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第283回(11/19) 漢方

ゲンキスチューデント:滝裕可里
ゲンキリサーチャー:深沢邦之
ドクター:伊藤隆

近年、医学界で注目を集めている治療法が漢方です。世間ではあまり知られていないイメージもありますが、7世紀ごろ仏教とともに中国から伝わった後は、日本人の体質に合わせて独自に発展し、今なお進化しながら受け継がれています。今回は、医学界注目の漢方を徹底リサーチします。

漢方の診察

漢方には、その人の身体の状態を見極める大切なポイントがあります。
それが「気(き)・血(けつ)・水(すい)」という漢方独特の3つの概念です。
「気」は目に見えないエネルギーのようなもので、西洋医学でいう自律神経やホルモンの働きです。
「血」は西洋医学でいう血液に、栄養が加わった東洋医学的概念です。
「水」は血液以外の体液、リンパ液などです。
この3つがそれぞれ関わり合い、バランスよく体内を巡ることで健康が保たれるというのが漢方の理論です。一つでもバランスが崩れると、健康に害が出るとされています。

そして漢方で行う診察は(1)問診、(2)脈診、(3)腹診、(4)舌診の4つです。
まずは問診で、体内で何が起きているのか全体像をつかみます。
次に脈診でその人の体質を見極めます。漢方では脈の強い人を「実、実証」と言い、強い薬を使います。一方脈が弱い人を「虚、虚証」と言い、弱い薬を使います。「虚・実」とは、人間それぞれが本来持つ、体力や病気に対する抵抗力の強弱を示す指標です。「実」の人は病気に対する抵抗力が強く、「虚」の人は抵抗力が弱いとされています。その人がどちらのタイプかによって同じ病気でも出る症状が異なるため、体質の見極めはとても大切なのです。
続いては腹診です。腹診はへその周りを押したり触ったりする、漢方独特の診察法です。反発力や違和感、痛みなどから体質の確認や症状の原因を推察します。
最後は舌の状態を確認します。診断の精度を上げるためのもので、これも漢方独特の診察方法です。
そして漢方では、原則一種類の薬で治療していきます。

症状でみる3つのタイプ

「気虚」エネルギー不足 「血虚」栄養、潤い不足
・倦怠感がある。 ・貧血がある。
・気力がない。 ・動悸、不整脈がある。
・風邪をひきやすい。 ・朝起きにくい。
・食欲がない。 ・肌が乾燥する。
・食事がおいしくない。 ・こむら返りがある。

「水毒」水の流れが不調
・全身が重くだるい。
・むくむ。
・めまいがする。
・胃の中に水が残っている音がする。

気虚の人は睡眠を良くとり、ストレスのある人は適度に休むのが大切です。血虚の人はレバーや赤身肉などの鉄分摂取を心がけましょう。水毒の人は塩分や水の摂取量に注意が必要です。

漢方ブティック

今回番組で訪れた、東京・品川にある漢方ブティック。暮らしの中に気軽に取り入れられるお茶や、薬膳の素材などが揃っています。併設されている漢方薬局では、細やかなカウンセリングの元、薬だけでなく暮らし方、食事、運動などのアドバイスなども行ってくれます。

薬膳スープレシピ

三宅裕司さん:首・肩こり
黒きくらげの黒酢スープ
血めぐりをよくするきくらげと黒酢を合わせたスープ。

【材料(2人分)】
乾燥黒キクラゲ…3g、えのき…1/4袋、長ネギ1/2本、絹豆腐…1/4丁、チキンブイヨン…2カップ、
黒酢…小さじ1、塩こしょう…適量、水溶き片栗粉(片栗粉・水各小さじ2)、ラー油…少々

(1)黒きくらげは水で戻し、細切りにする。えのきは石づきを除いて半分の長さに切り、長ネギも同じ長さの細切りにする。
絹豆腐は一口大の大きさに切る。
(2)鍋にチキンブイヨンを入れて火にかけ、煮立ったらきくらげ、えのき、長ネギを加えて中火で8分ほど煮る。
(3)豆腐を加えてひと煮立ちさせたら、黒酢、しょうゆ、塩、こしょうで味をととのえ、水溶き片栗粉でとろみをつける。ラー油をたらして完成。


渡辺満里奈さん:足のむくみ
ハトムギ入りミネストローネ
たっぷり野菜でエネルギーを補いながら、ハトムギでむくみを解消。

【材料(2人分)】
ハトムギ…大さじ2、ベーコン…30g、たまねぎ…1/2個、にんじん…1/2個、じゃがいも…1個、キャベツ…1枚、トマト…1個、
ニンニク…ひとかけ、コンソメスープ…2カップ、ローリエ…1枚、塩…適量、こしょう…少々、オリーブオイル…小さじ2

(1)ハトムギは3時間以上水につけておき、下ゆでしておく。
(2)ベーコン、たまねぎ、人参、じゃがいも、キャベツはすべて1〜2cmの角切りにする。
トマトは一口大に切り、ニンニクはみじん切りにする。
(3)鍋にオリーブオイル、ニンニクを入れて弱火にかけ、香りが立ったらベーコン、(2)の野菜を入れ、さっと炒める。
(4)コンソメスープ、ハトムギ、ローリエを加えて強火にする。煮立ったら弱火にして20分ほど煮込み、塩こしょうで味を調えて完成。


滝裕可里さん:冷え
鶏肉と花椒のあったかスープ(鶏もも・長ネギ・生姜・花椒・なつめ)
温め素材がたっぷり入った、寒い時期におすすめのスープ。

【材料(2人分)】
鶏肉(もも肉)…50g、長ネギ…1/2本、しょうが(スライス)…4〜5枚、花椒…適量、
水…2カップ、酒…大さじ2、ごま油…大さじ2、塩、しょうゆ…適量、なつめ…2個

(1)長ネギと鶏肉は食べやすい大きさに切っておく。
(2)熱したフライパンにごま油を入れ、花椒を加えて炒める。
(3)花椒の香りが立ったら、鶏肉を加えて炒める。
(4)酒を加えて、鶏肉の表面がきつね色になるまで炒める。
(5)残りの具材をすべて加えて強火で煮込む。沸騰したら弱火にして10〜15分煮込む。
(6)お好みで塩、しょうゆを加えて味を調える。