろんインパクトも強いんですけど・・・、バットも良かったんですよね。良い選手には良い素材のバットが提供されるから? 間違いないと思います(笑)

涙のサヨナラ打

「サンデードラゴンズ」©CBCテレビ

 2006年10月4日のナゴヤドーム。ドラゴンズは優勝へのマジックを6として迎えたカープ戦。4番・タイロン・ウッズの2本のタイムリーで2点をリードして終盤8回表を迎えると、先発・中田賢一が前田智徳の本塁打などで同点に追いつかれた。なおも9回表にピンチの場面があったが2日前に父を亡くしながら喪章をつけてマウンドに上がった岡本真也の好リリーフで無失点。するとその裏、先頭打者・井上一樹の安打をきっかけに1死1、2塁。この絶好機に代打で登場したのはこのシーズンから代打での起用が増えた立浪。カウント3ボールからの4球目、好球必打でとらえた打球は右中間を破るサヨナラタイムリーに。ヒーローインタビューのお立ち台では「本当に感謝の気持ちがいっぱいで、いつも涙がね、出そうになるんですけど・・・、本当に・・・、期待に応えられてよかったです」とプロ19年間で初めて涙を見せたミスタードラゴンズだった。立浪さんが当時を振り返ったコメントは以下。

 立浪氏:涙を流していた? 半泣きぐらいですよね・・・、いや泣いてますね(笑)。このシーズンは打てないことも多かったですし、すごく声援をいただいていたので。その期待に応えられてホッとしたのをよく覚えていますね。3ボールで待てのサインは出なかったので、ギリギリだったんですけど思い切っていこうというのがこういう結果になったことを覚えています

「サンデードラゴンズ」©CBCテレビ

―立浪さんが現役時代に放った13本のサヨナラ打は球団最多記録。そのうち2本のサヨナラ満塁ホームランはプロ野球史上5人しかいない快挙。さらに同一球団で達成は立浪さんただひとり。プロ初のサヨナラ満塁ホームランを放ったのは2002年5月21日のスワローズ戦の五十嵐投手から。2本目は2006年4月7日ジャイアンツ戦の上原投手から。サヨナラ満塁ホームランの回顧録は以下

立浪氏:五十嵐投手といえば当時、真っすぐしかなかったので、真っすぐを狙い打ったら偶然、ホームランになったという。上原投手からは犠牲フライでもいい状況だったんですけど、あえてインサイドのボールを引っ張っていったところすこし甘めにきたんですよね。サヨナラの場面で考えていたこと? 一番は思いきりですかね。このボールは振ったらいけないとかではなくて、決めたボールは結果を考えずに思いきっていくと

記録ずくめのサヨナラ

「サンデードラゴンズ」より平田良介選手©CBCテレビ

 “記録ずくめのサヨナラ劇場”は2015年の開幕直後に起こった。4月12日のベイスターズ戦は延長12回裏にエクトル・ルナが来日初のサヨナラタイムリーで勝利。カードが変わった同14日のタイガーズ戦も同点で迎えた9回裏に代打のリカルド・ナニータのサヨナラタイムリーで勝利。さらに同15日も1対1の接戦で9回裏を迎えた。1死から大島洋平がヒットと盗塁で得点圏に進み、迎えた平田良介が1ボール2ストライクと追い込まれながらライトオーバーのタイムリー二塁打で試合を決めた。球団史上初の3試合連続サヨナラ勝ちはプロ野球タイ記録でもあった。
 平田選手は劇的なサヨナラ勝利と縁のある選手なのかもしれない―。2008年9月7日のベイスターズ戦で放ったプロ初本塁打が、なんと代打でのサヨナラ本塁打。じつはこの代打サヨナラ本塁打には、当時打撃コーチ兼任だった立浪さんが関わっていたのである。打席に向かう平田選手に、立浪さんは「ランナーがいなかったらホームランを狙っていけ。センターに打てる球を思いきり振れ」と送ったアドバイス通りの結果に。当時の秘話は以下

 立浪氏:はっきり覚えているんですよね。平田選手は引っ張りにかかると体が開くクセがあった。調子も良くなってきたところだったので、センターやライトへホームランが打てると思ったので言ったんです。本当にホームランを打ってくれたので嬉しかったですね

イチ視聴者(筆者)の番組感想まとめ。「今シーズンははたしてサヨナラ勝ちは見られるのだろうか・・・」

「サンデードラゴンズ」よりアリエル・マルティネス選手©CBCテレビ

今週のサンドラを観た感想・・・。『サヨナラ勝ち特集』は他にも1991年6月18日のホエールズ戦で彦野利勝選手がサヨナラ本塁打を放ちながら、一塁ベースを回ったところで倒れて代走が送られた衝撃的な試合もピックアップされた。筆者は当時、その試合をラジオで聴きながら実況が異様だったことを微かに記憶している。
番組の後半にはVTRで、リーグ優勝をはたした1999年に山崎武司選手が放ったバンザイ逆転サヨナラ3ランなど名シーンの数々が放送された。さて、今シーズンのサヨナラ勝ちのシーンといえば、竜党ならお気づきのとおり1試合もなし。ファームでは7月21日のバファローズ戦、2点ビハインドの9回裏にアリエル・マルティネス選手がナゴヤ球場のレフトスタンド最上段の防球ネットに運ぶ特大のサヨナラ3ランで劇的勝利。A・マルティネス選手について立浪さんは「クリーンアップが1人足りていないので長打が打てる選手がほしいですよね。(ポジションがキャッチャーとファーストが埋まっているとするならば)レフトしかないですよね」と期待を寄せた。
後半戦、ドラゴンズを勢いに乗せるサヨナラ勝ちの劇的な一打を放つのは、一体どの選手か―!? 球団記録を塗りかえる4試合連続サヨナラ勝ちなんかが起こったりすれば、上位進出もかなうのではないか!! そんな期待をしています。

(このコラムを書いたのは・・・サンドラ視聴歴約30年のアラフォー竜党親父)

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