番組審議会

第692回CBCテレビ番組審議会

開催日 2023年10月13日(金)
出席委員
(敬称略)
池田直樹、梅村清英、大谷恭代、久保南海子、
柴野理奈子、島田佳幸、戸苅創、中北馨介、山下陽子
議題 1. 番組審議
 『僕と時々もう1人の僕~トゥレット症と生きる~』
2. 番組種別放送時間報告

1. 番組審議
 『僕と時々もう1人の僕~トゥレット症と生きる~』

放送日時 2023年5月28日(日)25:28~26:48 ローカル放送
スタッフ プロデューサー 大園康志(報道部)
ディレクター 栁瀬晴貴(報道部)
出演 語り 斉藤慎二(ジャングルポケット)

《番組内容》

突然声が出たり、体が動いたりしてしまう「トゥレット症」。この難病と闘いながら自立を目指す若者たちを取材したドキュメンタリー番組。
取材のきっかけは、出前を頼んだ記者のスマホに“体の動きや声が出てしまうことがありますが、許していただけると幸いです"とメッセージが届いたこと。配達員は棈松怜音(あべまつ れおん) さん。トゥレット症の患者です。取材を進めると、怜音さんと同じ悩みを持つ人が全国にいることがわかりました。
“多様性"が認められる時代ですが、理解を得られず我慢をしているトゥレット症患者がいることを知ってもらい、患者への誤解が取り除かれることを願い制作した番組です。

《審議委員の主なご意見》

  • ジャングルポケット斉藤さんのナレーションが、落ち着いた丁寧な語りでとてもよかった
  • 世の中で多様性がうたわれているが、現実はそうなっていないことが突き付けられ、悔しくてたまらない気持ちになった
  • 今の日本の課題である、「障害があっても、地域社会の中で生活していける環境の必要性」「子どもの頃からインクルーシブ教育で多様性を学ぶ必要性」の両方が、きちんと番組の背景として描かれていた。鋭い感性はさすがドキュメンタリーのCBCだと思った
  • 雇用する立場として、障害者雇用の体制づくりに、より注力しないといけないと改めて思った
  • 力のあるテレビは、もっと社会活動と連携してほしいと日頃から思っていて、今回の映画館上映などは素晴らしい取り組みだった
  • 記者が、日常での小さな体験をきっかけに取材、番組に結び付けた、その視点が素晴らしいと思う
  • この病気には治療法が無いとのことだったが、できれば複数の、様々な領域の医師の意見があれば、より説得力があったのではないか
  • この難病の原因が究明されない限り、患者が少しでも救われるには、このような報道が頻繁になされ、彼らがもっと住みやすい環境に近づけるしかないのだと感じた
  • この難題を突破できるかどうかは、制作者・局の本気度にかかっていると思う。正面から取り上げた番組の作り手を、心から励ましたいと思った
  • いろいろな面で心が突き動かされる番組だった。自分の仕事に少しでも反映させられたらと思う
  • 番組ラストのメッセージ「やさしく無視してください」がとても心に沁みた一方で、そんなことを言わなくてもいい世の中に早くなってほしいと感じた
  • 人知れず悩みを抱えた人はたくさんいて、それら全てをあらかじめ知ることは難しいからこそ、日頃から想像力を働かせることも大事だと思う
  • 取材対象者の今後も気になる。ぜひ取材しつづけてほしい

2. 番組種別放送時間報告

編成担当が今年の4月から9月までの第三週の番組種別放送時間について前年との比較を交え報告を行った。

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